東京2020大会の感動を再び
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されてから間もなく2年。2大会連続で銅メダルを獲得した “車いすラグビー”。無観客試合でテレビ観戦だったとは言え、凄いスピードでコートを駆け抜け、激しいタックルでボールを奪い合う選手たちのプレーに興奮と感動を覚えた方も多かったのではないでしょうか?
その感動と興奮の余韻が残る夏空の下、東京都渋谷区にある東京体育館では、次のパラリンピックパリ大会に向けた代表権争いが行われました。“三井不動産 2023ワールド車いすラグビー アジア・オセアニア チャンピオンシップ(以下、AOC)” と銘打った国際大会には、世界ランキング3位の日本代表、同2位のオーストラリア代表、同8位のニュージーランド代表、同15位の韓国代表が集結。6月29日~7月2日の4日間にわたり、予選と順位決定戦の8試合(1チームあたり)が繰り広げられました。
この大会で優勝した国のみに与えられるパリ2024大会へのキップを見事に掴み取った日本代表!! 本当におめでとうございます!
Journal-ONEでは、この大一番の1日目と2日目を日本代表経験のある、現役車いすラグビー選手の乗松 隆由(たかゆき)選手をレポーターに招請!パリ2024で金メダルを狙う日本代表の選手たちのプレーを分かりやすく解説していただきます。
Journal-ONEは、昨シーズンから車いすラグビーを取材しています。乗松選手が所属する車いすラグビーチーム “AXE(アックス)” の活動に密着取材をさせていただきながら、車いすラグビーの魅力を紹介してきました。乗松選手をはじめ、この大会後からヘッドコーチ(所謂、監督にあたる)となる岸 幸太郎選手、今大会の日本代表チームで活躍した倉橋 香衣(かえ)選手、副主将でチームを牽引した羽賀 理之(まさゆき)選手を擁するAXEの素敵な横顔が分かる “AXE密着取材記” も是非ご覧下さい。
日本vsニュージーランド(Game1):乗松 隆由レポート
みなさんこんにちは。車いすラグビー選手の乗松 隆由です。今回、Journal-ONEレポーターとして、パリ2024大会への出場権獲得を果たした車いすラグビー日本代表の戦いを皆さんにご紹介していきます。
この大会、一番大事な一戦は7月2日に行われた決勝戦。これに勝った国がパリ2024大会へのキップを手にすることになりますが、その戦いは初日から始まっていたのです。
各国2試合ずつの計6試合を3日間で戦うハードスケジュールで、確実に2位以内に入って決勝に進まなければなりません。最大のライバルであるオーストラリアとの決勝が予想される中、決勝での戦い方を想定しながら戦術を探ったり、日本の戦術を試したりと駆け引きも必要となってきます。
選手のコンディション、戦術の完成度、そして何より楽しく観戦できるコツも踏まえてレポートしていきますので、これをきっかけに車いすラグビーを好きになってもらえると嬉しいです!
