アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

大一番を制し笑顔を見せる松田監督(シオノギ)-Journal-ONE撮影
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激闘の余韻覚めやらぬ直接対決

前日の試合、2点ビハインドで迎えた最終回2死から追い付き、延長タイブレークを制した西地区3位の “シオノギレインボーストークス兵庫“。打撃技術に長けた自慢の打線が何度も外野フェンス手前まで打球を運びながら、1失点完封で敗れた西地区4位の “豊田自動織機シャイニングベガ“。前日の激闘で明暗分かれた両チームだが、後半戦屈指の好カードとなった直接対決・滋賀県甲賀市民スタジアムで行われた第11節で2日連続の熱戦を演じた。

11月9日、10日に行われるプレーオフへの進出圏内である両チームは、その権利となるリーグ3位以内、もしくは東地区4位チームの勝率を上回るワイルドカードを獲得するために負けられないライバルだ。今シーズン、ここまで両チームの直接対決は1勝1敗と星を分け合う程実力は拮抗している。

そのライバル対決に雌雄を決すると共に、プレーオフ進出にグッと近づく勝利を挙げたい豊田織機は “推しのソDallas Escobedo(ダラス・エスコベド)投手が先発。対するシオノギも西地区ダントツの14勝を挙げている三輪 さくら投手が先発と、絶対的エースを投入して必勝を期す。奇しくも前日、ひりつく場面でリリーフ登板した両エース。疲労感を覚えた身体で、集中力を保ち続けねばならない決戦だが、両投手が素晴らしい投球を披露して私たちに「エースの矜持」を見せてくれた。

得点圏に走者を置いた初回の攻防

初回、先ずプレッシャーをかけたのはシオノギだった。先頭の谷本 奈々選手が四球を選ぶと、続く中村 みなみ選手に強攻を指示する松田 光監督だったが、中村選手の打球はレフト頭上を襲うも左飛となる。1死一塁となり、3番・氏丸 陽南選手に死球を与え、1死一、二塁と得点圏に走者を置くいきなりのピンチを迎えたダラス投手だったが、後続をしっかり抑えてマウンドを降りた。

Journal-ONE | ソフトボールJDリーグ 9回完投するも勝利を逃したダラス(豊田織機)-Journal-ONE撮影

9回完投したダラス(豊田織機)-Journal-ONE撮影

豊田織機もその裏、先頭・日本代表の須藤 志歩選手が四球を選んで出塁すると、続く大平 あい選手に初球犠打を指示した永吉 慎一監督。3番・Makena Smith(マケナ・スミス)選手に四球を与え、同じく1死一、二塁と得点圏に走者を置くピンチを迎えた三輪投手は、2死から5番・佐藤 友香選手に0-2と攻め込むもファールで粘られ四球を与えてしまう。

ここで早くもマウンドに向かう松田監督からの指示を受け、2死満塁から6番・福重 さくら選手に勝負を挑む。初球からフルスイングする福重選手に対し。0-2と追い込む三輪投手だったが、福重選手もファールで粘りまたもやフルカウントに。ランナーが一斉に走る中、福重選手が放ったハーフスピードのライナーを体勢を崩しながら三輪投手がしっかりとグラブにボールを収めて大ピンチを凌いだ。

Journal-ONE | ソフトボールJDリーグ 内野陣の声掛けに奮起し9回1亜失点で完投か治した三輪(シオノギ)-Journal-ONE撮影

内野陣の声掛けに奮起し9回1亜失点で完投か治した三輪(シオノギ)-Journal-ONE撮影

両チームカラーが色濃く出た初回の攻防に、スタンドは一球毎に一喜一憂。否が応でも緊張感が高まる出だしとなった。

両チームに訪れた終盤の好機

2回以降、ダラス投手、三輪投手共に落ち着きを取り戻し、試合展開は投手戦で進んでいく。両チームの打線も「1点取れば勝ち」と言わんばかりにしぶとく粘り、得点への執念を燃やすが2死から得点圏に走者を進めるのが精一杯。どちらに転ぶか分からない膠着状態を先に破ったのは豊田織機だった。

5回裏、1死から1番・須藤選手が一塁手の頭を越える打球を放つと、右翼線に弱く転がる打球を見てすかさず二塁を陥れる。ここで打席に入った大平選手が、鋭いライナーを中前に放ち1死二、三塁と初回を上回る絶好の得点機を作った。

Journal-ONE | ソフトボールJDリーグ 先頭の須藤(豊田織機)が二塁打を放ち出塁-Journal-ONE撮影

先頭の須藤(豊田織機)が二塁打を放ち出塁-Journal-ONE撮影

ここで打席に入るは、豊田織機が誇る長距離砲・マケナ選手だった。打ち気に逸りバットが早く出るマケナ選手に「落ち着いて右方向を狙え」と三塁コーチャーズボックスからジェスチャーで指示する永吉監督。その指示通り、ボールを呼び込んで叩いたマケナ選手の打球は投手頭上へ跳ね上がる高いゴロ。抜けたかと誰もが思ったこの打球を178cmの長身・三輪投手が左腕をいっぱいに伸ばして捕球すると、すぐさま本塁へ送球してタッチアウト。続く4番の “推しのソ田井 亜加音選手も見逃し三振に切って取った三輪投手が、絶体絶命のピンチを脱する。

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