取材・文:
Journal ONE(編集部)

TOKYO2020の感動からちょうど一年。
ソフトボール金メダル獲得までの全試合、固唾を飲んでテレビを観ていたことが昨日のように思い出されます。
あの感動を間近に観ることの出来る機会がやって来ました!TOKYO2020激闘の地・福島と横浜で開催される「日米対抗ソフトボール2022」です。

今回、Journal-ONEの記者として、TOKYO2020ソフトボール金メダリストの山崎早紀さん(トヨタ自動車)に教えて頂きながら、取材を通じて感じたソフトボールの魅力について紹介したいと思います。
山崎記者が金メダリストの視点から見た、日米対抗ソフトボール観戦記もこちらに公開していますので、本格的なレポートもお楽しみ下さい。 

 

■体幹の強さが生み出す圧倒的な瞬発力に注目!

先ず公式練習で驚いたのは、日米両代表選手の体格の違いです。
アメリカ代表選手は170cmを超える大柄な選手が多く、バッティング練習でも豪快なパワーが目立つ一方、日本代表選手はとても小柄で細い印象は否めず、これで互角に渡り合うのかと驚きました。

しかし、練習が始まるとその驚きは、軽快さ俊敏さが目立つ日本代表選手達の動きの良さに移ります。
プレー一つ一つの圧倒的な瞬発力は半端ない・・・

「日本選手達の動きの良さは、体幹の強さから来るものです。体感のトレーニングとケアには細心の注意を払っています。」と日本代表の村上トレーナー(デンソー)。
「代表には様々なチームから招集されて来ています。各所属チームのトレーナー達との情報交換を絶えず行うことで、選手一人一人のコンディションを管理する体制を取っているんですよ。」と、企業チーム全体が世界で戦う選手をバックアップしていることを教えてくれました。

どの選手もコンパクトで鋭いスイングで快打を連発!
「投手の体感速度がとても速いため、出来るだけ無駄の無い動きを追求し続けると、結果としてコンパクトな打ち方となるんです。」と山崎さん。
「緩急へ対応するためのタイミングの取り方、ボールを遠くに飛ばすためにスピンを掛ける技術など、選手個々は自分の特性に応じたバッティングの工夫をして日々練習に取り組んでいます。」と選手個々の打撃フォームにも注目して欲しいとのこと。
フリー打撃が終わるたびに、選手一人一人とじっくり話す宇津木ヘッドコーチの姿が印象的です。
「宇津木ヘッドは一人一人の打撃をよく観察されていて、私も含めてそれぞれの選手に合ったアドバイスを都度して頂いています。」と対話を通じて常にレベルアップを図る高い意識に感心しました。
宇津木麗華ヘッドコーチからは、「私が現役時代から一番大切にしている言葉。」と言われ「努力」というメッセージを読者の皆さんのために書いて頂きました。
たゆまぬ努力で世界一の強打者として活躍され、TOKYO2020で金メダルを獲得した指揮官の座右の銘を頂き、身が引き締まります。

 

■スピーディな試合展開が醍醐味のソフトボール!

4,089人(主催者発表)が詰めかけた第1戦を、Journal-ONE記者でTOKYO2020ソフトボール金メダリスト・元TOYOTA RedTerriersの山崎早紀さんにソフトボールの魅力を教えて頂きながらの初観戦。

第一印象は、選手の動きと試合展開が兎に角スピーディ!
投手が投げる球の速さは勿論ですが、コンパクトなフィールドでキビキビ動く選手全員の動きが速い!
「試合進行を早めるため、イニングや投球の合間に制限時間が設けられているんです。投球間ならば、キャッチャーからボールを返球された後、または審判がプレイボールを宣言した後、20秒以内に投球しなければいけません。20秒を過ぎてしまうと1ボールをとられてしまいます。」と山崎さん。
なるほど、こういった取り組みもスピーディな試合展開を際立たせているのですね。

