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Journal-ONE | 全日本実業団陸上では様々な社会人が出場-児玉育美撮影
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女子100mハードルでハイレベルな大接戦

福部が12秒81で優勝、2位・田中は12秒83の自己新

最終日に行われた女子100mハードルは、近年のレベルの高さに拍車のかかる水準のレースが繰り広げられた。ホームストレートが向かい風基調となったため、予選・決勝ともにバックストレートを利用してのレース。

「選手たちのために、少しでも記録を出せる状況を整えたい」という、この運営側の配慮が好パフォーマンスを後押し。パリ五輪代表で、ともに準決勝まで駒を進めた福部真子と田中佑美の「五輪代表コンビ」が、追い風1.9mという好条件を生かす大接戦を繰り広げたのだ。

10台のハードルをほぼ同じタイミングでクリアしていった2人。最終10台目を越えて接地した段階では、わずかに田中がリードを奪っていたかにも見えたが、フィニッシュラインまでの残り10.5mで福部が逆転。福部12秒81、田中12秒83と、わずか0.02秒の差で福部がタイトルを手にした。

パリ五輪直前の実業団学生対抗で12秒69を叩きだし、自身の日本記録(12秒73)を塗り替えていた福部にとっては、自己4番目の記録だが、パフォーマンス日本歴代4位記録を0.01秒更新(つまり、パフォーマンスの日本歴代上位は福部が占めているということでもある)する好タイム。また、田中の12秒83も、6月の日本選手権でマークした当時日本歴代2位タイの12秒85を0.02秒更新して、単独で日本歴代2位に浮上する自己新記録であった。

Journal-ONE | 女子100mハードルで優勝した福部真子(左)と2位の田中(右)-児玉育美撮影

女子100mハードルで優勝した福部真子(左)と2位の田中(右)-児玉育美撮影

しかし、両者ともに記録には満足しておらず、「勝てたのはよかったけれど、タイムは全然」(福部)、「地味な自己新(笑)」(田中)というコメントを残している。来季に向けて、福部は「アジア記録(12秒44)の更新」を、田中は「12秒5台のリズムの実現」を、それぞれに目指している。さらにブラッシュアップした競り合いを見せてくれそうだ。

なお、3位には、中学生のころからトップシーンで活躍してきた中島ひとみが12秒99をマーク。自身初、日本人女子7人目の13秒切りを達成している。上位3選手が12秒台で走るレースは、これまでにいくつか例はあるが、今大会は平均でみると史上最高レベルとなる好レースであった。

男子10000m競歩は山西が独り旅

世界選手権金メダリストの地力を示す

パリ五輪代表のほか、歴代世界大会のメダリストや入賞者、日本代表経験を持つ猛者たちがずらりと並ぶ豪華なレースとなったのは、大会2日目に行われた男子10000m競歩。1人1人を紹介し始めたら、ものすごい文字量になってしまうので、ここでは割愛させていただく。

レースは、2019年・2022年世界選手権の男子20km競歩金メダリストで、東京オリンピックでは銅メダルを獲得している山西利和が、スタートしてすぐに前に出ると、後続との差を広げて独り旅を展開、日本歴代7位に浮上する38分27秒34の自己新記録で快勝した。

3連覇を目指した2023年ブダペスト世界選手権では21位、パリ五輪は最終選考会の日本選手権で歩型の乱れを修正しきれずに失格し、代表入りを逃すなど、ここ2年は苦しい戦いが続いていたが、来年の東京世界選手権での完全復活に向けて、足がかりとなる1歩を踏み出すレースとなった。

Journal-ONE | 自己新記録で優勝した10000m競歩の山西利和-児玉育美撮影

自己新記録で優勝した10000m競歩の山西利和-児玉育美撮影

山西に次いで2位でフィニッシュしたのは、同じ愛知製鋼所属の丸尾知司だ。丸尾は2017年ロンドン世界選手権の50km競歩4位を筆頭に、50km競歩では東京五輪出場、35km競歩でも2023年ブダペスト世界選手権に出場しているトップウォーカー。

パリ五輪は、35km競歩に代わって男女混合競歩リレーが採用されたことも影響し、出場には届かなかったが、再び35km競歩が実際される来年の東京世界選手権でのメダル獲得を虎視眈々と狙っている。

今回のレースでは、東京五輪20km競歩銀メダリストの池田向希を押さえて、自己記録を2年ぶりに大きく更新する38分40秒26(日本歴代8位)でフィニッシュ。レース後は、「高畠(日本選手権35km競歩:10月27日)での即時内定を狙います」と、力強い言葉を聞かせてくれた。

男子200mは「ダブル佐藤」がワン・ツー

翌週の400mに向けて好感触つかむ

男子200mは、ロングスプリンターvs.ショートスプリンターのバトルが繰り広げられた。2日目に行われた男子100mで、10秒09の自己新をマークして、オリンピック100m代表の東田旺洋や、リレー代表の桐生祥秀らを退けて初優勝を果たした宇野勝翔と、400mで日本歴代1・3位の自己記録を持つ「ダブル佐藤」こと、佐藤拳太郎(44秒77=日本記録保持者)と佐藤風雅(44秒88)の44秒台コンビが激突したのだ。

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