大川選手は、3回表の第2打席でも爆発。この回先頭の “推しのソ” 塚本選手が右中間への特大ソロ本塁打を放った後、1死一、二塁とチャンスを広げた場面で登場すると、これまた右中間へ特大の3点本塁打を放ち、好投手の庄司選手を打ち崩して試合を決めた。
USAのエースが貫禄の投球を披露
W杯で銀メダルに輝いた、アメリカ代表のエース Ally Carda(アリー・カーダ)投手も、国際大会明けの疲れを感じさせない見事な投球を披露。
初回こそ2本の内野安打で1死一、二塁のピンチを迎えたが、その後は4回まで伊予銀行ヴェールズ打線に安打を許さない完璧な投球を見せ、ベンチで加藤監督とハイタッチ。日曜日の連投も視野に、早めにお役御免となった。
その後、松下 華菜投手、新宮 怜美投手と小刻みな完封リレーを見せ、詰めかけたホンダリヴェルタ応援団に笑顔の勝利報告を行った。
プレーオフ進出最大の壁となる、最終節を跨いだ東地区上位3チームとの直接対決シリーズに投手陣の奮闘は欠かせない。
前半戦調子を落としていた昨シーズンの東地区地区最優秀投手のJailin Ford(ジェイリン・フォード)投手の復調についても、「昨年の絶好調時には及ばないが、2段も3段も調子は上がってきている。大事な連戦までに、調子が戻ると思います」と教えてくれた加藤監督。
「明日も昨シーズンの交流戦で破れているタカギさんが相手。次節のホームゲームでも試合巧者の織機さんと対戦が待っているので、投打に全ての選手たちの力を結集してプレーオフ進出決定まで勝ち続けたい」と笑顔で決意を話しスタジアムをあとにした。
攻撃力の課題克服はもう少し
「初回にチャンスを作り、ものにしなければ(カーダ投手から)勝利できないとミーティングでは発破をかけていたのですが」と、開口一番初回を悔やんだのは、伊予銀行ヴェールズの石村 寛監督。
好調の投手陣を援護できずに勝ち星を逃してきた反省を活かし、今夏初めて実施した “長野県伊那市キャンプ” では、多くの時間を打撃向上に費やしてきた。
「男子選手のボールを多く打って、対策は万全だったのですが」と、5番で無安打に終わった川口 茉菜選手も悔しさを滲ませた。
前半戦の伊予銀行ヴェールズを支えた、庄司投手が打ち込まれたものの “推しのソ” 黒木 美紀投手が 3回2/3を無失点に抑えて結果を残したことは収穫。「二週間程前から腰痛で満足な練習は半分。休めたことで調子が戻ってきました。この調子を維持して、後半戦ひとつでも多く勝利に貢献したい」とポジティブな黒木投手を見れば、打線の復調も遠くないように思えた。