四国を元気に!高知県編 第1章からの続き
高知市内でオススメの女子旅!
スポーツと観光の両面で地域を元気にする「四国を応援プロジェクト!」。女子ソフトボールの国内トップリーグ(以下、JDリーグ)に所属している、四国・愛媛県は松山市を本拠地とする 伊予銀行ヴェールズ(以下、ヴェールズ)と、四国旅客鉄道株式会社(以下、JR四国)がタッグを組んだ地域活性化の取り組みは、今年2月に好評いただいた「愛媛県編」に続く「高知県編」の第2章をお届けします!
レポーター初挑戦の、ヴェールズの勝ち頭・黒木 美紀投手と、俊足好打・齋藤 明日香選手、シュアな打撃が光る瀧川 愛海選手が送る、高知・女子旅レポートの第2章をお楽しみ下さい。
「四国を元気に!愛媛県編」のレポートとあわせて読んでいただければ嬉しいです。
少し早起きして地元の皆さんとふれ合う-土佐の日曜市
齋藤:皆さん、おはようございます。雨模様だった天気も一転、夏らしい日射しが戻ってきました!これから益々暑くなる季節を迎えますが、日曜日の朝にちょっと早起きして楽しんでいただきたい観光スポットがあるので、ご紹介します!
瀧川:歩行者天国となった道路の両脇にいっぱい出店が出ていますね!何かお祭りみたいでテンションが上がります。食べ歩きできそうなお店や、チームのみんなに買って帰るのに良さそうなお土産を売っているお店、美味しそうなフルーツを売っているお店もありますよ!黒木さん、ここは何て言う観光スポットなんですか?
黒木:ここは、”土佐の日曜市”。道の突き当たりに高知城が見えますよね? この高知のお城下追手筋において300年以上の歴史を持つ生活市なんですよ。お正月(1/1・2)とよさこい祭り期間(8/10~12)を除く、毎週日曜日午前6時頃から午後3時頃まで開かれているんです。
約1kmにわたる道の両脇には,約300ものお店が軒を並べています。瀧川さんが言うとおり、新鮮な果物や野菜はもちろん,打ち刃物,植木なども売られていて、私たちのような県外からの観光客などもあわせると1日に約17,000人が訪れるんですって。
齋藤:揚げ物の良い匂いがしてきますね。黄色い看板には “あげたて天ぷら” と書いてあります。屋台で天ぷらを売っているお店を初めて見ました!近づいてみると、フライヤーの中からキツネ色のゴロゴロしたものが揚がってきます。天ぷらのイメージとは少し違うような・・・
黒木:まずは大平商店さんの “芋天” のお店にお邪魔してみましょう。この “芋天”、高知産の土佐紅というイモを食べやすい大きさにカットして秘伝の衣をつけてカラッと揚げた、高知のソウルフードなんです!
もともとは露天商でりんご飴などを売られていて、約35年前からこの芋天を開発されたとのこと。今ではこの日曜市で常にお客さんで賑わう人気のお店としてテレビなどでも紹介されています。
瀧川:早速、一袋買ってきちゃいました!みんなでシェアできるのが良いですね。わぁ~、サクッとした歯応えの後にふわぁっとお芋の良い香りが鼻の奥まで通ってきます。その後で、少しモチッとした衣とホクッとしたお芋の食感が続きます。初めて食べたのにどこか懐かしい味がして、食べやすいサイズですので、友だちとつまみながら日曜市を見て回るのにピッタリの高知グルメですね。
齋藤:どのお店を覗いても、お店の皆さんが笑顔で話しかけてくれます。珍しい野菜を売っているお店、綺麗なお花の鉢を売っているお店、国指定の伝統工芸品に指定されている “土佐打刃物” のお店までありますよ。江戸時代のお金が木箱にたくさん入っていますが、これも売り物なんですって!
瀧川:私はフルーツ全般がとても好きなので、お店の周りいっぱいに黄色の大きな柑橘類が積み上がっているこのお店に吸い寄せられて来ました。値札をよく見ると色々な種類のフルーツの名前が書いてありますよ。文旦、八朔(はっさく)、小夏・・・と、私たちの本拠地である愛媛県はみかんなどのオレンジ色の柑橘類が多いので、お隣の県なのに全然違う柑橘類にびっくりです。「これが文旦ね。こっちは八朔。食べてごらん。」とお店のお父さんが気軽に勧めてくれて一口ずつ試食させていただけるので、初めて見るフルーツでも安心して選ぶことができますね。私は、チームのみんなへのお土産として試食で気に入った文旦を買いました。ビタミンCをたくさん摂って、夏の猛練習にも耐え抜きたいと思います!
