取材・文:
Journal ONE(編集部)

弘法大師空海により開かれた、真言密教の聖地 高野山。遠く都から離れ、800mの高さにある高野山に、何故この様な修行の聖地を築いたのでしょう?

中村光観(こうかん)僧侶が、そんな高野山開創の物語や、空海が唐(今の中国)に渡った時の様子などを、主殿の数々の部屋に飾られている襖絵を元に、てとても興味深く説明して下さいました。部屋ごとに異なる季節や歴史を感じさせる彩り豊かな襖絵で仕切られているため、一部屋一部屋の世界に魅入ってしまいます。高野山に潜む龍を表した、壮大な枯山水庭園(蟠龍庭 ばんりゅうてい)も見逃せません。

「山の上にある金剛峯寺は、落雷で何度か火事に遭っています。そのため、屋根の上に雨水を溜める桶(天水桶)を設置し、万一の時には消火に使うのです。」と中村さんが、主殿の大きな屋根を指差します。天然の消火設備がこの様な形で備え付けられているのは素晴らしい工夫です。

主殿だけでも見どころが満載ですが、金剛峯寺の境内はとても広く、様々な観るべき場所がありました。中村さんには更に、壇上伽藍の案内もして頂きました。

壇上伽藍では、中門や国宝不動堂、金堂や根本大塔など、数々の建物をその歴史から使い方までを丁寧に教えて頂きました。こんなに沢山の建物を備え、高野山は完成された真言密教の聖地だと思いました。
「修行に終わりがないのと同じく、高野山は未だ完成ではないのです。」と中村さんは笑顔で話してくれます。次の大きな節目に何が建てられるのか、とても興味が湧きました。

訪れた11月の後半は、紅葉の最盛期を少し過ぎましたが、ところどころには真っ赤に色付いた紅葉を見ることが出来ました。
「あと一週間もすれば、高野山には雪が降りますよ。」と中村さん。大門は、とても綺麗な紅葉に囲まれていて、もうすぐ雪が降るとは思えない景色でした。

 

おすすめ記事