jone_logo
取材・文:
Journal ONE(編集部)
この記事は約6分で読めます。

ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会と日本では大きな国際大会が続き、様々なスポーツが注目されるようになりました。

秋のスポーツシーズンを迎え、様々な地域でスポーツの大会やイベントが開催されていますが、「競技するアスリート」だけでなく「応援するアスリート」とも交流できるイベントが開催されました。

イベントが開催されたのは、千葉県の松戸市。
3日間にわたり「松戸ファンフェスタ inテラスモール松戸」と銘打って開催されたこのイベントは、毎日違ったスポーツやアスリート達が登場し、参加した皆さんと楽しい時間を過ごしていました。
イベントの模様は2回に分けて紹介しています。こちらも是非ご覧下さい。

<アスリートとして応援の在り方を変える! ~ NEC Sparkles(スパークルズ)>

ダイナミックなパフォーマンスで会場を魅了したのは、NECのオフィシャルチアダンス&チアリーディングチーム・NEC Sparkles(スパークルズ)!

同じNECのラグビーチーム・グリーンロケッツ東葛と、女子バレーボールチームのレッドロケッツの試合会場を盛り上げるアクロバティックなパフォーマンスが、この会場でも観客のテンションを上げていきます。

軽快な音楽と共に、キレッキレのパフォーマンスが始まりました!
今回登場したのは、女性3名と男性2名のユニット。スポットライトに映えるシルバーのポンポンが目を惹きますね。
NBAやNFLと言ったアメリカのメジャースポーツでは欠かせないチアリーディング。日本でも大学や高校のスポーツ応援などで目にする機会がありますが、スパークルズはひと味違ったパフォーマンスが魅力です。

バック転やリフトアップなど、アクロバティックな演技の数々!
イベント会場は、まるで試合会場さながらの盛り上がりとなりました!

「スポーツの応援におけるチアリーダーは普通、チアダンスのケースが多いのですが、チアリーディング競技者をメンバーに入れることでアクロバティックなパフォーマンスを取り入れています。」と、柿田智之監督。
日本最高クラスのパフーマンスを魅せ、かつダンスの華やかなところも魅せると言う今までに無いチームを目指しているんですね。

柿田さんは、「NECのラグビー(グリーンロケッツ東葛)、女子バレーボール(レッドロケッツ)の応援は勿論ですが、来年はチアリーディングの選手権に出場することも視野に活動しています。世界で活躍できる選手も輩出していきたいですね。」と更なるビジョンを教えてくれました。

アスリートとしてNECに所属し、スポーツチームの一つとして活動する。応援の際は主役である競技アスリート達を引き立て、チアリーディングの際は自分たちがアスリートとして主役になる。新しいコンセプトのスパークルズの更なる活躍に注目ですね。

観に来ている子供達もキラキラした目で演技を見つめています。
「子供達にも注目されている競技なので、今後は皆さんとふれ合う機会を増やしていきたいですね。」と柿田さんが笑顔で話してくれました。

<チームを!地域を!応援する華やかなアスリート集団 ~ 千葉ジェッツふなばし フライトクルーチアリーダーズ STAR JETS>

本イベントの最後を飾ったのは、チアリーダーズ「STAR JETS」。
同じ千葉県の船橋市をホームタウンに活動する、男子プロバスケットボールリーグ・B.LEAGUE(Bリーグ)「千葉ジェッツふなばし」のフライトクルーチアリーダーズです。

今回は、株式会社千葉ジェッツふなばしが松戸市とブーストタウン協定を結んだことを受けて最初の活動とのこと。
「“千葉県をバスケットボール王国にする” と言うビジョンを掲げる千葉ジェッツは、今後は松戸市ともスポーツ振興や地域活性化に関する様々な取り組みを企画していきます。」と、亀山彩花(Ichika)ディレクターが話すとおり、今回はチアリーディングスクールの生徒さん達と一緒に、松戸市での地域交流となりました。

2022-23シーズンは、新メンバー6名を加えた15名体制で臨むSTAR JETS。
そのうち5名のメンバーと、中学生までの30名余りのスクール生が、素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれました。

スポーツを応援するプロアスリートであるメンバー5人が、華麗なジャンプやターンで会場を沸かせると、スクール生は年代別に分かれて日々鍛錬した素敵なダンスを一生懸命披露してくれました。

スクール生の小柳蒼さん(小2)、高山千晴さん(小3)、琴美さん(小1)は、演技後のインタビューで・・・
「綺麗な衣装とメイクで踊れて、とっても楽しかった」(琴美さん)
「笑顔を絶やさず、一生懸命踊れて良かった」(蒼さん)
「練習したことをしっかり見せることが出来て良かった」(千晴さん)
と晴れやかな表情で話してくれました。

「長女が踊るのが好きでスクールに通うことになったが、今では次女も私たちもすっかり千葉ジェッツのファン。ファンクラブに入って家族で応援しています。」
「こんなに沢山の観客の前でパフォーマンス出来る度胸に感心します。」
と、ご両親も嬉しそう。

スクールに入ったことがきっかけでバスケットボールが大好きになった3人。
夢は千葉ジェッツの試合でコーチのような素敵なパフォーマンスを魅せること。とその表情は既にアスリートの雰囲気を漂わせていました。

