「キャッチャーとして、打たれないようにより頭を使って戦ったシーズンだったことと、色々な経験をしたシーズンでした。それと同時にもっといけたんじゃないか、このチームでもっと勝ちたいと感じました」と話すのは最多打点賞、ベストナイン、Most Wow! Player of the Yearを受賞した坂本 結愛選手。
そして、「投打が噛み合った試合が多かった分、勝利数に繋がったシーズンでした。坂本選手と、山口選手の2人が加入したことで打線の繋がりが得点数として表れましたね。増田投手の勝利数も増えたのでよかったです」と話すのは、東地区ベストナインに輝いた鈴木 鮎美選手。
鈴木選手に最多勝利賞受賞を祝福された増田投手も、「すごく周りに成長させてもらったシーズンでした」と、初のプレーオフ進出を果たした実りあるシーズンを振り返ってくれた。
戸田中央で大活躍の3名に今シーズンのベストプレーを挙げてもらうと「増田投手が初めて無失点で抑えて完投した第11節のデンソー戦と、ジョージナ・コリック投手がノーヒットノーランした第6節の太陽誘電戦です」と答えたのは坂本選手。増田投手も「第11節のデンソー戦が印象に残っている」と同じ試合を挙げる。
坂本選手は自身の活躍ではなく、バッテリーで共に創り上げた勝利をベストゲームに選んだ。多くの決勝打、本塁打を放った坂本選手だが、ディフェンスの要として最高の結果を残した試合が印象に残ると聞き、難しいポジションながらやり甲斐のあるキャッチャーの魅力に改めて気付かされた。
ベテランとしてチームを牽引する鈴木選手は「ソフトボール人生初の2打席連続ホームランを打った、第11節のデンソー戦です」と話した。今シーズンは東地区で坂本選手と並び8本もの本塁打を放った鈴木選手。長い現役生活の中で2打席連続で打ったことが初めてと聞いて驚いた。
「チームの底上げを全員でやって、来年は東地区で優勝して直接ダイヤモンドシリーズに行って戦いたいです」と強く意気込んで来シーズンの活躍にも注目したい。
西地区ベストナインに選ばれた沢 柚妃選手は「私は今シーズンからセカンドにコンバートされました。目標としていたベストナインを、1年目のセカンドというポジションで受賞させていただいて正直驚いていますが、とても嬉しいです」と笑顔で話す。隣にいた西地区新人賞の矢藤 輝羅菜選手は「一年目にしか取れない新人賞を受賞できて本当に嬉しいですし、試合に出させていただいた環境にもとても感謝しています」と喜んでいた。
そんな沢選手と矢藤選手の今年1番印象に残ったプレーを聞くと、「第13節の東海理化戦で打ったソロホームランです。最後、良い形で終わりたい、勝ちたいと食らいついて打ったホームランだったので印象に残っています」と話した。矢藤選手は「第2節のシオノギ戦で打ったリーグ初ホームランです。もともとホームランを打つようなバッターではないのですが、打てたことは本当に大きな経験になりました」とリーグでの初めての経験を懐かしむように振り返ってくれた。
来季、違うチームでのプレーを決めた沢選手だが「自分らしさを忘れずにもっと成長した姿をお見せできるように頑張ります」と新天地での活躍に期待が膨らませる。矢藤選手は、「新人賞をいただいたことで来年は注目されると思うので、今年だけじゃない!というところを見せたいと思います」と意気込みを語ってくれた。
西地区のベストナインに輝いた中川 彩音選手は「チームとしては最後に勝ち切れずに、個人的にももう少し成績を残せたのではないかと思います。そこは来季に活かしたいです」と受賞という素晴らしい結果でも悔しさを滲ませる。現状に満足することのない中川選手だが、今年の印象に残るプレーを聞いてみると「第12節の豊田自動織機戦です。なかなかその節打てなくて、その試合も最後の4打席目にやっと1発が出たので嬉しかったです」と自分のバッティングを取り戻したシーンが印象に残っていると教えてくれた。