アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

2023年9月24日J1第28節の湘南VS川崎@国立競技場 -Journal-ONE撮影
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レジェンドたちによる前哨戦

試合前イベントの中でも、ひときわ観客たちから熱視線が注がれた企画が「刻め。神奈川ダービー ~ ベルマーレOB vs フロンターレOB PK対決 ~」です。

レジェンドOBらによるPK対決、集合写真/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -Journal-ONE撮影

湘南OBチームにGK小島伸幸氏のほか、名良橋晃氏、岩本輝雄氏、石原直樹氏、坪井慶介氏が登場し、一方の川崎OBも大久保嘉人氏や鄭大世氏など、両チームが誇るレジェンド選手たちが国立の特設ピッチに登場すると、両チームのゴール裏スタンドからは大声援があがりました。

豪華メンバーによるPK戦は、序盤から両者譲らぬ真剣勝負。最初のキッカーとして登場した川崎の1人目鄭大世氏は、98年W杯メンバーの小島氏が守るゴールマウスに向かって、現役さながらの強烈なシュートを突き刺します。このあまりのガチさに、小島氏も苦笑い。

PKで強烈なシュートを打つ鄭大世氏/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -Journal-ONE撮影

もちろん湘南OBチームも黙ってはいません。直後には、ベルマーレが誇るレジェンドの一人岩本氏が、現役時代の美しいキックを彷彿とさせる左足からのシュートで見事に点を取り返します。

PKを決める岩本輝雄氏/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -Journal-ONE撮影

その後もPK戦は一進一退の状況が続きます。湘南OB3人目の名良橋氏のシュートを川崎OBのキーパー吉原慎也氏が見事にストップすれば、続く川崎OBの4人目キッカーの井川祐輔氏のシュートを今度は湘南OB小島氏が止め返します。

PKで相手シュートを止める小島信幸氏/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -Journal-ONE撮影

その後は各チームのキッカーが決め続け、7本目までもつれこんだところでタイムアップ。OBたちによる神奈川ダービー前哨戦はドローに終わり、続くトップチーム同士の試合へ決着を託す形で幕を閉じました。

ハイタッチで喜び合う湘南OBチーム/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -Journal-ONE撮影

興奮が高まる、試合直前のスタジアム

16時過ぎのキックオフが迫ってくる頃、スタジアムには3階席までたくさんの観客が入り、期待感と緊張感が入り交じったビッグマッチ特有の雰囲気が会場を埋め尽くしていました。

試合開始直前、ゴール裏スタンドに集まった湘南サポーター/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場

試合開始を待ちわびるその期待は、スタメン発表とその直後の湘南乃風の特別LIVEで大歓声となって一気に爆発し、選手を迎え入れるのに最高の雰囲気へと変わっていきます。そして、いよいよ選手入場がスタジアムにコールされ、両チームの選手がピッチへ登場。その瞬間、3階席までびっしりと埋まったベルマーレ側ゴール裏に、巨大な「SHONAN」のコレオグラフィーが浮かび上がりました。

選手入場時、湘南サポーターによる惟男グラフィー/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -

国立に集まった大勢の湘南サポーターたちが一丸となってチームを鼓舞する姿は、まさに荘厳の一言に尽きる光景でした。

苦しい試合展開にも、大歓声は鳴り止まず

大歓声の中でのキックオフを迎えたベルマーレ。試合は開始10分に川崎の山田新選手に得点を許す苦しい立ち上がりとなりますが、そんな状況をものともしないかのように、湘南サポーターからの大声援は選手たちへ注がれ続けます。相手ゴールへ迫っていけばワンプレーごとに拍手が巻き起こり、逆に自陣に押し込まれる展開では「湘南! 湘南! 」と自チームを鼓舞するコールがスタジアム中に響き渡ります。

フラッグを振る湘南サポーター/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場

さらに前半34分に不運なPKで2失点目を喫した際にも、湘南GKである馬渡選手を激励するコールが始まります。「馬渡! 馬渡! 」と呼ぶ声は、それまでの大歓声をさらに上回る大きさでした。

選手へ大声援を送る湘南サポーター/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -

まさに “国立ホーム開催”という言葉に違わぬ、巨大な国立競技場をベルマーレの本拠地と錯覚させるほどの大声援。この日、試合終了のその瞬間まで、サポーターたちのチャントとコールが途切れることはありませんでした。

後半30分、運命の発表とその直後!

記録達成の瞬間が訪れたのは、2点ビハインドのまま迎えた後半30分。スタジアムナビゲーターの「ここで本日の来場者数を発表します」というアナウンスの直後、大型ビジョンに「54,243人 クラブ史上最多観客動員数更新! 」という表示が映し出されると、会場からは割れんばかりの拍手が巻き起こります。

クラブ動員記録更新が発表された瞬間のスタジアム風景/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場 -

スタンドが記録更新に沸くと同時に、ピッチ上でも劇的なシーンが巻き起こります。川崎FWマルシーニョ選手の決定的なシュートを、湘南DFキム・ミンテ選手が必死のカバーでライン際ぎりぎりで阻止。大ピンチにミンテ選手がみせた執念のディフェンスは、過去最多の大歓声が、選手の背中を押したかのようなシーンでした。

その後も最後まで得点チャンスを作り続けたベルマーレでしたが、この日のゴールはどうしても遠く、結果は0-2のスコアで試合終了。試合後、ピッチを後にする選手たちの姿と表情には、いつも以上の悔しさが滲んでいるようにも見えました。

国立を終えて、選手たちの想い

国立での大きな一戦を終えた時の心境について、後日、ベルマーレの選手たちに話を聞くことができました。

「あの舞台で勝つということが理想だったので悔しい気持ちは本当に強かったです。」と敗戦の悔しさを語ってくれたのは田中聡選手。

川崎戦で躍動する田中聡選手/2023年9月24日J1第28節の湘南ベルマーレVS川崎フロンターレ@国立競技場

「自分たちが結果を出して強くなり、スタジアムも大きくなり、大きな規模になっていったら、それがまた地域貢献にもなると思います。湘南の良さをより多くの人に知ってもらえるように頑張りたいと思います。」と、クラブと地域のこれからについての想いを話してくれました。

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