片山農園さんのお店で人気なのは、文旦果汁100%でつくった濃厚な風味のシロップを使ったジュースです。爽やかな甘さはもちろん、ちょっぴりビターな香りもする大人のドリンクといった感じです。少し早起きして飲む文旦ジュースは、爽快な1日を感じさせてくれる素敵なアイテムですね。
朝ドラでも注目!-高知県立牧野植物園
齋藤:NHKの連続テレビ小説、いわゆる “朝ドラ”。キャスティングだけでなく、そのストーリィの面白さに多くの人たちから親しまれていますよね。モデルになった方が注目されたり、所縁の土地に多くの観光客が訪れることでも知られています。現在放映中の『らんまん』で主演の神木 隆之介さんが演じる槙野 万太郎。そのモデルとなったのが、高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士なんです。その牧野博士の実績を顕彰するために1958(昭和33)年に高知市の五台山に開園された高知県立牧野植物園を紹介します。
瀧川:正門から続く緑いっぱいの小径を歩くと、夏の暑さを忘れてしまいます。ここは ”土佐の植物生態園” という植栽エリアで、植物学者・牧野富太郎博士を育んだ豊かな土佐の自然を再現しています。エントランスから物語は始まっているのですね。
黒木:曲線が美しい、木材をふんだんに使った素敵な建物に着きましたよ。ここは牧野富太郎記念館の本館で、牧野博士の蔵書や遺品などを収蔵している牧野文庫や、図書室、教室や講演を行うアトリエ実習室などがあるんです。とっても広々としたウッドデッキの中央には樹木が青々と茂っていて、自然と人工物の調和がとっても気持ちを落ち着かせてくれますね。
日陰のベンチで座ってゆっくりと本を読んだりしたらとってもリラックスできそうです。ここで私たちを待っていてくれたのは、広報課 班長の橋本 渉さん。この後、植物園の見どころをご案内いただきながらの見学です。
瀧川:本館を抜けると、小高い丘に向かって緩やかな坂を登っていきます。「ここ牧野植物園は「植物園をつくるなら五台山がいい」という博士の言葉をもとに設立されました。山野の起伏を活かした構造になっているんですよ。」と、橋本さんの説明を聞きながら “こんこん山広場” に向かって歩いて行くと、見晴らしの良い景色が目の前に現われました。それにしても、凄く広い植物園ですよね。
「開園当初は芝生の広場と温室を含む比較的小さな植物園だったのです。それが、1999年に行われた大規模整備事業で、敷地面積は拡大され、現在では約8haとなりました。」と、少しずつ整備をしてきた園の歴史を教えてくれました。
黒木:次にやって来たのは “ふむふむ広場” です。「高知の暮らしに関わりの深い果樹や野菜、さまざまな香りや手触りを楽しめるハーブ類を植栽しているエリアです。見るだけでなく、触ったり、ちぎったり、匂いをかいだりして、五感で植物に親しんで下さいね。」と橋本さんに促されて、ハーブの葉っぱの匂いを楽しんだり、多肉植物のぷにぷにした肉厚の葉を触ったりしました。説明看板を見ながら「ふむふむ」とうなずきながら楽しく学ぶから、“ふむふむ広場” ! 名前の由来通りの憩いのエリアでした。
齋藤:夏の日射しを和らげてくれる涼しげな庭園に来ましたね。ここは “南園 50周年記念庭園”、小川のせせらぎを聞きながら、様々な草花を観賞できる水景庭園です。庭園の池のほとりにはベンチもあって、四方を緑に囲まれながらゆったりとした時間も過ごせます。
そういえば、先程から説明書きのプレートにラベルが貼ってあることに気付きました。「今咲いています」「連続テレビ小説らんまんで紹介されました」などと書いてあります。訪れた人が見落とさないような配慮がされているのも嬉しいですね。
瀧川:「次は温室にご案内します。」と橋本さんに案内されて温室の入口に到着。でも、ここまでかなり日射しが強くて暑い外を散策してきたのに、「え~っ! 更に暑い温室に入るの!?」と一瞬たじろいでしまいました。
でも、一歩足を踏み入れると・・・ 「えっ? 外より快適じゃない?」とびっくりです、外気と温室の温度差が余り変わらない程に外が暑いということもあったのでしょうが、ジャングルの洞窟を想像させるエントランスにかき立てられた冒険心が勝ってしまい、探検隊になった気分で中へ中へと進んでいきます。
生い茂ったジャングルの草木と、熱帯を流れる湧き水が流れるロケーションは、逆に清涼感が増すほどでした。
黒木:温室でとても印象に残ったのは、“オオオニバスの窓”! 頭の上のガラス窓から、水面に浮かぶ大きな葉の裏側を観察するコーナーです。「7月から9月ごろまでは特に生育が旺盛で見やすいですよ。」と橋本さんに教えていただき、見上げた丸く大きな葉脈が綺麗な葉にみんな感動してしまいました。
「主にアマゾン川水系に分布し、大きいもので直径2mを超える世界最大級の葉を持つ水生植物です。葉の裏面が立体的な格子構造で、空気をためこみ浮力を生んでいます。」と説明され、階段を上がって実際にオオオニバスを観察することができました。