久しぶりの有観客試合となった1日目。オープニングゲームに早速日本代表が姿を現わしました。いつも一緒にプレーをしている代表の選手たちには、緊張感漂う中にも笑顔が見られ、みんな最高のコンディションに仕上げてきたことが分かります。
会場を埋め尽くした観客の皆さん、盛り上げる会場の音響やライティングに感動します。やはり、多くの観客と一緒にプレーできることは本当に幸せなんだなぁとコロナ禍を経験して本当に強く感じますね。
Game1-第1ピリオド
いよいよ開幕戦です!どんな大会でも、やはり初戦はとても大事な一戦ですので、ケビン(Kevin Orr)ヘッドコーチが一番信頼しているラインで入りました。ラインというのは、競技に出場する4人の選手を構成するチームのこと。選手にはそれぞれ障がいの程度によって持ち点(以下、Class)がつけられていまして、4人のClassの合計が8点以下にならないといけないのです。
障がいの重い選手ほど低いClassが与えられまして、0.5~3.5までの0.5点刻みでそれぞれの選手でClassが異なるのです。因みに、私はClass1.5です。素早く動ける選手はClass3.5、3.0と言った “ハイポインター” といわれる選手となりますが、Class合計が8点以下と言う制約を考えますと、最大2名までを入れつつClass0.5、1.5と言った “ローポインター” の選手とでラインを組み合わせる必要があるのです。
ラインが分かるようになると、投入されるラインごとに戦術や選手の動きが予想できるようになるので、観ていて面白さが増すこと間違いなし!ですので、私のレポートでは、ラインの構成をお伝えしながら試合を観ていきたいと思います。Game1では、東京2020大会でも一番調子が良かったラインでオープニングに挑みました。このラインはスピード力のあるローポインターを2枚入れているところが特徴です。
【3・3・1・1ライン】#21池 透暢選手(3.0)、#7池崎 大輔選手(3.0)、#1若山 英史選手(1.0)、#9 今井 友明選手(1.0) ※カッコ内がClass
小学生たちの大歓声を背に、4人の選手がコートに散っていきます。これだけ大きな声援を受けると、ベンチからの指示やコート内での声かけも聞こえなくなりますので、選手同士の俯瞰力、集中力、日頃から一緒にプレーすることで得た阿吽(あうん)の呼吸がカギを握ります。
ハイポインターの池選手、池崎選手の鋭い動きが光ります。「ゲーム開始から点を取って有利に進めたいケビンHCの意図があっての先発ラインだった。」と池選手が試合後の会見で言っていた通り、先ずは着実に得点を重ねて6-4と主導権を握ったところで、ラインが変わりました。
【3・3・1.5・0.5ライン】#21 池選手(3.0)、#13島川 慎一選手(3.0)、#22乗松 聖矢選手(1.5)、#2 長谷川 勇基選手(0.5)
対するニュージーランドも、日本と同様に一番信頼しているラインから入ってきました。この一戦で勝利するためのカギは、ニュージーランドのメインとなるラインに入る、#6 ヘイデン[Hayden Barton-Cootes]選手(3.0)と#1 キャメロン[Cameron Leslie]選手(2.5)をいかに止めることができるかとなります。
高さのある池選手とヘイデン選手、アジリティ(俊敏性)のある島崎選手とキャメロン選手。同じ特徴を持ったハイポインターのマッチアップにも注目です。
池崎選手に代わって島川選手が入りましたが、こういったハイポインターの組替えができることが、日本にとっては強みです。展開によってハイポインターを入れ替えることで、相手国も対応を変えなければなりませんからね。
序盤から日本代表が見せるコート中央での早めのプレッシャー、ディフェンスが効いていますね。自陣のキーエリア(8mあるトライラインの前に設置された床の色が違うエリア)までしっかり戻って相手の攻撃に備える。これが日本の目指すラグビーです。敵陣でターンオーバー(相手のボールを奪って攻撃に転じること)が出来れば最高ですが、相手が攻撃してきても、キーエリアに入るまでずっとプレッシャーを掛け続ける。これにより相手のフィジカルとメンタルを削っていき、後半で優位に試合を進める。この戦術がしっかりと出来ていますね。最高のディフェンスです!
自陣から敵陣に向かってオフェンスしていく際、ハイポインターとローポインターが協調しながら敵陣にボールを運んでいきます。しかし、日本はニュージーランドのコンビネーションを分断させるプレッシャーを掛けます。ローポインターが1人になったところをハイポインターの島川選手が襲いかかり、ターンオーバーに成功しました!
【3.5・3・1・0.5ライン】#32橋本勝也選手(3.5)、#13島川選手(3.0)、#23小川仁士選手(1.0)、#2 長谷川選手(0.5)
このラインは、東京2020大会以降で急成長したラインです。3・3ではなく3.5・3のラインは攻撃バリエーションも豊富ですので、日本代表が世界で勝つためにはとても重要なラインとなります。ニュージーランドに通用することはもちろんですが、オーストラリア相手にも戦える。そしてパリ2024大会でも金メダルを狙う。そのためには、このラインの活躍が大きなカギを握っています。
様々なラインを試しましたが、全てがミス無く効果的に機能した日本代表。13-9という有利な展開で第1ピリオドを幸先良く終了しました。
AOC参加国のメンバーをチェック!
