日本代表戦以外でも楽しさいっぱいのラグビー観戦。日本で活躍している他国代表選手の活躍を観ることも欠かせない楽しみのひとつです。この試合では、オーストラリア代表のウイング(WTB)として出場したのは、Marika KOROIBETE(マリカ・コロインベテ)選手。JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(リーグワン)の埼玉パナソニックワイルドナイツで活躍し、5月に行われた決勝戦では、俊敏な動きと屈強な身体で優勝したクボタスピアーズ船橋・東京ベイの木田 晴斗選手のトライを防ぐ豪快なタックルを見せて日本でも話題になりました。この試合でトライを挙げることは出来ませんでしたが、強豪・オーストラリア代表で活躍するコロインベテ選手のプレーもこれから注目して欲しいですね。
ビールを片手に、選手たちのワンプレーに一喜一憂する楽しいひととき。1階席から3階席まで繋がった大きなウェーブも度々巻き起こりますので、カップのビールをこぼさないよう注意が必要! サッカーW杯もラグビーW杯も、こういったウェーブが突然起こり、何度何度も続くのです。日本のスポーツ観戦では、アナウンスなどでウェーブを “わざと” 巻き起こすケースがありますが、こう言ったファンからの自発的なウェーブが日本でも普通に起こるようになると、よりスタジアムでの観戦が面白くなると思います。
試合のレギュレーションで変わったのは、“ウォーターブレイク” が新設されたこと。日本の猛暑も凄くて、夏の全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)でも導入されたこの熱中症対策が、ラグビーW杯でも導入されています。
9月に入って、日本の夜は少し暑さが落ち着いてきましたが、日中はまだ35度近い最高気温で推移しています。世界的な温暖化はここフランス・パリでも顕著で、この滞在中は連日35度を超える猛暑でした。市民や観光客はこぞって日陰のあるカフェで休憩したり、道端で販売しているジェラートを食べたりと、前例のない暑さに参っていました。
また、コンバージョンゴール(G)にも制限時間が設けられたようです。トライ後に電光掲示板にタイマーのようなものが現われ、90秒以内に蹴らないといけない仕組みになりました(ペナルティゴールは60秒以内)。メジャーリーグベースボール(MLB)でも、大谷 翔平投手がサイン交換でボークを取られて話題となった “ピッチクロック” に似たルールで試合時間の短縮を狙っているようですね。
ハーフタイムでは、スタジアム内を少し散策。スタジアム内にあるホスピタリティ用のラウンジがあり、試合をゆっくりと観戦したい方にオススメです。こちらは、簡易的に設けられたラウンジでお値段はそれほど高くはありませんが、VIPルームやスタジアム外にも何種類かのラウンジがあります。日本でも最近、プロ野球(NPB)を中心にバリエーション豊富な観戦サービスを提供していますので、世界的に様々なスポーツで試合観戦の多様化が進んでいます。運営側から見れば、限られた観戦スペースに付加価値を付けることで、収入を増やすことにもなります。様々な国で開催される様々なスポーツイベントにおける、こういった付加価値の違いを見比べてみる、体験し比べてみるのも良いかと思います。
試合の方は、21-3で前半を折り返したオーストラリア代表が終始、ジョージア代表を圧倒して35-15で初陣を勝利で飾りました。敗れたジョージア代表も最後にトライ&ゴールを決めるなど、最後まで闘志溢れるプレーを見せてくれたので、会場は最後まで熱気に溢れていました。興奮冷めやらぬファンと共にスタジアムを後に駅まで向かいます。これからコンコルド広場のFUNZONEに移動して、そこで観戦するラグビーファンの様子を紹介したいと思います。
自由な雰囲気のFUNZONEへ
午前中に散策したコンコルド広場に戻ってきました。マルセイユで行われるイングランド代表とアルゼンチン代表の注目のカードが放映されると言うことで、21:00から始まる遅めの試合にも関わらず、イングランドファンを中心に既に多くの人たちで賑わっています。
翌日には、いよいよ日本代表がチリとの初戦を控える中、決勝トーナメント進出への最大の障壁となる同じプールDのイングランド、アルゼンチンの様子は是非見ておきたいところですが、少しお腹も減ったのでフードコーナーで軽く食事をすることにしました。
食事のメニューは極めてシンプル。前菜とメイン料理、デザートのセット価格となっていて、16ユーロ(日本円で2,500円程度)か、20ユーロ(同3,200円程度)と。これまた “W杯あるある価格” です(笑)。バーもビールやワイン、シャンパンがあり、こちらはスタジアムよりも少しだけお安くなっています。ここでは、ドリンクのカップを返却すると1ユーロ戻ってくるシステム。ゴミの排出量削減に良い取り組みですが、飲み終えたカップを10個以上持ったファンがたくさん・・・ ラグビーファンはたくさんビールを飲むことで知られていますが、「本当にどれだけ飲むんだよ。」と突っ込みたくなりますよね(笑)。