第9節と第12節の試合でノーヒットノーランを達成し東地区2位の投手成績を残した坂本 実桜投手(日立)、今シーズンに3年ぶりの現役復帰を果たし打率.319で本塁打4本と打点12をマークした望月 朱里選手(SGホールディングス)が受賞した。
そして最後に【最高殊勲選手賞(MVP)】に選ばれたのは、藤森捺未選手(日立)と三輪 さくら投手(シオノギ)だった。
受賞者たちの今シーズン
表彰式では多くの選手たちが緊張した面持ちクリスタル盾を受け取っていたが、それが終わればグラウンドで見せるいつもの表情を見せる選手たち。受賞後のレセプションでは、ライバルチームの選手たちと互いの健闘を讃え合う。普段のユニフォーム姿とは全く印象が異なり、この日のためにドレスアップやヘアアレンジをした姿はとても華やかだ。そんな選手たちに受賞についてコメントをもらった。
西地区の首位打者賞、最多盗塁賞、ベストナインを受賞した竹中 真海選手は「チームの勝利のために、自分ができることを全うすると期してシーズンを戦ってきた。その結果、このようなたくさんの賞をいただくことができました」と話した。隣にいた西地区で新人賞の山下 千世投手は「新人賞をいただけて本当によかったですし、来シーズンはもっと頑張らなければなと思いました」とコメント。
そんな2人に今シーズンのベストプレーを聞いてみると、竹中選手は最終節トヨタ戦の1打席目に打った2塁打だという。「決勝戦のつもりで臨んだ試合で、応援してくれている人たちのためにという思いが特に強かった打席でした。イメージ通りのシーンが来て ”もらった” と思った中、初球を捉えることができたので1番印象に残っています」と話した。そして、山下投手は「第4節の伊予銀行戦で初めての先発をしたことです。今シーズン最も長い5イニング途中まで任せてもらえて、課題はたくさん出たのですが私の中で1番印象に残った試合でした」と教えてくれた。
来シーズンに向けて竹中選手は「今年の敗戦を活かした来シーズンにしたいと思っています。自分の結果はもちろん、周りがプレーしやすい環境をどう作っていくかを考えながらプレーできれば、結果的に日本一に繋がると思います」とリベンジに臨む。
東地区の最多盗塁王に輝いた川村 莉沙選手は盗塁王について、「シーズンの途中からいけるかなと思っていました。目指していた賞でしたので受賞することができて嬉しいです」と笑顔で答えた。
川村選手といえばデンソーでは主軸として欠かせない存在。バッティングについて聞いてみると「山田 恵理さんに教わっているのですが、最初は山田さんのバッティングは山田さんにしかできないと思っていたのです。しかし、実際にやってみると自分に合う感覚だなと思ったので1から全部教えていただいています」とレジェンドから直々に指導を受けていると教えてくれた。川村選手のバッティングにも今後注目したい。
西地区の最多本塁打賞を獲得した加藤 愛夢選手は「やってきたことがやっと形になったねと周りが言ってくれましたし、リーグ7年目とは思えないほど新鮮な気持ちで臨めた1年でした」と振り返った。
「自分がやりたいバッティングに向き合う時間や環境を作ってくれ、寄り添ってくれたチームのみんなには本当に感謝しています。ホームランを打ってダイヤモンドを一周するときに、みんなの顔を1番多く見られて最高でした」
そんな加藤選手が選ぶ今シーズンのベストプレーは「第12節の伊予銀行戦初回にホームランを打ったことです。中学生からずっとライバルでやってきた庄司 奈々投手から打ったので、私の地元でもある愛媛県で長年のライバルと勝負ができたことが1番の思い出です」とトップリーグで共に戦うライバル、そして仲間との勝負を楽しんだことを教えてくれた。