投手がどんどん打者に勝負を挑んでいく、度胸満点の投球も新鮮です。
「後藤投手のボールが良く動いていたので、得意のコースで積極的に攻めた。」と試合後に我妻悠香捕手(ビックカメラ高崎)がコメントした通り、日本先発の後藤希友投手(トヨタ)はストライクゾーンへの投球で打者を追い込み三振のヤマを築く!
米国も先発のアリー・カーダ(Ally Carda)投手、ケリー・マックスウェル(Kelly Maxwell)投手、キャスリン・サンダーコック(Kathryn Sandercock)投手、メーガン・ファライモ(Megan Faraimo)投手と小刻みに継投。間延びを感じさせない素早い投手交代と、積極的な攻めで試合進行がとても早い!

「スピード重視のチーム編成を行った。ちょっとしたきっかけで点をもぎ取る果敢な攻めをしていきたい。」と試合前に宇津木麗華ヘッドコーチが話していたとおり、少しのバッテリーエラーや、長打でのベースランニングで、果敢に次の塁を狙う。正面の内野ゴロでも一塁までの全力疾走で間一髪の判定ばかり。本当に動きが速く、一瞬たりとも目が離せない展開が続きます。

やはりこのスピード感は実際に試合を見なければ体験出来ないと、ソフトボールの醍醐味を改めて教えて頂きました。

 

■Road to 2028!みんなでソフトボールを応援しよう!

2024年のオリンピック・パリ大会で除外競技となったソフトボール。8月4日、2028年ロサンゼルス大会に向け、開催都市提案による追加競技の9候補に野球・ソフトボールが選ばれました。

「東京オリンピックが終わり、両国共に次世代の選手を招集して次回(ロサンゼルス大会)への準備が始まっている。第1戦、第2戦ともに若い選手達が躍動し、たった一つの失投やミスで勝ち負けが決まる実力伯仲の試合だった。昨日(第2戦)も一球以外は完璧だったよな!勝股っ!」と激励に訪れていた宇津木妙子元監督が、インタビュー中にも第2戦で先発完投した勝股美咲選手(ビックカメラ高崎)に声を掛ける。
横浜スタジアムでの第3戦試合前には、伝説の超高速ノックをヘザー・ター(Heather Tarr)米国代表ヘッドコーチに披露する場面も!2028年に向けた日米対抗ソフトボールの盛り上げに一役買われていました。

「この経験を活かし、更に努力を重ねてもっと良い投球が出来るよう頑張りたい。」と勝股選手も笑顔で2028年へ向けた力強いコメントを返してくれました。

一方の米国チームも第3戦では緊張した面持ちも取れ、笑顔も見られるリラックスしたムードで試合前の練習に取り組んでいました。
「今回の日本滞在はとても短いが、日本の文化やファンとの交流もあって充実している。」とUCLAから選出されたシャライズ・パラシオス(Sharlize Palacios)選手。
「(先月優勝した)ワールドゲームズ11から、更に選手を入れ替えて日本と戦い、多くの収穫を得た。」とヘザー・ターヘッドコーチも成果を強調されていました。

試合後は日米双方の選手とスタッフが、「LA2028」と並べられたソフトボールの前で記念撮影!第3戦の観衆12,655人(主催者発表)と共に健闘を称え合いました。
今から日米双方の若い選手達の活躍をチェックしながら、2028年オリンピック・ロサンゼルス大会での競技復活を皆で応援したいですね。

今回の日本代表選手は勿論、米国キャプテンのアリー・カーダ選手を始めとするTOKYO2020各国の代表選手が多くプレーする国内ソフトボールの最高峰「JD.LEAGUE」。
日米対抗ソフトボール2022の熱い戦いそのままに、9月3日からリーグ戦後半が始まります!日本代表選手から、「JD.LEAGUEを観に来てね」メッセージも頂いていますので、こちらの記事も是非、読んで下さいね。

 
 

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