試乗の場面ではさらに皆さんの笑顔が弾けます!
「時速311マイルで走行するのにもかかわらず、シートベルトが無いんですよ。本当にシートベルトが必要ないかどうかを体感して下さい。」とJR東海・技術担当者が話すと、車両が動き出します。前方に設置された大きなスクリーンに映し出される先頭車両からのリアル映像を見ながら、速度計に皆さんの目は釘付けです。
「時速93マイル(約時速150km)になると、浮き上がって車輪が格納されます。」との説明に皆さん、意識を座っているお尻に集中しています。「お~!今、浮いたのかな?」「浮いてる!浮いてる!」と選手たちはそれぞれに浮上した瞬間を楽しんでいるようです。
最高時速の311マイルに達すると、皆さん席を立って速度計の前で記念撮影です。珍しい体験に弾けんばかりの笑顔!JR東海・スタッフの皆さんも笑顔が溢れます。選手たちのスマホで撮影してあげたり、様々な質問に丁寧に答えたりと、最先端の技術が素敵な国際交流を演出しています。
あっという間の試乗を終えた選手たちは、無事に駅に降り立ちます。
重厚なドアの空気圧が解放され、宇宙船のコックピットの様な乗降口から降りてくる選手たちはとても満足した表情です。
「311マイルで走行する鉄道に乗るなんてあり得ない経験だったね。」と、コロンビア大学から選出されたキッカー(K)のアレックス・フェルキンス(Alex Felkins)選手。
「東京から大阪まで1時間で行けるようになる。」という説明に、「ロス(Los Angeles)からサンフランシスコまで1時間位で行けるってこと!? 凄い鉄道だ!」と選手たちから、驚きの声が挙がります。
「事前のビデオで説明された、急勾配の坂や急なカーブなんて全然気付かないほどスムーズに走っていたね。」とハーバード大学から選出された、DLのマックス・ランディン(Max Lundeen)選手もその乗り心地に驚いた様子で話してくれました。「技術開発を30年も地道に続け、こんな凄い超電導リニアを走らせるところが素晴らしいね。」と、その技術開発の道のりにも感心していたマックスでした。
アイビーリーグ選抜の皆さんは、配られた超電導リニアのお土産を大事そうに手に持ち、とても充実した表情で山梨リニア実験線を後にしました。
いつもまでも手を振って見送っていたJR東海の社員の皆さんも、アイビーリーグの選手たちとの交流を楽しんだようです。「大学生だから、もっと子どもっぽいかなと思っていましたが、やはりアイビーリーグの選手たちは本当に紳士的で、熱心に見学してくれて嬉しかった。」と話すのは、国際部の副長・田中 裕一郎さん。これまで何名もの海外からのお客様を案内してきた田中さんが感心するのですから、やはりアイビーリーグの選手たちは本当に落ち着いた学生たちなんですね。
卒業後はフットボールから離れ、企業に勤めることの多いアイビーリーグの選手たち。数年後、アメリカ経済を牽引するビジネスマンのひとりとして、中央新幹線に乗って日本での商談をするような選手もきっといるに違いありません。その時には、山梨リニア実験線での出来事を思い出してくれると嬉しいですね。
「リニアに乗って、大阪に旅行してみたいんだ。」と話してくれた、コロンビア大学から選出されたディフェンシブバック(DB)のマイク・フリューゲル(Mike Flugel)選手の笑顔も忘れられません。
今回のリニア実験線での体験を、アメリカに帰ってご両親や知人、友人とシェアして貰い、多くのアメリカの皆さんがリニアに乗るために日本を訪れてくれることを期待したいですね。この晩、多くの選手たちはSNSで、撮影しまくった写真や動画と共に、この貴重な体験をフォロワーに早速シェアしていました!