黒木:私が気になっていたのは、海外のマルシェ(市場)のように木箱に並べられた色とりどりのカワイイ瓶が並ぶ片山農園さんのお店です。瓶に詰められているのは自家製ジャム!土佐文旦、八朔、小夏にすももなど、スーパーなどでは見かけないフルーツを使ったジャムがいっぱいでどれを買おうか目移りしてしまいます。
片山農園さんのお店で人気なのは、文旦果汁100%でつくった濃厚な風味のシロップを使ったジュースです。爽やかな甘さはもちろん、ちょっぴりビターな香りもする大人のドリンクといった感じです。少し早起きして飲む文旦ジュースは、爽快な1日を感じさせてくれる素敵なアイテムですね。
朝ドラでも注目!-高知県立牧野植物園
齋藤:NHKの連続テレビ小説、いわゆる “朝ドラ”。キャスティングだけでなく、そのストーリィの面白さに多くの人たちから親しまれていますよね。モデルになった方が注目されたり、所縁の土地に多くの観光客が訪れることでも知られています。現在放映中の『らんまん』で主演の神木 隆之介さんが演じる槙野 万太郎。そのモデルとなったのが、高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士なんです。その牧野博士の実績を顕彰するために1958(昭和33)年に高知市の五台山に開園された高知県立牧野植物園を紹介します。
瀧川:正門から続く緑いっぱいの小径を歩くと、夏の暑さを忘れてしまいます。ここは ”土佐の植物生態園” という植栽エリアで、植物学者・牧野富太郎博士を育んだ豊かな土佐の自然を再現しています。エントランスから物語は始まっているのですね。
黒木:曲線が美しい、木材をふんだんに使った素敵な建物に着きましたよ。ここは牧野富太郎記念館の本館で、牧野博士の蔵書や遺品などを収蔵している牧野文庫や、図書室、教室や講演を行うアトリエ実習室などがあるんです。とっても広々としたウッドデッキの中央には樹木が青々と茂っていて、自然と人工物の調和がとっても気持ちを落ち着かせてくれますね。
日陰のベンチで座ってゆっくりと本を読んだりしたらとってもリラックスできそうです。ここで私たちを待っていてくれたのは、広報課 班長の橋本 渉さん。この後、植物園の見どころをご案内いただきながらの見学です。
瀧川:本館を抜けると、小高い丘に向かって緩やかな坂を登っていきます。「ここ牧野植物園は『植物園をつくるなら五台山がいい』という博士の言葉をもとに設立されました。山野の起伏を活かした構造になっているんですよ。」と、橋本さんの説明を聞きながら “こんこん山広場” に向かって歩いて行くと、見晴らしの良い景色が目の前に現われました。それにしても、凄く広い植物園ですよね。
「開園当初は芝生の広場と温室を含む比較的小さな植物園だったのです。それが、1999年に行われた大規模整備事業で、敷地面積は拡大され、現在では約8haとなりました。」と、少しずつ整備をしてきた園の歴史を教えてくれました。
黒木:次にやって来たのは “ふむふむ広場” です。「高知の暮らしに関わりの深い果樹や野菜、さまざまな香りや手触りを楽しめるハーブ類を植栽しているエリアです。見るだけでなく、触ったり、ちぎったり、匂いをかいだりして、五感で植物に親しんで下さいね。」と橋本さんに促されて、ハーブの葉っぱの匂いを楽しんだり、多肉植物のぷにぷにした肉厚の葉を触ったりしました。説明看板を見ながら「ふむふむ」とうなずきながら楽しく学ぶから、“ふむふむ広場” !名前の由来通りの憩いのエリアでした。
齋藤:夏の日射しを和らげてくれる涼しげな庭園に来ましたね。ここは “南園 50周年記念庭園”、小川のせせらぎを聞きながら、様々な草花を観賞できる水景庭園です。庭園の池のほとりにはベンチもあって、四方を緑に囲まれながらゆったりとした時間も過ごせます。
そういえば、先程から説明書きのプレートにラベルが貼ってあることに気付きました。「今咲いています」「連続テレビ小説らんまんで紹介されました」などと書いてあります。訪れた人が見落とさないような配慮がされているのも嬉しいですね。