ここで各国の代表選手の数を見てみましょう。日本代表12人に対し、ニュージーランド代表は8人。少ない印象がありますが、ニュージーランド代表はいつもだいたいこの位の人数で編成されます。
注目の#6ヘイデン選手は背が高くて幅もある選手なので、本当に当たりが強くて重たい! 以前、ヘイデンは日本にあったクラブチーム “TOKYO SUNS“ に在籍していたのですが、その際にマッチアップしたことがあります。こちらが当たってもビクともしないし、当てられたときの衝撃も凄い。様々な外国人選手とコンタクトしてきましたが、ヘイデン選手が一番重かったですね。インバウンド(ボールを投げ入れる役目は)を担う、#14コーディー[Cody Everson]選手(1.0)も注目選手。彼は以前、世界のベストプレーヤーに選ばれたこともある名選手。ヒッティング(バレーボールのアンダーサーブのようにボールを打ってパスする)がとても上手な選手です。
驚いたのは韓国代表です。7人という人数は少ないですし、いつも出場してくる主力を温存して若手を選出してきているようです。もしかしたら、今回のAOCで無理に出場権を獲りに行くというよりは、次世代の育成や今後を見据えたチーム編成をしたのかなぁと思います。
これからの車いすラグビーの活性化を考えると、アジアにおける競技者の普及や競技人気の拡大は必要だと思います。車いすラグビーを盛り上げるためにも、韓国をはじめとするアジアの国々との交流は欠かせないと思います。実はこの夏、車いすラグビーをインドに広めようとする普及活動があり、私もインドに行く予定なんです!インドでも車いすラグビーの魅力を知って、ひとりでも多くの方にプレーしてもらいたいと思います。
Game1-第2ピリオド
【3・3・2・0ライン】#21池選手(3.0)、#7池崎選手(3.0)、#14 中町 俊邪選手(2.0)、#3 倉橋 香衣選手(0.5F)
【3・3・2・0ライン】#21池選手(3.0)、#7池崎選手(3.0)、#4羽賀 理之選手(2.0)、#3倉橋選手(0.5F)
いよいよ、私が所属するAXEのチームメイトである羽賀選手と倉橋選手が登場してきましたね!
#3 倉橋選手(0.5F)が、#6ヘイデン選手(3.0)を抑えて良いディフェンスを見せています。このプレーに会場も沸いていますね!倉橋選手が相手の背後を取ってブロックできるのも、一旦池崎選手(3.0)がフェイントをかけているからこそ。池崎選手の動きに惑わされた選手が前に出た隙を突いて倉橋選手がブロックをしたという構図です。こういった協調したプレーのできるハイポインターの動きは、オーストラリアのような強豪と戦うときには特に効いてきます。
今度は、自陣から攻め込んでくるヘイデン選手の進路に倉橋選手が進入!これを避けてスピードダウンしたヘイデン選手に、戻ってきた池崎選手がブロックしてターンオーバー(オフェンスのボールを奪って攻撃権を得るプレー)です!このように、アジリティのあるハイポインターの動きを止めることのできないローポインターでも、進路を塞ぐことで相手の動きを鈍くすることができます。結果、ハイポインターによるターンオーバーが生まれるわけですね。
【3・3・1・1ライン】#21 池選手(3.0)、#7 池崎(3.0)、# 1若山 英史選手(1.0)、#9 今井 友明選手(1.0)
誰がどこにディフェンスに行くのか?瞬時の判断でポジションが入れ替わる。こういったところも見応えがあるプレーです。
ハイポインターとの阿吽の呼吸で、スペースに積極的に入っていくのは今井選手の持ち味です。若山選手は、ローポインターですが俊敏な動きを見せる選手。ディフェンスではハイポインターをしっかりと抑える役割も果たしていますが、相手が抜け出してからの次の動きへの対応が早いため、ニュージーランドもなかなか得点に繋げることができません。25-19と点差を更に広げてハーフタイムに入りました。
Game1-第3ピリオド
まだまだ安全圏とは言えない点差に、日本代表は攻撃的なラインで更に点差を広げます。
【3.5・3・1.5・0ライン】#32 橋本選手(3.5)、#13 島川選手(3.0)、#22 乗松選手(1.5)、#3 倉橋選手(0.5F)
ここで、#1 キャメロン選手(2.5)が疲れてきたようです。島川選手に車いすを押し付けてディフェンスしますが密着度が甘く、その隙を突いて島川選手がマークを抜け出してトライします!こういった基本的なミスが出てくるのも、前半からしっかりとプレッシャーをかけてきたことで徐々に相手のフィジカルにダメージを与えてきたことが効いているのです。
