アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

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試合の流れが変わる一瞬のプレーに沸いた後半

ハーフウェイライン付近でボールの奪い合いが続いた後半開始の展開だったが、流れを一気に変えたのは一瞬のプレーだった。後半5分、一瞬の隙を突いて横浜EのパスをインターセプトしたFLのフリゼル選手が、およそ50mを独走してトライ!モウンガ選手のPGも決まり、16-14と一気に差を詰めてきたのは前年王者・BL東京だった。

50mを独走したフリゼル(BL東芝)の力強いラン-Journal-ONE撮影

後半に入り、横浜Eゴール側から吹く冷たい風が少し強くなってきた日産スタジアム。この風を活かし、短いパントキックでディフェンスの裏を狙う作戦に出た横浜E。この作戦は、SH・デ・クラーク選手が得意とするプレーだが、これを堅いディフェンスが突破を許さず逆にBL東京がパントキックでチャンスを掴んだ。

14分、またしてもFL・フリゼル選手のショートキックに反応したSO・モウンガ選手がルーズボールを上手く拾ってトライ。自らPGも決めて、ついに16-21とBL東京が逆転に成功する。

トライに繋げたモウンガ(BL東京)の抜け出し-Journal-ONE撮影

しかし横浜Eも24分、中央右から大きく左にパスを振ると、WTBのタカヤワ選手が飛び込んで同点トライ。惜しくもPGは決まらずも、一気に白熱した試合展開に少し静かだったスタンドからも大きな歓声が起こり始める。

残り時間10分となったところで、横浜E陣地での攻防となる。すると28分、横浜Eゴールライン10mからのラインアウトをキープしたBL東京はサイドアタックを重ねると、29分にCTBの眞野泰地選手がディフェンス裏を抜け出してゴールポスト下に勝ち越しのトライ。モウンガ選手のPGも成功して21-28と勝ち越しに成功した。

眞野泰地(BL東京)が勝ち越しのトライ-Journal-ONE撮影

横浜Eは同点を狙い左サイドからゴールラインに迫るも、あと一歩のところでBL東京のプレッシャーに及ばずペナルティでボールを失う。最後は、BL東京がボールをキープしたままラストフォーンが鳴り、横浜Eの追撃をかわして開幕戦を鮮やかな逆転勝利で飾った。

逆転で開幕戦を飾ったBL東京と横浜Eが健闘を讃え合う-Journal-ONE撮影

我慢と修正で勝利した開幕戦に安堵

前半のディフェンスギャップを修正し、後半の逆転劇に繋げたBL東京は、「キヤノンのアタックはプレシーズンからとても良かったので対策を立てていた。自陣で反則が多かったが立て直せて良かった」とキャプテンのリーチ マイケル選手が静かに試合を振り返った。

「タックルを下に行きすぎたので、ロールアウェイ出来ずに反則を貰うことが多かった。後半は少しタックルの位置を上げで反則が減った」と、具体的な修正ポイントについても説明してくれた。

「選手のみんなが誇らしい。0-16の厳しい状況からよく我慢してプレーしてくれたし、凄く良く適応してくれた。タフでフィジカルな試合だった」と、Todd Blackadder(トッド・ブラックアダー)ヘッドコーチもホッとした表情で試合を振り返る。

極寒の開幕戦勝利で安堵するBL東京のブラックアダーHC(左)とリーチ主将-Journal-ONE撮影

「寒かったです・・・開幕戦のプレッシャーはあったがそれを克服して勝てたのは良かった。開幕でキヤノンは苦手な相手。田村、ファフ、クリエルとタレント豊富でフィジカルも強いチームなので勝てて嬉しい。理想通りの戦いでなかったが勝てて良かった」と話すリーチ選手の低いテンションに、どうやらこの試合の最大の敵は”寒さ”だったのではないだろうか?と首をかしげていると

「良い試合をしてくれたキヤノンに感謝しているし、観戦に来てくれたたくさんのお客さんにも感謝している。小倉選手の100キャップ、池戸将太郎選手の初キャップと素晴らしい出来事がある試合だった。皆さん、暖かくして帰ってね」と、ニコリと笑うブラックアダーHCの言葉が、それを裏付けてくれた。

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