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Journal-ONE | 今季追い風参考ながら9秒97をマークしている栁田大輝。昨年はアジアチャンピオンに輝くなど、日本のエースに成長した
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ビッグジャンプへの期待

橋岡 優輝&秦 澄美鈴

フィールド種目で注目したいのが男女走幅跳だ。男子では橋岡優輝が、女子は秦澄美鈴が、それぞれ参加標準記録(男子8m27、女子6m86)を突破済み。この2人は、優勝が決まれば、その時点でパリ五輪日本代表に内定する。

2018年U20世界選手権や2019年ユニバーシアード(現ワールドユニバーシティゲームズ)での金メダル獲得など、U20年代から世界大会で実績を残してきた橋岡は、初出場となった2019年ドーハ世界選手権で、日本人として初めて決勝に進出して8位、2021年東京五輪では6位に食い込み、この種目で37年ぶりとなる入賞を達成した。

Journal-ONE | 決勝進出を果たした東京五輪に続く五輪出場を狙う橋岡優輝。参加標準記録は突破済みだ

決勝進出を果たした東京五輪に続く五輪出場を狙う橋岡優輝。参加標準記録は突破済みだ-児玉育美撮影

2022年に行われたオレゴン世界選手権においても、2大会連続での決勝進出を果たしている。2021年の日本選手権を制した際にマークした自己記録8m36は、日本歴代2位に収まるもの。この記録を筆頭に、8m30台は2回、8m20台は5回跳んでおり、パフォーマンス日本歴代10傑のうち橋岡の記録は6つを占める。まさに日本のエースジャンパーといえる存在だ。

2022年のオフシーズンからは、サニブラウン アブデルハキームが所属するアメリカの名門チーム、タンブルウィードTCを拠点として、世界的なトップスプリンターたちとともに、スピード強化のトレーニングに取り組んできた。

今季初戦として臨んだ3月の競技会では8m28をマークし、男子フィールド種目での参加標準記録突破者第1号に。パリ行きに王手をかけた状態で、日本選手権に臨む。さらなる進化のために求めたスピードは、確実に高まってきているが、まだ、それを助走に生かすためのコントロールには難を残している状態。ここをどこまでブラッシュアップさせることができるかが、日本選手権での鍵となる。

男子走幅跳の今季世界最高記録は8m65。橋岡の8m28は、6月22日時点で、今季世界13位タイ。ちなみに、橋岡の自己記録8m36は今季世界リストで5位タイに、日本記録の8m40は今季世界リスト3位タイに相当する。日本記録を更新するジャンプを披露することができれば、五輪でのメダルも見えてくる。

女子走幅跳では秦 澄美鈴が、昨年大きな躍進を遂げた。7月にタイ・バンコクで行われたアジア選手権で、その時点で世界リスト4位となる6m97の日本新記録を樹立。見事金メダルを獲得したのだ。その後は、ブダペスト世界選手権やアジア大会のほか、ダイヤモンドリーグにもチャレンジ。国際経験を積む1年となった。

Journal-ONE | 昨年6m97というビッグジャンプでアジア女王となった秦澄美鈴。4連覇と五輪即時内定を狙う

昨年6m97というビッグジャンプでアジア女王となった秦澄美鈴。4連覇と五輪即時内定を狙う-児玉育美撮影

自身で助走に課題あったと口にしていたなか、今年は5月の木南記念陸上で、今季日本最高となる6m72をマークしている。すべてがピタリとハマるジャンプができれば、再び参加標準記録(6m86)を上回る跳躍や、達成まで親指の関節1つ分ほどの長さとなった”夢の7m台”に届くビッグパフォーマンスを見ることができるかもしれない。

五輪内定選手の日本選手権

田中 希実&北口 榛花

女子トラック&フィールド種目で、すでにパリ五輪の代表に内定している選手は2人いる。昨年のブダペスト世界選手権女子やり投で金メダルを獲得するとともに、その時点でパリ五輪参加標準記録(64m00)を突破し、陸上競技の内定第1号となった北口 榛花。

Journal-ONE | 世界ナンバーワンスローワーとして活躍するやり投の北口榛花。出場機会が少なくなりつつある日本で、会心の1投を披露することができるか!?

世界ナンバーワンスローワーとして活躍するやり投の北口榛花。出場機会が少なくなりつつある日本で、会心の1投を披露することができるか!?-児玉育美撮影

そして、同じく世界選手権女子5000mで8位に入賞し、5月のダイヤモンドリーグ・ユージーン大会で、参加標準記録(14分52秒00)を突破したことで、日本陸連が定めた条件を満たして、日本選手権を待たずして内定した田中 希実だ。

Journal-ONE | すでに5000mで五輪代表に内定している田中希実。日本選手権では2年ぶりに、800m・1500m・5000mの3種目出場にチャレンジする

すでに5000mで五輪代表に内定している田中希実。日本選手権では2年ぶりに、800m・1500m・5000mの3種目出場にチャレンジする-児玉育美撮影

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