両リーグ優勝チームがファイナルで対戦
女子ソフトボールの世界最高峰リーグ “JD”リーグ” のポストシーズンも大詰め。愛知県名古屋市で初開催となった日本一を決める “ダイヤモンドシリーズ“。ついに2024シーズンの年間チャンピオンを決める時がやって来た。そんな日本のソフトボールファンが注目する一戦は、西地区連続優勝の “トヨタレッドテリアーズ“ と東地区初優勝の “日立サンディーバ“ が対戦することになった。
16日のセミファイナルでの試合、トヨタは “ホンダリヴェルタ“ との対戦で2回に藤家 菜々子選手のソロホームラン、3回に山田 柚葵選手の2ランホームランで3点のリードを奪った。その後ホンダに、満塁から2本のタイムリーヒットを打たれ2失点を許すも後藤 希友投手からMegan Faraimo (メーガン・ファライモ)投手へのリレーで1点を守り切り、勝利した。
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トヨタが連覇か?ーJournal-ONE撮影
一方、日立は “ビックカメラ高崎ビークイーン“ と対戦し、先発の上野 由岐子投手から山内 早織選手が初回にソロホームラン、6回にもソロホームランを放ち3点をリードした。7回、ビックの炭谷 遥香選手のソロホームランで1点は返すも追いつくことはできず、そのまま日立が勝利し、初めて決勝に駒を進めた。
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日立が初優勝か?ーJournal-ONE撮影
1年間の集大成であるこの試合を実際に会場で見届けようと、多くの観客が時間が近づくにつれてスタンドを埋めていくなか、会場ではスターティングオーダーが発表され選手が整列していった。
先発で場内に名前をコールされたのはトヨタ・後藤 希友投手。セミファイナルのホンダ戦に先発登板し、試合を作り勝利に貢献したエースが昨日に続き決勝のマウンドに上がった。
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2連続で先発を任された後藤投手ーJournal-ONE撮影
日立の先発は長谷川 鈴夏投手。今シーズンは防御率2.20で6勝を挙げている左腕ピッチャー、セミファイナル直後に先発を告げられ、自身の「ラッキーカラー」と言う鮮やかな ”黄色いリボン” を髪に結ってマウンドに向かった。
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黄色いリボンをつけて決勝に臨む長谷川投手ーJournal-ONE
ついに日本一を決める試合が始まる
試合は日立の攻撃から始まった。初回、東地区首位打者の日立の藤森 捺未選手が四球で出塁。セオリーであればここは、送りバントで確実にランナーを進めて展開するところだが、2番の笠原 朱里選手はバントの構えをせずに、フルスイングで勝負をしにいった。
結果は空振り三振、後続も凡打で点には繋がらずに終わったが、送りバントを選択しない作戦はレギュラーシーズンからも日立は多く取り入れていた。1番からの機動力で点をもぎ取ってきた日立はファイナルステージでも積極的に攻めていく。
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藤森選手の四球を喜ぶ日立ベンチーJournal-ONE撮影
しかし1回裏のトヨタの攻撃から試合が動いた。1死から2番・鎌田 優希選手が四球で出塁すると、続くバッターは切石 結女選手。1ボール1ストライクから振り抜いた打球は左中間に大きく打ち上がった。センターとレフト追うのを諦めた打球はフェンスの奥へ吸い込まれていき、先制の2ランホームランでトヨタが初回からリードを奪った。
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切石選手の2ランで初回から試合が動いたーJournal-ONE撮影
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笑顔でベースを回る切石選手ーJournal-ONE撮影
続けて前日にホームランを放っている、4番・山田 柚葵選手が相手の隙をつくセフティーバントで出塁すると、トヨタの真っ赤に染まったスタンドは大盛り上がる。そして、「続けー!」とベンチからも声がかかり更に日立を追い込みにいこうとするが、ここは長谷川投手が後続を三振、センターフライに抑えて追加点にはならず。しかし、一気にリードを広げたトヨタが試合を優勢に進た。