【3・3・1.5・0.5ライン】#21 池選手(3.0)、#13 島川選手(3.0)、#22 乗松選手(1.5)、#2 長谷川選手(0.5)
【3.5・3・1.5・0ライン】#32 橋本選手(3.5)、#13 島川選手(3.0)、#22 乗松選手(1.5)、#3 倉橋選手(0.5F)
ローポインターの中でも、乗松 聖矢選手のトランジション(攻守の切り替えの速さ)は随一です。これにより、相手の動き出しが止められてしまうため、ニュージーランドは攻撃の幅が制限されてしまいます。乗松選手に引っ張られるように、全選手のトランジションの速さを見せる日本代表に、ニュージーランドの選手たちが徐々について行けない状況になってきました。
キーエリアでもディフェンスの素晴らしさが光ります。中でパスを待つヘイデン選手がボールを受ける前にコード外に押し出して得点を防ぎました。これも、中央を守っていた長谷川選手が、そこに入ってこないニュージーランドの選手の動きを察してキーエリアから退場。これにより、1人余裕ができた日本代表のハイポインターが中に突っ込んできてその勢いでヘイデン選手を押し出すことに成功したのです。
橋本選手が時計を進めるためにディフェンス2名を相手にボールをキープし続けます。個人技で残り時間を見ながらキーエリアに侵入し、時間をいっぱいに使ってトライ。こういった技術力の高さも日本の大きな武器です。39-28と差を広げて第3ピリオドを追えました。
Game1-第4ピリオド
いよいよ最終ピリオド。日本代表はハイポインターの4選手全員が安定してボール運びを見せて着実に得点に繋げています。この試合、ここまで有利に試合を進められているのもこのハイポインターたちの活躍が大きな原因だと思います。一方、ニュージーランドはハイポインターが疲れてきています。フィジカルを削られているため、単純なディフェンスミスに現われて点差が離れているわけです。
【3・2・2・1ライン】#7 池崎選手(3.0)、#4 羽賀選手(2.0)、#14 中町選手(2.0)、#1若山選手(1.0)
このラインで注目して欲しいのは中町選手です。中町選手はパフォーマンスが高く、ゲームセンスのある良い選手。こういった大舞台には経験豊かな羽賀選手が軸となっていますが、徐々に中町選手も出場機会が増えていくのだと思います。このAOCで優勝するためには、中町選手の力は必須です。この3・2・2・1のバランスライン、日本は余り使わないラインですが、ここで結果が出ると日本代表の戦術がまだ豊富になっていきます。
自陣深い位置でボールを持っても、しっかり敵陣深くまでボールを運ぶことができますし、仮に囲まれたとしても、ハンドリングが上手い選手たちなので、ロングパスも出せるバリエーションある攻撃ができるため、バランスラインと呼んでいます。
【3.5・3・1.5・0.5ライン】#32 橋本選手(3.5)、#13 島川選手(3.0)、#22 乗松選手(1.5)、#2長谷川選手(0.5)
ここで、ローポインター(1.0)の3人、今井選手、若山選手、小川選手の特徴を紹介しましょう。それぞれに良い特徴があるので、こちらも頭に入れておくと “さすが得意のプレー!” と彼らの献身的な動きも楽しんで観てもらえると思います。
今井選手は、インバウンドの距離と正確さに定評がある選手。若山選手は、コート上でのチェアワークがとても早い。そして、小川選手はそのどちらも兼ね備えた選手で、今後のローポインターを背負っていく選手だと思います。後は、場数を踏んで周りの選手たちとの 阿吽の呼吸をどれだけ育んでいけるか。
長谷川選手は、大舞台でビックプレーをしてくれる選手という印象がありますね。大舞台で大仕事をする。オーストラリアのエース・ライリー[Ryley Batt]選手(3.5)をひとりで止めちゃう。こういったビックプレーは味方のモチベーションを上げるのです。味方の士気を上げてくれる貴重な選手です。
【3・3・2・0ライン】#21 池選手(3.0)、#7 池崎選手(3.0)、#14 中町選手(2.0)、#3 倉橋選手(0.5F)
ここで日本代表に珍しいプレーが飛び出します。ラインアウトからキーエリアにラストバスを出すシーン。キーエリア奥側では池崎選手にパスを渡すまいと選手がひしめき合っています。すると、エリア手前でフリーだった倉橋選手にパスが渡ってトライとなりました!
