アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、世界中の柔道家たちが憧れる畳で稽古をする初心者の筆者・矢澤昌之(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影
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一見、柔道には縁遠いように見える華奢な女性は、「職場のお友達に誘われたんですよ。」と黒帯の参加者が集まっている集団を指差します。「運動をしていないので不安ですが、怪我しないように楽しみたいです。」と目を輝かせて話してくれました。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、初日に集まった初心者4人と有川有貴先生、藤中拓馬先生(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

そして、この後の7日間全てを共にした唯一の初心者、加賀さんも初日を迎えた期待と不安を話してくれます。「前から柔道をやってみたいと思って、様々な道場を検索していたんです。でも、初心者には難しいかなぁと諦めていたら、まさか総本山の講道館がこういった取り組みをすると知り、間髪入れずに申し込みました。ただ、身体がついていけるかですよね(笑)。」柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、7日間を共にした加賀ん(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

他にも、近くの東京大学に通う女性は「学校の行き帰りに通るので、ここが講道館だということは知っていました。いつも小学生たちが楽しそうに入っていく姿を見て気になっていたんですが、この朝稽古参加者募集のポスターを見て “これならやってみようかな” と思って参加しました。」と、人気コミック『柔道部物語(小林まこと作)』を配したフレンドリーなポスターが参加の決め手になったことを教えてくれました。

2人の先生が丁寧に指導

「この度は、ご参加いただき本当に有り難うございます!」と、爽やかな笑顔で私たちを迎えていただいたのは、有川 勇貴(六段)先生です、有川先生は、講道館大阪国際柔道センターを中心に活動されている先生。朝稽古が始まる直前まで、スロベニアへ指導に行かれていたとのこと!そんなお忙しい先生に教えていただくなんて・・・と恐縮しています。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、初心者指導をする有川勇貴先生は六段の紅白帯を締める(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

「今回の朝稽古は、講道館における新しい取り組みなんです。これまで柔道に馴染みのなかった方に、どうやって柔道の楽しさを知っていただくか。私たちもこのチャレンジとてもワクワクしています。」と、有川先生も本当に楽しみにされていたようです。

早速、ウォーミングアップを兼ねて、前転・後転という器械体操を取り入れた準備運動をやってみることになりました。前転・後転は、小学校の最初の体育で習う運動ではないでしょうか?マットの上で喜々として何度も転がっていたことを思い出します。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、初心者稽古の前転が出来ずに苦労する筆者・矢澤昌之(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

「簡単な運動で身体を温めるんだな。」と思いながら前転をしますが、上手く回れません。頭を下げて首から真っ直ぐに畳に着けることが出来ないんです!

最初の一回りで思わず自分に笑ってしまいます。「え?こんな簡単な運動も出来なくなっているの?」と、勢いを少し付けて回ってみますが上手くいきません。。。更に2度回っただけで目がぐるぐる回ります。ふらふらで周りを見ますと、他の3人も苦戦していました。

「私も、今でも前転後転すると目が回りますよ。難しいと思ったら無理をせず、首を左右に逃がしてあげると少し楽に回れるようになりますよ。」と笑顔でポイントを教えていただいたのは、もう1人の藤中 拓馬(五段)先生です。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、初心者指導をする藤中拓馬先生は五段の腕前(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

藤中先生は、以前取材(世界中から人々が集まる “柔道の聖地” ~ 講道館(東京))した際、少年部道場で指導されていました。その時の明るい笑顔に、ちびっ子柔道家たちがとても懐いていたシーンが印象的でした。さすが、ちびっ子に教えているだけあって、とても分かりやすい指導です。

飽きないように工夫されたカリキュラム

朝の7時から始まる朝稽古。冒頭の20分余りを黒帯も初心者も、そして先生方も全員一緒に準備運動やストレッチを行います。「黒帯の方でも久しぶりに稽古すると、怪我をする可能性があります。ですから、ストレッチには時間を掛けなければならないんですよ。」と藤中先生。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、経験者も初心者も全員で入念にストレッチする筆者・矢澤昌之(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

早朝、深く息をしながら身体を伸ばすととても気持ちが良いです。この7日間で最も身体が痛かったのは2日目のこの時間でしたが、ゆっくりと時間を掛けて身体を起こし続けたお陰で、3日目からは徐々に身体の痛みも取れていきました。朝稽古が終わった後でも朝の少しの時間を使ってゆっくりとストレッチすることで、身体を健やかに保てることを知る良い気付きをいただきました。

また、「柔道の基本は受身です。投げられた際の衝撃を和らげる大事な技術なのですが、この練習はとても地味なので、1週間ずっと受身の練習だけでは柔道の面白さが伝わりませんよね。」と話すのは有川先生。私を含めた初心者の皆さんが抱いている柔道の印象は、豪快に投げを打つ柔道家の姿です。ですから、どうしても「痛そうだな。力を使いそうだな。」と考えてしまいますが、有川先生の受身に練習時間を費やすという話しを聞き、「へぇ~そうなんですか!」と感心しています。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、初心者に説明する有川勇貴先生は六段の紅白帯を締める(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

後ろ受身、横受身、前受身、前回り受身と4通りある受身を全て習得するのは難しいですが、日ごとに少しずつ変化するカリキュラムで教えていただきました。これならば、全日参加される方や、間を空けて参加する方も、その日その日で新しいことを学ぶことが出来ます。柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、受身の練習で華奢な女性に投げられる筆者・矢澤昌之(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

「衝撃を和らげることも大事ですが、一番大切なことは後頭部を守ることです。」と、受身の本質をわかりやすく教えていただいたのは、向井 幹博(七段)先生です。向井先生は、2016年のオリンピック・リオデジャネイロ大会90kg級で優勝したベイカー 茉秋選手をはじめ、2021年のオリンピック・東京大会100kg級で優勝したウルフ・アロン選手、78kg超級、無差別において世界選手権3大会優勝の朝比奈 沙羅選手などを育てた名指導者! また、指導者に向けた著書も出されているんです!柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、受身の仕組みを丁寧に指導する向井幹博先生(七段)は何人もの五輪メダリストを育てた名指導者(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影

■記者プロフィール
編集部-矢澤
1995年早大卒、JR東海で国内外からの観光誘客に関する企画・宣伝を主に、百貨店、レンタカー、旅行代理店、広告代理店でも働く。趣味はスポーツ観戦と旅行。メジャーリーグ(MLB)は28球団のBall Parkで観戦済み(全30球団)。
アクセス
講道館
  • 都営地下鉄三田線/大江戸線 春日駅下車(出口A1・A2)徒歩1分
  • 東京メトロ南北線 後楽園駅下車(出口6)徒歩3分
  • 東京メトロ丸の内線 後楽園駅下車(出口3)徒歩3分 JR中央線・総武線 水道橋駅下車 徒歩8分
柔道の総本山・講道館が初めて企画した朝稽古、世界中の柔道家たちが憧れる畳で稽古をする初心者の筆者・矢澤昌之(講道館大道場にて)-Journal-ONE撮影
取材・文:
編集部-矢澤( 日本 )
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