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投打の両輪を欠き開幕ダッシュならず – 東地区8位(4勝14敗)

シーズン開幕直前に、エースとキャプテンが戦線離脱。そんな「あり得ないアクシデント」に見舞われたのが、群馬県高崎市を本拠地とする “太陽誘電ソルフィーユ” だった。

オリンピックイヤーの今年、五輪正式種目から除外された野球・ソフトボール競技だが、”XVII Women’s Softball World Cup 2024 Finals(第17回 女子ワールドカップ ファイナル)” というビッグゲームを控え、3月に沖縄合宿を行っていた日本代表チーム

そこに招集されていた太陽誘電ソルフィーユの“推しのソ”の一人、エースの曽根 はん奈投手が利き手親指を骨折するアクシデントに見舞われたのだ。

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前半戦終盤に怪我から復帰登板した曽根はん奈選手ーJournal-ONE撮影

更には、今年からキャプテンに就任した攻守の核・橋本 芽依選手もアクシデントに見舞われた。曽根投手と同じく太陽誘電ソルフィーユの“推しのソ”である橋本選手も脚を負傷し、開幕戦は松葉杖を突きながらベンチで選手たちを鼓舞するという厳しい船出となった。

主力の復帰を待つ中で若手選手が成長

「昨シーズンよりもチームが非常に若くなり、全ての面において底上げを行ってきた」と、若手選手たちが順調にレベルアップしていることをオープン戦期間中に話していた山路 典子監督

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チームの指揮を執る山路監督ーJournal-ONE撮影

この“底上げ”の成果を早くもファンに見せてくれたのは、開幕ラウンドの第2戦・NECプラットフォームズ プラットフォームズとの対戦だった。

この試合、中盤まで1 –6と大量リードを許していた太陽誘電ソルフィーユ。6回表の攻撃を前に大勢が決したと見るスタンドの空気を、吹き飛ばす若さあふれる怒濤の反撃を見せた印象に残る試合となった。

6回表、2死無走者という厳しい場面から、昨シーズンの出場僅か6打席から開幕スタメンを勝ち取った、茂呂 鈴音選手が投手強襲安打で出塁すると、期待の新人・髙橋 舞里選手(日体大)も右前安打で続く。更には中村 瑠衣選手、新人の田村 虹月選手(IPU環太平洋大)の連続適時打が飛び出す怒濤の4連打で3点差に迫った。

若い力でモメンタムを取り戻した太陽誘電ソルフィーユの打線は止まらない。リードオフマンの“推しのソ”・小松 優月選手が死球で2死満塁と一打逆転のチャンスを作ると、打席にはこちらも昨シーズン僅か6打席の出場であった枝松 愛子選手が入る。

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チームを支えるアベレージヒッター小松優月選手ーJournal-ONE撮影

何度もファールで粘った枝松選手が遂に捉えたボールは、右中間のフェンスを越える逆転満塁弾となり、開幕2戦目で劇的な初勝利を飾った。

戦力が整い、光明の見えた後半の戦い

5月中旬、前半戦の折り返しとなった第5節には、橋本キャプテンが戦線に復帰。「前半戦絶望」と見られていた曽根投手も、5月最終戦の“高崎ダービー”となったビックカメラ高崎ビークイーン戦で復帰登板を果たし、6月にやっと全ての戦力が揃った太陽誘電ソルフィーユ。

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橋本選手も復帰し、勢いに乗る太陽誘電ソルフィーユーJournal-ONE撮影

交流戦に突入した第7節の日本精工ブレイブベアリース戦で、今シーズン初先発を果たした曽根投手が完封で初勝利。完治していない親指の先を使わずして投げるという“離れ業”で、チームに4勝目をもたらし、前半戦最終節のホームゲーム“上越ラウンド”へ連勝を期して臨んだ。

西地区上位のSGホールディングスギャラクシースターズシオノギレインボーストークス兵庫を相手に終盤まで接戦を演じ、セカンダリーホームである上越市のファンたちを最後まで楽しませた。

後半戦で試される真のチーム力

主力選手の欠場が響き。チーム打率.186(東地区7位)、チーム防御率4.63(同8位)と、実力通りの成績とはいえない太陽誘電ソルフィーユ。

攻撃陣では、昨シーズン東地区新人王に輝いた小松選手が、厳しいマークを攻略してどこまで昨シーズン並の成績が残せるかがキーとなる。

中軸には、上越ラウンドで初本塁打を放った新人の高 美優選手(早稲田大)、二刀流の向山 琴葉選手、前半2本塁打を放った上林 藍子選手と、長打力ある選手が控えている。小松選手の出塁率、中軸の三振率が改善されれば、東地区を脅かす存在になるだろう。

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