大学野球の聖地・神宮の杜に集う
1926年(大正15年)竣功。間もなく100年を迎える “明治神宮野球場” は、NPB(プロ野球)東京ヤクルトスワローズの本拠地球場として知られているが、当時はアマチュア専用の球場として使用されていたことは余り知られていない。
アマチュア野球の中でもとりわけ、東京六大学野球は創建時の工事費を明治神宮奉賛会に寄付して以来、現在でも早慶戦をはじめとする春・秋のリーグ戦や新人戦などが行われている。
また、MLB(アメリカ・大リーグ)では、アメリカ野球殿堂入りの第1号選手の一人である”Ty” Cobb(タイ・カッブ)や、二刀流としてロサンゼルス・ドジャースの大谷 翔平選手と何かと記録を比較されている “Babe” Ruth(ベーブ・ルース)もプレーした夢のスタジアム。
大学野球の聖地・神宮の杜に、今年も北は北海道網走市から南は熊本県熊本市まで、26の連盟における春のリーグ戦を制した大学が集い、日本一の座を目指して熱戦が繰り広げられている。
第73回 全日本大学野球選手権大会
その大会の名は、 “全日本大学野球選手権大会”。73回目を迎える今年は “明治神宮野球場” と “東京ドーム” の2会場でトーナメント戦が行われている。ベスト8からは会場を聖地・明治神宮野球場に絞り、日本一の座を争うことになる。
新型コロナウイルスの影響で中止となった第69回大会(2020年)を除く、過去71回の大会においては、明治神宮野球場の「ホームチーム」である東京六大学野球連盟と東都大学野球連盟を代表する大学が最も多くの優勝回数を誇っており、今年も早稲田大学(東京六大学)と青山学院大学(東都大学)が優勝候補だ。
地域の期待を背負う選手たち
NPBのドラフト候補、いわゆる “プロ注” や、本大会でブレイクを果たしてNPB入りする選手も多いため、ツウなプロ野球ファンが楽しみにしている “全日本大学野球選手権大会” だが、魅力はそれだけではない。
地域の思いや期待を背に受け、一つでも多くの勝ち星を積み重ねようと様々な目標を掲げて作られるチームカラー。
高校時代に甲子園で名を馳せた選手、厳しい受験を勝ち抜いて進学後も野球を続ける選手、様々なバックボーンを持つ選手たちの懸命なプレーも見応え充分だ。
北海道学生野球連盟(東京農業大学北海道オホーツク)
札幌学生野球連盟(星槎道都大学)
北東北大学野球連盟(八戸学院大学)
仙台六大学野球連盟(仙台大学)
南東北大学野球連盟(東日本国際大学)
千葉県大学野球連盟(中央学院大学)
関甲新学生野球連盟(上武大学)
東京新大学野球連盟(共栄大学)
東京六大学野球連盟(早稲田大学)
東都大学野球連盟(青山学院大学)
首都大学野球連盟(帝京大学)
神奈川大学野球連盟(桐蔭横浜大学)
愛知大学野球連盟(中京大学)
東海地区大学野球連盟(中部学院大学)
北陸大学野球連盟(福井工業大学)
関西学生野球連盟(関西学院大学)
関西六大学野球連盟(大阪商業大学)
阪神大学野球連盟(天理大学)
近畿学生野球連盟(和歌山大学)
京滋大学野球連盟(佛教大学)
広島六大学野球連盟(広島経済大学)
中国地区大学野球連盟(吉備国際大学)