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2020年までの10年間は東京2020を目指して、選手強化を優先させてやって来ました。

今後の選手強化は、山下会長も自信を持っているとおり、目標は達成できたので後は任せていく。

今、足りないのは「地域スポーツ」の課題解決です。例えば、部活動は少子化や教員不足などで低迷していて活動も出来なくなっている地域もあります。これから10年は、部活動を含めた「地域スポーツ」をどう活性化するかがテーマです。

スポーツ庁でも、自民党のスポーツ立国調査会でも、超党派のスポーツ議員連盟でも一番のテーマは「地域スポーツ」の活性化です。

ですから、NSPCでプロジェクトチームを作り、取り纏めたものを提言として国や政府、政党に出していこうと言うきっかけ作りをしていきます。

10~20人の有識者に集まっていただき、「地域スポーツ」について話し合う運営委員会があります。本当は100人位集っていただいて、最優秀の提言に賞金を出すなどやりたいところですが、予算もないので。(笑)

「スポーツ基本法」をベースに、大学、スポーツ施設、財団、スポーツの様々な関係者と連携したプラットホームを作っていきます。

-(私はサッカーを50年以上、観てきていますが)日本サッカーの育成年代ダイレクターが、「ドイツには各都市に総合型地域スポーツクラブがある」と言ったら、ドイツ人から「日本の学校には、グランドやプールや体育館がある(ドイツでは水泳の授業のたびに学校と市民プールを往復する)。」と言われたそうです。-

そのような視点が、日本人からは中々見えてこないですね。

日本は教育制度がしっかりしています。

日本最初の近代的学校制度を定めた教育法令である「学制」が、明治5年に発せられてから150年が経ちますが、その明治5年から僅か2年の明治7年には、私の地元(山形県南村山郡、今の上山市)にも学校が出来たくらいです。

それぐらい当時の日本は教育に力を入れてきた。戦後最も立派な建物は学校でしたが、今最も立派な建物は福祉施設。教育に対する投資が落ちてきていると感じています。

私が参考にしているのは、ドイツやイギリス、オーストラリアやニュージーランドの総合型地域スポーツクラブです。

日本は、学校が学校としてしか機能していないことが問題でして、これは教育委員会が学校施設を所有し管理していることが原因です。

学校施設を市が管理して、昼間は学校に施設を貸し、それ以外は一般に貸し出す。そうなると一気に全国3万の体育館とプールがスポーツ施設として活用できることになるんです。

学校でグランドやプールを抱えるのではなく、市が管理して利用する。

また、「総合型地域スポーツクラブ」の意味合いも、日本人は認識を違えていますね。

それぞれのスポーツを専門にする人たちが集まるクラブではなく、一人が色々な種目をやるのが「総合型クラブ」の定義です。

近く、「スポーツコミッション」という組織を作り、そこが学校から施設、ジムや道場を統括して地域スポーツを観ていくと言う構想に向けて勉強しています。これはスポーツ庁の中で考えているものです。

部活動から地域スポーツを見る活性化と、地域スポーツから部活動を見る活性化、これはどちらかを選択するのでは無く。双方から取り組んでいけば良いと思っています。

部活動に熱心な先生方も総合型地域スポーツクラブの指導者として指導することができるような仕組みにして、引き続き頑張っていただいてね。(笑)

このような仕組みを実現するためには、「スポーツ基本法」の手直しが必要なんですが、更に重要なのは財源の確保です。

会費など、部活動は無料ですが地域スポーツは有料です。そこで支払う地域スポーツのコーチの給与などの経費を、今後どう捻出していくかとかですね。

素晴らしい未来に向けて、このような課題をひとつひとつ丁寧に解決していくことは既に始まっています。

おわりに

-最後に、スポーツファンの皆さんに向けて一言頂けますか。-

偏り少なくスポーツを楽しんでいただきたいですね。

自分でプレーするだけでは無く、スポーツを見る、スポーツを支える、スポーツの良さを共有し合うなど、どんな形でもスポーツに関心を持っていただけるとありがたいです。

スポーツに関心を持っていただけたら、今度は自分で少し身体を動かしてですね。

健康な生活を送っていただきたいなぁと思います。

取材・文:
Journal-ONE(編集長 厚地純夫)( 日本 )
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