その大塲選手、廣瀬夏季選手(ビックカメラ高崎ビークイーン)を擁し、2009年に全国制覇を成し遂げた静岡EAST MAX SC。その当時と同じ新6年生8人が所属する今年のチームに「久しぶりに全国で勝てるチームになった」と目を細める外岡監督。だが、「一回戦の相手が、大阪の強豪・岸和田jrクラブさん。緊張する大会初戦で、強豪チームとの接戦を勝ち抜き勢いを得たいですね」と、一回戦に全力で臨むと意気込みを語った。

全国大会前最後の調整に指示を出す外岡薫監督(静岡EAST MAX SC)-Journal-ONE撮影
選手育成の方針に広い地域から集まる選手たち
全国制覇を果たした2009年と同じく、新6年生8人を擁する静岡EAST MAX SCだが、外岡監督は「年々選手は減り続けている」と危機感を抱く。中学校では現在、学校単位の部活動から地域との連携や地域での活動へと移行する取り組みが国を挙げて全国で進められているが、少子化や子どもたちの興味関心の多様化は小学生のスポーツ事情にも暗い影を落している。
地元・三島市だけではなく「県内の様々な市から入団している選手が多い」と外岡監督。隣町の沼津市や富士宮市、伊東市からも選手が集まるのは、外岡監督の指導を慕って親御さんの熱意と協力にも支えられている。

技術的にも精神的にも指導力の高い外岡監督を慕い選手が集まる-Journal-ONE撮影
「お父さんが監督のブログを見て、練習会に参加したんです」と話すのは、エースの片岡絢菜投手だ。外岡監督の指導に関心を持った父の影響でソフトボールをはじめた片岡投手は、「最初は(将来)パティシエになりたかったのですが、今はソフトボール選手になるのも良いなと思っています」と、本人もソフトボールにのめり込んでいるようだ。

将来は大塲投手のようなソフトボール選手になりたいと話すエースの片岡絢菜投手-Journal-ONE撮影
決して大きくない身体から繰り出される速球と、いつでもストライクの取れる制球力で相手打線を翻弄する姿に、一日4試合は大変ではないかと聞くと「投げることも打つことも楽しいので、疲れません」と元気いっぱいに答えてくれた片岡投手。
シーズンオフに投球術を伝授された偉大な先輩、大塲選手のメッセージ動画を見て、「エースとして三振をたくさん取り、バッティングも一打席でも多く塁に出てチームの勝利に貢献したいです」と全国大会にまた一段ギアを入れた片岡投手だった。

片岡投手の制球力は毎日自宅で100球以上の投球練習をした賜物だ-Journal-ONE撮影
トップアスリートとの絆を胸に
心身の健康の増進や、青少年の健全育成、地域コミュニティの醸成など、さまざまな役割が期待されるスポーツだが、そのベースとなる小学生たちが活動する場は年々厳しい環境となっている。

子どもたちのスポーツ環境を守っていく取り組みに期待が掛かる-Journal-ONE撮影
そのような課題に一石を投じるべく、トップチームが子どもたちのフィールドにスポットを当てる取り組みは、地域スポーツの在り方の新たな光になる。今回、ソフトボールのトップリーグであるJDリーグが、トップアスリートを輩出した小学生チームとの絆を育んでいる事例に注目した。
この取り組みが、日本の未来を担う子どもたちにどういった影響を与えるのか。来る3月27日から開催される第18回春季全日本小学生女子ソフトボール大会の様子、4月12日から始まるJDリーグのリーグ戦の様子を通じて引き続きレポートしていきたい。
