後半戦に勢いを得るのはどのチーム!?

女子ソフトボール “ニトリJDリーグ” の第9節。オリンピックやワールドカップなどの国際大会が開催される夏場の約3ヶ月間、日本代表選手たちが活躍する “世界屈指のソフトボールリーグ” であるJDリーグは長いサマーブレイクに入る。

オリンピックイヤーとなった今夏、本来ならば日本代表の ”金メダルラッシュ” のニュースの中に、野球・ソフトボールが含まれているはずだが、オリンピック・パリ大会では正式競技から除外。それでも、次回2028年のオリンピック・ロサンゼルス大会に正式競技復活が決まった野球・ソフトボール。その4年後に向けて始動した日本代表がイタリアで開催された大きな国際大会に出場した。

ファンに勝利の挨拶をする日本代表の選手たち-Jouurnal-ONE撮影

その ”XVII Women’s Softball World Cup 2024 Finals（第17回 女子ワールドカップ ファイナル）” において女子ソフトボール日本代表が、ライバルのアメリカ代表を下して見事に金メダルを獲得。

金メダルを獲得した日本代表選手たちがチームに戻ると、いよいよJDリーグでは東西の地区優勝、その先の日本一を掛けたポストシーズン “プレーオフ” “ダイヤモンドシリーズ” への進出を目指して熾烈な順位争いを展開する。

ひと夏を越え成長するチーム

「前半戦で思うような結果を残せなかったので、 なんとか巻き返そうとチームが勝つために自分に何ができるのか、ということをしっかり考えてやろうとこの夏は日々練習に取り組んできました」と話すのはタカギ北九州ウォーターウェーブの来條 美穂監督。そんなサマーブレイクでの練習成果を、後半戦の始まりであるこの浦安ラウンドですぐさま発揮することになった。

相手はここまで12勝7敗、東地区から3年連続のプレーオフ進出を目指す強豪のホンダリヴェルタ。日本代表としてタカギ北九州ウォーターウェーブの鹿野 愛音投手と共に活躍した ”推しのソ” 塚本 蛍選手や大川 茉由選手が所属している。他にも注目選手が多く揃い、安定した守備とパワフルな打撃が魅力のホンダリベルタをタカギ北九州ウォーターウェーブの投手陣がどう立ち向かっていくかが楽しみな一戦だ。

日本代表としてW杯金メダルを獲得した塚本 蛍選手-Journal-ONE撮影

試合は打線を繋いだタカギが先制

互いに無得点、投手戦の様相を呈していた試合は4回裏、タカギ北九州ウォーターウェーブの攻撃から動いていく。

3番・兼平 真咲選手がホンダリヴェルタの先発 ジェイリン・フォード選手から四球を選ぶと、すぐさま盗塁も決めて1死二塁と機動力でチャンスを広げる。さらに、4番・樋口 菜美選手の四球と、5番・佐藤 果歩選手の技あり右前安打で1死満塁。来條監督が目指す、「泥臭く繋ぐタカギらしい攻撃」を取り戻すために過ごした猛暑下での練習が成果を見せる。

このチャンスをしっかりと掴んだのは、6番・工藤 真依選手だった。昨日の先制本塁打とは一転、外角低めを上手く拾った技ありの打撃で中前適時打。ここまで力投を見せる、先発の日本代表・鹿野投手に報いる先制点をあげた。

先制タイムリーの工藤選手ｰJournal-ONE撮影

昨日の伊予銀行ヴェールズ戦で、活発な打撃力を見せたホンダリヴェルタも反撃に転じる。追いかけるホンダは6回表、1アウトから3番・木村 愛選手が内野安打で出塁すると、盗塁も決めて1死二塁と得点圏に走者を進める。続く4番の ”推しのソ” 大工谷 真波選手も、ファールで粘り抜群の選球眼で四球を選ぶ。

2死二、三塁とさらに走者を進めたホンダリヴェルタは、6番・山口 未葵選手が執念の内野安打を放ち、終盤で試合を振り出しに戻す。「プレーオフ進出に向け、全試合勝ちに行く」と話していた加藤 一秀監督も、三塁コーチャーズボックスで粘りの打撃陣を拍手で鼓舞。流れはホンダリヴェルタに傾きかけるかと思われた。

内野安打で同点にした山口選手ｰJournal-ONE撮影

勝負の8回タイブレーク

しかし、そこから両投手が踏ん張り両チーム得点ならず。試合は延長タイブレークに突入し、スタジアムの盛り上がりは最高潮に達していく。