ついに始まるダイヤモンドシリーズ
女子ソフトボール “ニトリJDリーグ” は、レギュラーシーズンから盛り上った2024シーズンも残すところ3試合。東西16チームの頂点を決めるノックアウトラウンド “ダイヤモンドシリーズ” のみとなった。
決戦の舞台となるパロマ瑞穂野球場(愛知県名古屋市)では、11月16日(土)に準決勝2試合が行われ、11月17日(日)にはいよいよ日本一を決める決勝戦が行われる。
先ず、準決勝の第1試合に満を持して登場するのは、西地区を三年連続で制した(26勝3敗、勝率.897)、昨年の年間王者・”トヨタレッドテリアーズ“。ディフェンディングチャンピオンとして、ダイヤモンドシリーズを初開催となった地元・愛知県で迎えるアドバンテージは計り知れない。
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昨年の王者 トヨタレッドテリアーズ−Journal−ONE撮影
対する “ホンダリヴェルタ“ は東地区のワイルドカードからプレーオフに進出。1stラウンドで “シオノギレインボーストークス兵庫“ に1−0で勝利すると、続く2ndラウンドでは “SGホールディングスギャラクシースターズ“ にも1−2という壮絶な戦いを制して勝ち上がってきた。
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ワイルドカードから勝ち上がったホンダリヴェルタ−Journal−ONE撮影
勢いに乗るホンダと前年王者のトヨタの一戦に注目が集まる中、朝から多くの観客が会場に足を運んだ。
決勝に進むのは?
トヨタの先発は “推しのソ“ 後藤 希友投手。今シーズンの防御率は西地区トップの0.52で10勝という成績を残しているトヨタの若きエース。
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若きエース 後藤投手−Journal−ONE撮影
ホンダはプレーオフから3試合連続でマウンドに上がるJailyn Ford(ジェイリン・フォード)投手。シオノギ戦は完封勝利、SGホールディングス戦では1失点という完璧なピッチングでダイヤモンドシリーズ進出に貢献している。
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プレーオフから3連投のフォード投手−Journal−ONE
この試合も接戦が予想される中、初回から観客を沸かせる展開になった。
1回裏のトヨタの攻撃は、1番・石川 恭子選手が四球で出塁すると、送りバントの間に2塁に進んだ。続く3番・ “推しのソ“ 切石 結女選手は空振り三振になるも、4番・山田 柚葵選手が四球を選び、2死一、二塁という先制のチャンスで打席には5番・原田 のどか選手が入る。
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石川選手の出塁からチャンスが生まれる−Journal−ONE撮影
3ボールから続けて2球ストライクが入って勝負はフルカウント。バットの芯を捉え、放った打球はレフトへ痛烈なライナー性の当たり。一瞬の判断で前に詰めてきた “推しのソ“ 塚本 蛍選手が膝を着きながらも地面ギリギリでボールを捕球。今までの試合でも数々の好プレーでチームを救ってきた塚本選手のプレーでこの回を無得点に抑えたジェイリン投手はベンチに走って戻り、野手をハイタッチで迎えた。
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塚本選手の好守備で無失点−Journal−ONE撮影
2回表、ホンダの5番・木村 愛選手がレフト線に運ぶ2ベースヒットでチャンスを作ると、犠打で三塁に進む。1死三塁と先制点のチャンスで7番・渡邉 瑞貴選手は三塁コーチャーズボックスに入る加藤 一秀監督が出すサインを見て打席に入った。
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木村選手の2ベースヒットでチャンスメイク−Journal−ONE撮影
なんとか先制したいホンダが選んだ戦術はヒットエンドラン。2球目に渡邉選手が軽打すると、打球はピッチャー前に転がる。
これを後藤投手が冷静に処理。流れるようなグラブトスでホームに送球し、ランナーはタッチアウト。後藤投手が得点を許さず両者無得点のまま試合が進んだ。