ポストシーズン出場枠を巡る戦い
代々木第一体育館で行われたのは ”りそなグループB.LEAGUE 2024-25″ のB1リーグ戦。今日の対戦は東地区2位の ”千葉ジェッツ” と中地区2位の ”アルバルク東京”というポストシーズン進出を狙うチーム同士の激突だ。
ポストシーズンに進出できるのは、各地区の1位、2位チームとそれ以外で勝率の高い2チームがワイルドカードの計8チームだ。既に東地区では”宇都宮ブレックス”、中地区では”三遠ネオフェニックス”がポストシーズンに進出できる2位以上を確保しており、残る枠は1枠。
ワイルドカード争いも、東地区の千葉ジェッツ、”群馬クレインサンダース“、中地区のアルバルク東京、”シーホース三河”の4チームがつばぜり合いを続けている。それを追う、”サンロッカーズ渋谷“など混戦必至のポストシーズン争い。ここから一つも落とせない試合が続いていく中で、その渦中にあるチーム同士が直接対決する好カードは、日曜日ということもあって10,831人ものファンが駆けつけた。
赤を基調とする両チームのファンで真っ赤に染まった会場が、試合前から熱い戦いを予感させる。

会場は1万人のファンで真っ赤に染まった‐Journal-ONE撮影
千葉ジェッツは、3月19日(水)の試合で負傷した渡邊雄太選手に続いて、前日の4月5日(土)に足首を負傷した富樫勇樹選手が欠場する緊急事態。シーズン終盤での主力2選手が離脱し、厳しい戦いを強いられる。
この機に乗じてアルバルク東京は、しっかりと勝ち点を積み重ねたいところ。果たしてどんな試合展開となるのか、試合開始2時間前にもかかわらず会場の外には多くのファンが駆けつけ、チームグッズを手に応援に気合が入っている様子だった。
得点を許さない堅い守りでロースコアの展開
ファンが待ちに待った試合は、第1クウォーターから攻守が激しくぶつかり合う展開となる。TIP OFFからボールを支配した千葉ジェッツが、先ずは流れるようなパス回しでアルバルク東京のディフェンスを搔き乱していく。
しかし、千葉ジェッツのシュートが外れ、リバウンドを取ったアルバルク東京が#9 安藤 周人選手の華麗なスリーポイントシュートで先制点を奪った。

TIP OFFは千葉ジェッツに軍配ーJournal-ONE撮影
得点力のある両チームだけに、激しい点の取り合いになると予想されていたが、両チームのディフェンスが光り、試合開始6分を過ぎても7-9と予想と異なるロースコアの展開で試合は進む。互いにコート中央から激しいディフェンスを見せ、完全なシュートチャンスを与えない。第1クウォーターにしてはなかなか珍しいディフェンスの応酬に、ファンも終盤のような緊張感あるかけ声で選手を後押しする。
少しずつ試合が進んでいき16-22と千葉ジェッツがリードするなか、残り10秒でアルバルク東京の#3 テーブス海選手が丁寧にスリーポイントシュートを決め、19-22と3点差に縮めたところで第1クウォーターが終了。両者互いに譲らぬ試合展開は、第2クウォーターへと進んでいった。
タイムアウトで潮目が変わる
第2クウォーターは、アルバルク東京の#11 セバスチャン・サイズ選手の得点からスタート。リードを奪い続ける千葉ジェッツに引き離されないように食らいつくアルバルク東京だったが、23-25のタイミングで千葉ジェッツの#11 西村 文男選手のスリーポイントシュートが決まる。5点差をつけられ、たまらずアルバルク東京がタイムアウトで試合の流れを切りに掛かった。
このタイムアウトを活かしたアルバルク東京は、タイムアウト明け直後にサイズ選手が相手の一瞬の隙を見逃さず、パスをスティール。そのプレーにしっかり反応した#9 安藤選手がゴールへ一直線に走りレイアップシュートで得点すると、ファンのテンションも一気に上がり会場の空気が変わっていった。
流れが変わるかと思われたが、冷静にプレーを進める千葉ジェッツは、#34 スミス選手、#12 金近廉選手がスリーポイントシュートを決め、25-34と再び点差を広げていった。

第1クウォーターは千葉ジェッツがリード(写真はホグ選手のダンクシュート)ーJournal-ONE撮影
しかし、アルバルク東京も千葉ジェッツのディフェンスをかいくぐり、#11 サイズ選手の連続得点、さらにショットクロックのブサーと同時に放たれた#2 大倉颯太選手のスリーポイントシュートが見事に決まり、32-34と2点差まで追い上げる。
