Wフューチャー最終節にドラマ
女子バスケットボール”Wリーグ”の2024-25シーズンは佳境を迎え、1部にあたる”Wプレミア”は3月29日からプレーオフが始まるのに対し、2部の”Wフューチャー”はプレーオフがなく、3月2日にレギュラーシーズンが終了。
6チームの5回戦総当たり(各チーム25試合)の勝率で順位が争われる中、第12週の2月22日と23日は、優勝を争う2チームによる大一番が組まれていた。

第1戦の選手入場時
それまでの22試合は、三菱電機コアラーズと東京羽田ヴィッキーズが19勝3敗で並走していたが、直接対決の対戦成績で2勝1敗とリードした三菱電機が首位に立っていた。
第12週の最後の直接対決に関して、連勝すれば最終週を待たずに優勝が決まるのは両者とも同じだが、1勝1敗の痛み分けとなった場合は、三菱電機にアドバンテージが与えられる。最終週の結果次第とはいえ、三菱電機が有利であることは確かだった。
優勝と昇格、2つの勲章をかけた2連戦
Wフューチャーは優勝すればWプレミアに自動昇格となり、2位のチームはWプレミア7位との入替戦に回る。2つの勲章を賭けた2試合は、最終決戦にふさわしい白熱した展開となった。
第1戦は前半の20分を終えた時点で30-30の同点。後半が始まると三菱電機が開始から2分余りの間に13点を連取して勢いに乗ったが、東京羽田も髙原春季の連続3ポイントなどで一旦は3点差まで詰め寄る。しかし、三菱電機にも連続3ポイントが飛び出し、第3クォーター終了時は三菱電機がまだ11点をリードしていた。

第1戦で決勝点を挙げた加藤(東京羽田)∸吉川哲彦撮影
そこからの東京羽田の粘りは見事だった。徐々に点差を詰めていくと、残り2分4秒に髙原のこの試合30得点目で同点。その後はシーソーゲームとなり、残り4.9秒に3ポイントを決められて、67-68と1点リードを許すものの、タイムアウト明けのオフェンスで加藤優希がジャンプシュートを決め、69-68でタイムアップ。最後まで高い集中力を保った東京羽田が、最大13点差をはね返す鮮やかな逆転劇で第1戦を制した。

第1戦MVPとなった髙原(東京羽田)∸吉川哲彦撮影
翌日の第2戦も、序盤から熱のこもった展開となる。第1クォーターは東京羽田が18-17とわずかに1点リードするが、第2クォーターは終盤に三菱電機がたたみかけ、残り44秒で27-34と逆に7点リード。しかし、洪潤夏(ホン・ユナ)の3ポイントと、イベ エスター チカンソのゴール下の得点で、東京羽田が2点差に迫って試合を折り返した。

東京羽田のメンバー(手前左から岡田、吉田、森、奥左が洪、右がエスター)∸吉川哲彦撮影
第3クォーターも互いに譲らない中、三菱電機が着実に得点し、東京羽田は残り3分20秒の時点でこの試合最大の8点ビハインドを背負う。ここで流れを変えたのが洪。互いに2点を取り合った後、洪は3ポイントを決めると、直後の相手のロングパスをスティールし、そのまま自らアタックしてレイアップを決めた。これで3点差まで引き戻すと、さらに吉田沙織も5点を連取。第3クォーター終了時には千葉歩のブザービーター3ポイントが炸裂し、東京羽田は勢いに乗った。

第2戦の第3Q、千葉がブザービーター3ポイントを決めた瞬間のベンチ-吉川哲彦撮影
迎えた第4クォーター、後がない三菱電機も粘るものの、東京羽田は要所で洪がスティールにアシストに、そして3ポイントにと大活躍。終盤に最大13点のリードを奪った東京羽田は逆転を許さず、最終スコア86-76で勝利。Wフューチャー初代女王と、Wプレミアへの自動昇格という目標が、ここに成就した。

東京羽田ヴィッキーズが優勝&昇格を決めた瞬間∸吉川哲彦撮影
日替わりヒロインで勝ち抜いたシーズン
ゲームMVPに選ばれた洪は、両チーム最多の16得点に加えて、4アシスト2スティールを挙げた。今シーズンから東京羽田の一員となったルーキーでありながら、優勝がかかった試合で勝負度胸を見せた自身の活躍を「この試合は特に勝ちたかったので、チームの勝利に貢献したい気持ちが、パフォーマンスにつながったのは良かったです。気持ちは上がってたんですけど、自分でもビックリするくらい冷静にプレーできました」と振り返る。

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