瀧川:「次は温室にご案内します。」と橋本さんに案内されて温室の入口に到着。でも、ここまでかなり日射しが強くて暑い外を散策してきたのに、「え~っ!更に暑い温室に入るの!?」と一瞬たじろいでしまいました。
でも、一歩足を踏み入れると・・・ 「えっ?外より快適じゃない?」とびっくりです、外気と温室の温度差が余り変わらない程に外が暑いということもあったのでしょうが、ジャングルの洞窟を想像させるエントランスにかき立てられた冒険心が勝ってしまい、探検隊になった気分で中へ中へと進んでいきます。
生い茂ったジャングルの草木と、熱帯を流れる湧き水が流れるロケーションは、逆に清涼感が増すほどでした。
黒木:温室でとても印象に残ったのは、“オオオニバスの窓”!頭の上のガラス窓から、水面に浮かぶ大きな葉の裏側を観察するコーナーです。「7月から9月ごろまでは特に生育が旺盛で見やすいですよ。」と橋本さんに教えていただき、見上げた丸く大きな葉脈が綺麗な葉にみんな感動してしまいました。
「主にアマゾン川水系に分布し、大きいもので直径2mを超える世界最大級の葉を持つ水生植物です。葉の裏面が立体的な格子構造で、空気をためこみ浮力を生んでいます。」と説明され、階段を上がって実際にオオオニバスを観察することができました。
最後は、庭園を一望できる植物研究交流センターで記念撮影!
併設されているレストラン “レストラン C.L.GARDEN” で休憩したり、“牧野ミュージアムショップ サクラ” で植物をモチーフにしたポストカードなど買ったり。お散歩気分で楽しく学べる素敵な時間を過ごすことができました。
高知グルメはワンストップ!-ひろめ市場
齋藤:旅行に来たなら、その土地の食文化を体験することは必至ですよ!最後は、千客万来のカワイイ招き猫が目印の “平成浪漫商店街 ひろめ市場” をご紹介します。
瀧川:黒木さん、凄いたくさんのお店が並んでいますよ!スーパーみたいに食材を売っているお店や、食べ歩きできそうな高知ならではのお料理を売っているお店、芋けんぴなどのお土産を売っているお店もあります。楽しくてキョロキョロしちゃいますよね。
黒木:ここ、ひろめ市場は50店舗以上のお店が軒を連ねる全天候型の施設。瀧川さんが驚いた、魚屋さんやお肉屋さんを始め、お土産屋さんやお食事処などが所狭しと店を連ねています。先ほど紹介した牧野富太郎博士をモチーフとした、連続テレビ小説らんまんの撮影パネルもありますよ!
齋藤:では早速、”自由広場” にある “やいろ亭” さんにお邪魔して、ご当地グルメを堪能しましょう!先ずは、鰹のたたき、くじらカツ、青さの天ぷらに・・・ハランボという珍しいメニューも頼みましょう。
ハランボとは、鰹のお腹の部分で1尾から1枚しか取ることのできない貴重な部位です。マグロで言えばトロの部分になるのですが、余り聞いたことのない名前です。
瀧川:スゴイ!鰹のたたきが舟盛りで出てきましたよ。青さの天ぷらも大きくてサクサク!海苔の風味が口いっぱいに広がりますね。これいくらでも食べられそうです。くじらを初めて食べましたが、とっても柔らかいんですね!こちらもいくらでも食べられそう。
アッ!さっき気になっていた「屋台と餃子とビールは高知の文化です。」と書いてあった “安兵衛” さんの餃子が来ましたよ。やいろ亭さんのお店で食べているのに大丈夫なのかな? これも美味しくっていくらでも食べられますよ。未成年なのでビールは飲めませんけど(笑)。
黒木:ここひろめ市場では、場内で購入した飲み物や食べ物を店内に持ち込んでも良いルールなんです。お店の外にはフードコートの様なフリースペースもあるので、お好きな場所に座って、場内で気になった飲み物や食べ物をチョイスして自分だけの高知グルメを堪能できるのですね!お祭りのような賑わいで、みなさん本当に楽しそうです。
ひろめ市場でお食事やお買い物をした後は、腹ごなしに隣接した帯屋町商店街を歩くのもオススメです。壱番街・帯屋町1丁目・2丁目・大橋通りからなる全長約650mのアーケード街は、歩いているだけでも時間を忘れてしまいます。途中には、よさこい節のフレーズにも出てくる土佐の高知の “はりまや橋” もありますので、記念撮影に立ち寄ることもオススメします。
四国を元気に!高知県編 第3章に続く