倉橋選手にボールが渡る(トライ)想定はしていないプレーですが、ポジショニングとして空いたスペースに倉橋選手が入り込めていたことが、この珍しいプレーを生みましたね。
常に優勢に試合を進めた日本代表は、初戦を51-40で勝利しました。正に想定通りの試合運びだったと思います。オフェンスもミスを最小限に、しっかりと得点を取れていましたし、ディフェンスも相手陣内でしっかりとディフェンスできていました。キーエリアまでディフェンスをし続けた結果、ニュージーランドのフィジカルを相当奪えたことが良かったですね。
主将・池 透暢選手のコメント
「近いですね・・・ 最近無かったですからね。(笑)」と開口一番に報道陣をなごませたのは、日本代表のキャプテン・池 透暢選手です。報道陣の多さとマイクの近さに圧倒されて思わず発した池選手のこの言葉に、コロナ禍を耐えて戻ってきたこの空間の貴重さに気付かされます。
「序盤から相手のやりたいことをやらせずに、日本のペースで試合をすることができました。メンバーチェンジをたくさんしながら、ターンオーバーを増やせた良い流れもできました。」と初戦を振り返る池選手は、「観客の声援で選手もエネルギッシュに動けた。声が通らないので指示や確認ができないのは修正しないといけませんが、東京2020大会が無観客試合となってしまった残念な思いを、今日ここで再現出来たことを嬉しく思いました。」と、大きな声援を送ったファンへの感謝も口にします。
「先ずはAOCで勝つこと。日本らしいタグビーを最後までやりきる。オーストラリアが予選でどういった作戦で来るのか? 何を隠しているのか?を見極めながら自分たちのペース、コンディションを崩さずに戦いたい。」とオーストラリア戦への抱負も話してくれました。
エース・池崎 大輔選手のコメント
「合宿中から、みんな試合がしたくて仕方なかった。ケビンからは ”相手に勝てると思うな。最高のラグビーをぶつけろ” と言われていました。」と、待ちに待った一戦を終えた池崎選手。
「周りを活かして、高さを活かして、走って。ケビンから学んだことを全て出し切る。まだパリのスタート地点にも立っていない。ここで出場権を獲ることでパラリンピック本戦までのスケジュールにも余裕が出来ると思うので、みんなと一緒に優勝を目指して戦います。」と、今大会への意気込みを話してくれました。
「こどもの声が良く耳に届きました。それが戦うモチベーションになり、パフォーマンスに出たと思います。」と、熱い声援に感謝する池崎選手は40歳代の選手の活躍ぶりを問われると、「40代の活躍?わたし24歳なんですが・・・」と報道陣を笑わせつつも、「(本当は)45歳ですが、年齢は関係ない。自分プレーを背中で見せることで何かを感じてくれて、車いすラグビーのファンになってくれれば嬉しい。」と、強い決意を見せていました。
