アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

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「勝ちきれない試合が続いてるのは僕の責任なんですが、リーグでトップのチームに対してこういうゲームができるところまではきている。自分たちのベースはこれだというものをしっかり作って、プラスアルファで成長していけばこのリーグでも戦っていけると思いますし、今その分岐点に差しかかってきているところだと思います」。

バスケット界でより存在感を増すために

安齋HCは、現役時代から宇都宮に15シーズン在籍し、選手・アシスタントコーチの立場でリーグ制覇を経験。在籍最終年の2021-22シーズンは、HCとして宇都宮を頂点に導いている。かつて自身も大塚商会でプレーした縁などから越谷にアドバイザーという肩書で移籍し、HCとなった昨シーズンは越谷を見事にB1に昇格させた。

HCとなった昨シーズンは越谷を見事にB1に昇格させた安齋竜三HC-吉川哲彦撮影

宇都宮での経験をチームに還元しながら、勝者のメンタリティーやカルチャーを築こうとしている段階だが、安齋HCが特に重視しているのは、地域に根差したクラブとして多くの人に注目してもらい、周囲からの支えに対して恩返しすること。これまでは選手たちのプロ意識に苦言を呈することが多かった安齋HCも、この試合に関しては満足できるものだった。

「前半は楽しくなかったですが、後半はめちゃくちゃ楽しかったし、お客さんにも楽しんでもらえたんじゃないかと思います。今まで、お金を払って見る価値があるバスケットをどれだけできていたかということを選手たちに問いかけてきましたが、今日はその価値があったと思います」。

「ゲームをどう面白くできるか、そのためには戦いにいかなきゃいけないし、強い相手にぶつかっていくのを見るのが、お客さんも楽しいと思ってくれる。選手たちが後半よくファイトしてくれたと思います」

古巣と戦った選手の中から、ジェフ・ギブスの存在についても触れておきたい。188センチという身長はインサイドの選手としてはかなりの小柄ながら、類稀な運動能力と長い腕、多彩なスキル、日本でのプレー歴15年目という豊富な経験、勝利への強い執念を持つギブスは、安齋HCの誘いを受けて越谷の一員となった。開幕前に今シーズン限りでの引退を宣言しているが、44歳にして先頭に立ってチームを引っ張り、越谷をB1で戦えるチームにしようとしている。

44歳で先頭に立つ#4 ジェフ・ギブス-吉川哲彦撮影

この試合については「自分がもっと良いプレーができていれば、結果も違ったかもしれないと思うと責任を感じます」と厳しい自己評価を下したが、自身もリーグ制覇に貢献した古巣との対戦で、チームの持つ可能性を再認識できたという感触もあったようだ。

「相手がどこであっても勝ちたい。このチームは、今の成績以上の結果を出せるチーム。竜三さん(安齋HC)が、ずっと言ってきていることを選手たちが理解して、一歩ずつ成長しているし、40分間戦いきることができるようになれば、成績も上がっていくと思います。日々成長して、チャンピオンシップ(プレーオフ)の最後のスポットを勝ち取れるかどうかというところまで、このチームを押し上げていきたい」。

チャンピオンシップ出場へ成長を期する安齋竜三HC-吉川哲彦撮影

古巣との対戦に、安齋HCは「さすがだなと思うところもあれば、やっぱり『あいつらに勝ちたい』という気持ちもある。ブレックスとはあと3回対戦のチャンスがあるので、どこかで1つでも勝って恩返ししたい」と語った。もちろん、そのためにはチーム力をより高めていかなければならず、安齋HCの手腕もさることながら、選手たちの奮起が望まれる。

これまでも、地元の特産品をモチーフにした応援グッズ「ネギばんばん」の展開や、チアリーディングチーム「アルファヴィーナス」の一部メンバーとの専属プロ契約締結など、コート外で数々の話題を振りまき、地域での認知度を向上させてきた越谷。

#0 橋本竜馬(手にしているのがネギばんばん)-吉川哲彦撮影

B1に到達した今は、メインディッシュである試合でアルファメイト(越谷のファン・ブースターの呼称)を歓喜に包み、国内バスケット界でより存在感を増していくことができるか。そして、「越谷」という地名を全国に広めることができるか、要注目だ。

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