JDリーグのタイブレークは、8回が無死二塁から、9回が1死二、三塁からの継続打順での攻撃となる。8回のタイブレークを先に攻めるホンダリヴェルタは、3番から始まる好打順。とはいえ、確実に1点を取っておきたい展開と見る加藤監督が選択した攻撃は送りバント。これを見事に決めて1死三塁と、犠牲フライでも得点できる展開を作り上げた。

応援団の期待を一身に背負い打席に入った ”推しのソ” 大工谷選手、続く日本代表候補の大川選手に真っ向勝負を挑んだ日本代表・鹿野投手が意地の投球を見せてシャットアウト！一気に流れを引き込んで、味方の反撃を待つことに。

一点でも取れば勝利のタカギ北九州ウォーターウェーブも、4番の樋口選手から始まる好打順に、今度はタカギ北九州ウォーターウェーブの応援団が最高潮の盛り上がりで声援を送る。

小技にも長けるスラッガーの樋口選手が、送りバントのサインにきっちり応え、1死三塁とホンダリヴェルタと同様の得点チャンスをお膳立てすると、打席に向かう5 番・佐藤 果歩選手に来條監督がブロックサインを出す。

投球と同時に三塁走者がスタート！佐藤選手がゴロを打つ、ヒットエンドランの采配は、見事にショートの横を抜けるサヨナラの一打を生んだ。

試合の流れを見事に読み切った来條采配と、それを信じて戦ったタカギ北九州ウォーターウェーブが後半戦の開幕ラウンドを連勝。ようやく投打の歯車が噛み合い、後半戦の反転攻勢を期待される戦いを見せてファンを沸かせた。

今日の勝利を呼び込んだ、8回完投の鹿野投手は「前半戦では思うように投げきれなかったので、なんとしてでも粘って投げようと思いました」と試合後の来條監督の激励に感涙し、勝利を噛みしめていた。

試合後、来條監督に力投を労われて涙を流す鹿野投手ｰJournal-ONE撮影

試合後、「選手がよく粘ったなと思います。守備ではバッテリー中心にすごく粘り強く守ってくれた。攻撃でも我慢強く攻撃できていたので粘り勝ちかなと思います。いいところはしっかり伸ばして、ちょっと反省しなきゃいけないところはもう1回詰めて、 全日本総合もしっかりと勝ち切ってまたリーグ向かいたいなと思います」と来條監督。最高の結果で終わった浦安ラウンドを笑顔で振り返りつつ、さらなる高みを目指しての抱負を語った。