常設された訓練車両の前で、JR東海の社員から東海道新幹線の発着時の仕事についてレクチャーを受けた3選手は、乗務員室から興味津々に顔を覗かせる。前方の大きなプロジェクターに映し出されたホームでの乗降シーンの映像を見ながら指さしで安全確認などをしつつ、ドアの開閉業務を体験した。
「何回も安全確認やチェックをしていたので、そのお陰で安心して新幹線を利用できているということが分かりました」と、菅井キャプテン。東海道新幹線や日本の鉄道の安全性に関する意識の高さを改めて実感したと話し、報道陣のリクエストに先頭車両に手を置いて出発進行のポーズで撮影に応じていた。
貴重な車掌体験は親子で大興奮!
15時になりいよいよイベントがスタート。グラウンドで行われた開会式では、アスルクラロスルガ株式会社 代表取締役社長の高島 雄大さんの挨拶に続き、菅井選手、伊藤選手、柳町選手がマイクを持って壇上に上る。
やや緊張気味の子どもたちを見たトップバッターの菅井キャプテンは、人気芸人 “錦鯉” のネタを披露して笑いを誘う。両手のひらを突き出して「こんにちは~!」と大きな声で挨拶すると、小学生たちの緊張は一気にほぐれ、大きな声で「こんにちは~!」と応じて会場は笑顔に溢れた。
高学年と低学年の2グループに分かれて鉄道体験とサッカー教室を交互に行うメニュー。鉄道体験ではアスルクラロ沼津の選手も行ったドアの開閉業務に加え、実際に新幹線で使われるマイクを使った車内アナウンス体験、普段は触ることができない東海道新幹線の先頭車両の前で記念撮影と盛りだくさんの内容だ。
JR東海の社員が三つの班に分かれ、それぞれの業務を丁寧に説明した後、いよいよ目を輝かせた子どもたちの体験が始まる。たくさんの友だちやご両親が見守るなか、車掌になりきって堂々と安全確認をする子どもや、車内アナウンスで恥ずかしそうに声をだす子ども。一生懸命に初めての体験に取り組む子どもたちの表情は、見ている私たちの心を温かくしてくれる。
車内アナウンスでトップバッターを務めたのは、地元・三島市から参加した小学4年生の男の子。「ご乗車ありがとうございました!」と、緊張しながらも用意された原稿を上手に読み切り、満足そうに車両の外へ。すると、場内に違う参加者の子どもの車内アナウンスする声が聞こえると、「え?僕の声、外にも聞こえていたの?」と恥ずかしそうに一緒に参加したお父さんの後ろに隠れてしまった。
東海道新幹線先頭車両での記念撮影では、普段は撮れないアングルから記念撮影ができると、車体に触りながら、寄りかかりながらポーズを取っていた。目を輝かせていたのは子どもたちだけではない。付き添いで神奈川県から来たお父さんは、「鉄道、新幹線が好きなので、とても思い出に残る写真が撮れました」と、JR東海の社員にスマホを渡して親子で嬉しそうに記念撮影をしていた。
体験を終えた子どもたちに感想を聞くと、「楽しかった!」「緊張した!」と全員が嬉しそうに教えてくれた。東海道新幹線についての分かりやすい説明に熱心に耳を傾けていた子どもたち。「東海道新幹線のことを知る良いきっかけになってくれたら」と、対応したJR東海の社員も笑顔で子どもたちを見送った。
憧れのプロサッカー選手と笑顔でプレー!
東海道新幹線車掌体験と並行し、グラウンドで行われていたサッカー教室では、アスルクラロ沼津のメソッドをふんだんに取り入れたメニューで、子供たちとアスルクラロ沼津の3選手が一緒にプレー。
最初はボールを使わないメニューで、コミュニケーションを取りながら体を温めた。7、8人のグループに分けて、6箇所に置いた三角コーンを陣地として鬼ごっこをしながら陣地を取り合う取りというゲーム要素のあるトレーニング。簡単なルールのため、あっという間に盛り上がった子どもたちがグラウンドに元気な声を響かせた。