イベント後、千葉ジェッツふなばし フライトクルーチアリーダーズ STAR JETSのMiyukoさんは、「松戸市で初めてのパフォーマンスでしたが、多くの観客の皆さんからたくさんの温かい声援を頂いて本当に嬉しかった!」との感想。
「スポーツを応援するプロアスリートとして、パフォーマンスで皆さんを元気にすることが大事なミッションですが、チームが勝利を掴めるよう会場全体の雰囲気を盛り上げていくのも大事な役割。そこを実際に見に来て感じて貰いたいです。」と、来るシーズンインに向けて抱負を語ってくれました。

「誰からも憧れられる “女性のロールモデル” となる。」という理念をもつSTAR JETS。
人間性も高めてパフォーマンスに活かせるよう心がけているとMiyukoさんが語るように、スクール生やファンへの振る舞いからも、彼女たちがトップアスリートであることが分かりますね。

Miyukoさんも、アスリートから皆さんへのメッセージをお届けする、Journal-ONEのInstagram企画「Powerful Message from athletes」に参加してくれました!
皆さんに向けたメッセージは、是非こちらでもご覧下さい下さい!

<スポーツレガシーで「松戸ファン」を創る ~ 松戸市総合政策部>

東京2020のホストタウンとして登録した512の自治体。
コロナ禍で、代表選手の行動は制限され、レガシーとなるはずだった市民との交流は絶たれてしまいました。

ラグビーワールドカップ2019を機に盛り上がった日本でのラグビーブーム。
この追い風を受け、沢山の観客の中で開催されるはずであったラグビーの新リーグ「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(リーグワン)」も、コロナ禍で大勢の観客を集めるには至らなかった2021年。

コロナ禍で、相次いだスポーツの国際大会開催を活かした、地域の活性化は中断されていましたが、少しずつその活動が再開されています。
その中のひとつである千葉県松戸市では、地域ゆかりのアスリートやプロスポーツチームを一同に集め、様々なイベントも絡めた「新しいレガシー創り」に取り組みました。

今回、このイベント「松戸ファンフェスタ inテラスモール松戸」を取材すると共に、主催者である松戸市総合政策部広報広聴課シティプロモーション担当室の田中実室長に、お話を伺いました。

- こんなに様々なスポーツから多くのアスリートを集めたイベントの狙いを教えて下さい -

松戸市には世界で活躍されているアスリートがたくさんいらっしゃいます。
今までは市民と交流する機会が無かったため、ラグビーワールドカップ2019や東京2020が開催されたことを機に、レガシーを継承しようという狙いがあります。
またこれによって、市民がもっと松戸を好きになって貰いたいですし、周りの方々からも松戸が良い街だと思って頂きたいと考えてイベントを企画しました。

- これだけ多くのアスリートやスポーツチームに集まって頂くには、相当な苦労があったと思います -

はい。多くのアスリートの皆さんが一堂に集まっていただく機会を作ることはとても大変でした。
しかし、同じ総合政策部にある政策推進課がオリンピック・パラリンピックの関連業務を引き継いでいることもあり、一緒に取り組んだことで実施することが出来ました。

- ご当地アスリートの存在を知る、また交流する機会があるというのは、市民の皆さんにとって本当に嬉しいことですね -

市民の皆さんが松戸市に愛着を持って頂くのに、アスリート達との交流はとても大事だと思います。
それに加え、実際にそのアスリート達と一緒にプレーするとか、「市民がスポーツをする」機会を増やすことも愛着を持って頂く大きな要素だと考えています。
市民が楽しくスポーツに関わる機会を増やすことで、周りの街から「松戸市でスポーツをしてみたい」と言って頂けるようになれば良いと考えています。

- ホストタウン登録により、市内のスポーツ施設改修やバリアフリー化もずいぶん進んだのでは無いでしょうか -

確かにそういった効果はありますが、(観客席数などの制限があるため)現在はプロスポーツを開催する会場がありません。
先ずは、整備された今の環境を最大限活用し、このような活動が盛んになることで、いずれ市民がプロスポーツを楽しめるようになる時が来るかもしれないと期待しています。
そうなれば、より魅力ある街作りがされていくかもしれません。

- 市外から多くの方が集まれば、地域消費にも繋がってきます -

松戸市は首都圏に勤務する方のベッドタウンという一面がありますが、実は魅力的な特産品や飲食店、観光スポットも沢山あります。
スポーツを通じて松戸市に訪れてくれる方が増え、様々な松戸市の魅力を楽しんでもらえるようになると嬉しいです。

- 「松戸ファン」を創る次なる構想について教えて下さい -

今回の「松戸ファンフェスタ inテラスモール松戸」を開催できたことで、様々な競技のアスリートと交流できるんだという良い経験が積めました。
また、松戸市を広く知って頂くというプロモーションの趣旨で言いますと、スポーツに限らず、芸術や文化の分野でも活躍されている方々がたくさんいらっしゃいます。
こういった「アーティスト」の皆さんと市民が交流できるようなものも企画していきたいですね。

自分たちが持つ有用な資源を探し出し、それを上手に取り入れて、地域の活性化に繋げる。
こういった取り組みを組織横断で実行できる「柔軟な視点と行動力」が、このような素晴らしいイベントを創るんですね。

アクセス
千葉県松戸市
  • JR東京駅~常磐線快速(30分)~JR松戸駅
 

おすすめ記事