100mを走らず競歩でつなぐ”ウォーキングリレー”も人気種目。第1回大会から「チーム競歩」の日本代表メンバーたちが全面サポートしていることも特徴で、いつも会場から「世界超一流の歩型」の速さと美しさに感嘆の声が上がるほか、参加者が「世界大会メダリスト」と競える豪華な機会となっている。
「走るのはちょっと無理」という年配の人々に加えて、今大会では、我が子が乗ったベビーカーを押してバトンをつなぐママさんチーム(実は、元実業団ランナー)も登場して注目を集めた。
また、応募によるアイデアが採用された「レジェンドに挑戦!あの青春をもう一度リレー」は、1983年生まれのレジェントたち(考案者の山本慎吾さん:全国小学生陸上100mチャンピオン、塚原直貴さん:北京オリンピック4×100mリレー銀メダリスト、品田直宏さん:男子走幅跳世界ユース選手権金メダリスト、今井雄紀さん:2002年・2003年インターハイ男子走幅跳チャンピオン)で組んだ「男子レジェンドチーム」に挑戦できる企画。
「30歳以上の4名」を条件に挑戦者を募集したところ、52歳ながら9月に、追い風参考ながら10秒93(+3.3)という記録を出して話題になった朝原宣治さん(北京オリンピック4×100mリレー銀メダリスト)、マスターズ界で世界水準の活躍を続けている寺下健治さん(54歳)、水口政人さん(50歳)、赤堀弘晃さん(52歳)からなる「マスターズレジェンド」が参戦。
43秒58と、非公認ながらM50(50~54歳のクラス)世界記録(44秒08)を大きく上回る快走を披露し、会場を大いに沸かせた。
このほか、1人からでも参加できる”即席リレー”、スパイクシューズ着用を基本(つまり、かなりの”ガチ”レースであることを意味する)として記録にチャレンジし、トップタイムのチームにはゴールデンバトンが授与される”全力チャレンジリレー”、どんなメンバーで組んでもOKの”誰でもチャレンジリレー”、職場仲間で組む”職場の同僚リレー”、年代別で区切った”中高生リレー””小学生リレー”などが、4×100mで実際された。
そのほか、日の落ちた国立競技場で4×400mリレーに挑戦する”Night of the mile”も実施。「ちょっと大人の世界へようこそ」というキャッチコピーの名にふさわしく、レース後は、多くの参加者たちが、400mを全力疾走することで味わう「苦しみ」を楽しんだ。
2人1組で大きなパンツを履いて走る”でかパンツリレー”や、4人が1人ずつ紐状になった輪に入って一緒に走る”電車になって走ろうリレー”、さらには自分たちの好きなテイストやコンセプトを披露する”推しリレー””仮装リレー”といった変わった種目も実施。
凝ったコスチュームを楽しむことができる仮装リレーでは、昨年”髙野結婚おめでとう”というチーム名で友人の結婚を祝ったチームが、今年は”髙野出産おめでとう”の名前で出場し、時間の流れと変わらぬ友情を見せてくれるチームもあり、レース後のインタビューでは会場全体から祝福の拍手が寄せられる場面もあった。
また、全国各地から”ゆるキャラ”が参加して行われる”ゆるキャラリレー”は、子どもたちに大人気の種目。日本陸連のマスコットキャラクター”アスリオン”らが、3チームに分かれて競い合った。ゆるキャラたちは、レースが始まるまでは、競技場内コンコースや各所に設置されたイベントブースなどに出没し、あちこちで小さな子どもたちの歓声を集めていた。
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また、今回は来年9月に国立競技場で開催される世界選手権東京大会の開幕1年前イベントとして、「東京2025世界陸上ドリームリレー」が、大会初日に実施された。