JDリーグ2025スローガンは”再起動”
来る2026年秋、愛知県で開催される”第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)”で7大会連続の金メダルを。そして、2028年夏に開催される”LA 2028夏季オリンピック”で3大会連続の金メダルを狙う、日本女子ソフトボールTOPチーム。
前人未踏の連覇に臨む日本代表選手たちはもちろん、世界各国の代表選手たちが集まる”世界最高峰”の女子ソフトボールリーグ JD.LEAGUE(以下、JDリーグ)は、4年目となる2025シーズンに突入。日本各地でトップリーグの名にたがわぬ熱い戦いを繰り広げている。
JDリーグ2025シーズンのスローガンは”再輝動”。「日々進化を続ける選手たちと競技を通じて、ソフトボールの新たな魅力を再発見しファンの皆様の笑顔が輝くリーグを目指していきたい」という思いが強く込められたスローガンだ。

“再輝動”のスローガンで盛り上がるJDリーグ‐Journal-ONE撮影
Journal-ONEでは、この“再輝動”をテーマに様々な特集を企画!今回は、創部40年目を迎える名門”太陽誘電ソルフィーユ”に注目した。今シーズンから指揮を執る、吉村啓(ひろし)監督に話を聞く。
男子ソフトボール界の”王者・ヒラキン”こと、平林金属ソフトボール部で選手、監督として輝かしい実績を誇り、2019年には男子TOP日本代表”WBSC第17回世界男子ソフトボール選手権(以下、W杯)”にコーチとして準優勝、2022年のW杯ではヘッドコーチも務めた吉村監督。男子ソフトボール界の逸材が女子ソフトボール界で”再輝動”した真相に迫った。(取材日5月16日)

吉村啓さんは男子ソフトの王者・平林金属監督から女子ソフトの太陽誘電監督に‐Journal-ONE撮影
男子ソフト最強の指揮官が太陽誘電へ
― 「“王者・ヒラキン”の監督が太陽誘電を率いる」といビッグニュース。どういった経緯で監督要請を受けたのですか。
吉村)本当にタイミング、良いご縁でした。昨秋、西湯二副部長(太陽誘電ソルフィーユ)が岡山の本社までお越しになって、平林実社長に直談判されたのです。僕は平林金属の監督を18年していて、「そろそろ自分の身の振り方をどうしようか。後継者にどう引き継いでいこうか」と話をしていたところでした。そこに太陽誘電からオファーをいただき、運命的な何かを感じました。
― タイミングとは言え、女子ソフトボールは「異世界」ですよね。
吉村)男子ソフトボール界で一緒だった一つ上の先輩である、石村さん(石村寛 伊予銀行ヴェールズ監督)や元チームメイトの松田くん(松田光 SHIONOGIレインボーストークス監督)がJDリーグで監督として活躍しています。ですから、プライベートの雑談ではJDリーグの話はいろいろと聞いていました。でも、まさか自分に監督のオファーが来るとは想像もしていませんでしたね(笑)。
― それでも現在、ソルフィーユのユニフォームを身にまとっています。どういった思いで監督就任を決意されたのでしょうか。
吉村)1985年の創部以来、数々の栄冠に輝いていた太陽誘電ですが、近年は周りのチームのレベルアップに圧されてなかなか結果が出ない。何とか復活に向けて力を貸して欲しいと西さんが熱く語っているのを聞きました。自分が女子ソフトボール界に身を投じることで、ソフトボール界全体に貢献することができるのであればと決めました。

ソルフィーユのユニに身を包み攻撃時には三塁コーチャーも務める‐Journal-ONE撮影
― 監督就任を受けるにあたり、石村監督や松田監督には相談しましたか。
吉村)監督就任を引き受けてから報告しました。オファーがある前から松田くんには、「吉村さんならば、指導者として良いチームを作れると思いますよ」と言ってくれていましたので、それも監督就任を受ける決め手の一つでしたね。あと、平林金属は”日立サンディーバ”の練習をお手伝いしていまして、村山(修次)監督に、敵チームの監督になるので来シーズンはお手伝いできなくなったと報告したら、「是非、JDリーグを一緒に盛り上げていきましょう」と激励の言葉もいただき嬉しかったですね。
― “王者・ヒラキン”常勝メソッドをどうやって浸透させるか楽しみです。
吉村)平林金属は創部当初、本当にゼロからのスタートでした。「日本一のチームになる!」と志だけは高かったのですが、行動や実力が全く伴っていませんでした(笑)。そこから試行錯誤して日本リーグで何度も優勝することができました。その過程を含めて、このチームに還元できればと思っています。
