午前中のパネルディスカッションでは、ユニクロを展開する株式会社ファーストリテイリング グループ上席執行役員の柳井康治さんとの大会オリジナルTシャツ寄贈セレモニーに登壇し、開会式では多くの聴衆の前で堂々たるスピーチを披露したヒキタさん。
こんな忙しい時にインタビューして大丈夫なんですか?と聞いてみると・・・
「私の主な役割は、神戸市外国語大学内で模擬国連に携わる全ての学生の総括なので、もうお役目はほとんど終わったようなものなんです!」と明るく話すヒキタさん。
「NMUNを開催するにあたり、神戸市外国語大学ではセッションの補佐を担当したり、文化視察の行程を企画したり、高校生の見学ツアーを企画したりとさまざまな役割に応じて委員会が設けられています。その委員会をひとつにまとめていくことが主な仕事なので、会議が始まる前までが大変なんですよ。」と、参加する学生たちをまとめる大変さについて説明してくれました。
「私が2年生の時にコロナ禍で、NMUNの延期が決定しました。運営に携わっていた先輩方は卒業してしまうので自分たちの手でつくりあげることが出来なくなってしまったんです。そこで、これまでの準備を一緒にやってきた当時低学年だった私たちにバトンを引き継いでいただき、本大会を引っ張っていく任に就くことにしたんです。」と、先輩たちの想いを背負った2年前を思い出しながら話します。
「事務総長をさせていただき、委員会に参加する全ての学生と意識をひとつにしていく協調性が育まれたと共に、教育を通じて相手の国の立場を理解してしっかりと相手と向き合う大切さも学びました。」と、NMUNの活動をやり遂げた充実感も教えてくれました。
卒業後はIT企業への就職が決まっているヒキタさん。
「国連の活動に携わっていきたいと思っています。国連の事業にはプライベートセクター(民間企業など)の協力が不可欠です。今回のユニクロさんとの活動を見ていただければ分かると思いますが、世論を動かしていくには国連機関とプライベートセクターの連携が重要となると思います。そういった活動が可能な民間企業で働くことで、いつか国連の活動に携われればなぁと。」と、しっかりとした口調で未来を語るヒキタさんの目の輝きこそが、NMUNが世界中で評価されている理由なんだと改めて感じました。
ヒキタさんとのインタビューが終わって間もなく、1日目のセッションが無事に終わったようです。
インド代表として経済社会理事会のセッションに参加した、Kyle Foiles(カイル・フォイレス)と、国連総会のセッションに参加したGuadalupe Miranda(グアダルーペ・ミランダ)とAngeli Richards(アンジェリー・リチャーズ)が充実した顔で会議場から出てきました。
聞くまでもなく、皆さん充実した1日を振り返って満足そうにセッションの感想を話します。「パートナーが来られなくなり、ひとりでのセッション参加となったけど、事前に一緒に準備した資料を元にして堂々と会議を進めることが出来たよ。」とカイルが話せば、「初日は午後からだけのセッションだったけど、明日は朝からのセッションなので、疲れを癒しながら明日の準備もしなくちゃ。」とアンジェリーのテンションも上がっています。
通訳までしてくれた、ヒキタ事務総長と一緒に記念撮影。
緊張しながら大役を務めた皆さんが見せてくれた充実感溢れる笑顔は、NMUN神戸大会の成功と明るい平和な未来を確信するシーンとなりました。
今回取材したカリフォルニア・ステート・ユニバーシティ, サンバーナーディーノ校(California State University, San Bernardino)の皆さんが前日に参加した、“京都文化視察” の模様もコチラでレポートしています。
神戸市外国語大学の鈴木亜月さんが、カリフォルニア・ステート・ユニバーシティ, サンバーナーディーノ校の7名と交流した京都文化視察のレポートも是非、読んで下さいね。