2安打13奪三振の完封を果たしたジェイリン投手の好投については、「実力があって三振も取れる。ピンチではギアを上げた投球がデ切れる投手なので、安心して見いていました」と、自軍投手への参事も忘れない。
連戦となるプレーオフだが、「去年の経験も活きているし、チーム一丸で攻める姿勢を貫き続けることが大切。明日も1点勝負になると思うが、外国人の好投手に対して全員でチャンスを作り、SGさんの攻撃力や走塁を投手陣が抑えたい。持ち前の機動力やチームの良さを発揮して戦っていきたい」と意気込んだ。
三度目の正直で決勝打 – 山口 未葵選手
この試合のMWP賞には山口選手は、「1、2打席目は、色々と考えすぎて自分のスイングができなかった。そこを整理して振り切った結果があの形で出たのは良かった」と、値千金の適時打を振り返った。
決勝打のシーンを振り返る山口選手（ホンダ）-JournalｰONE撮影
「昨シーズン、初めてプレーオフを経験して1球で流れが変わることを学んだ。その1球を大事に、練習を積み重ねてきた結果が今日の勝ちに繋がった」と、昨シーズンにダイヤモンドシリーズ準決勝まで進んだ経験が活きたと話す山口選手。
「1番から9番まで、全員が振れるホンダ打線だからこそ、明日のSG戦では後ろに引かずに攻める気持ちを持ってリズムを作って戦いたい」と、翌日に控えた西地区屈指の打撃力を誇るSGホールディングスギャラクシースターズとの戦いに備えて気持ちを作っていた。
夢の頂点へ連投も辞さずと笑顔 – ジェイリン・フォード投手
大仕事を終え山本通訳と共に笑顔でインタビューに応じるジェイリン（ホンダ）-JournalｰONE撮影
大一番を2安打完封と好投したジェイリン投手は、「今日はしっかりとコースに投げ分けること、ボールが上に浮かないように低めを狙ってバッターのバランスをいかに崩せるかということができていた」と好投の要因を振り返る。
最終回、満塁のピンチを迎えた場面の心境を聞かれると、「最後はピンチになったが、自信を持って試合を進められていたし、棚町捕手のリードを信頼していたので、抑え切る自信はあった」と、棚町捕手の好リードを称えたジェイリン投手。
明日も連投するかという質問に、「マダワカラナイ！」と笑顔を見せたジェイリン投手は、「世界のリーグで戦っているが、日本でナンバー1になることが私のゴール」と、夢の頂点へ向けて連投も辞さない覚悟を見せていた。
プレーオフの経験を来シーズンに – 松田 光監督
「想像以上にジェイリン投手を打つことができなかった。点を与えないようにしていたが、最後に（山口選手に4番の）仕事をされてしまった。三輪投手は。左打者よりも右打者が投げやすいということもあり、山口選手で勝負しようという話をしてたので、そこで打たれてしまったらもうしょうがないなと」と、静かに試合を振り返った松田監督。
2安打に封じられたジェイリン投手についても。「高めのライズとチェンジアップに手を出して空振りが多かったのと、ファーストストライクを早めに取られてしまった」と振り返りつつ、「速球に差し込まれてるというよりは、チェンジアップとの差、ライズの変化に負けてしまったと」と、狙い球を絞りきれなかった攻撃を悔やんだ。
充実した一年を振り返るシオノギの松田監督-JournalｰONE撮影
とは言え、25年ぶりのステージの登り詰めたシーズンの総括では、「シーズンを通して選手がよく頑張ってくれました。手探りで入った序盤のシーズンでしたが、中盤くらいからエラーも減って野手も頑張ってくれた。三輪選手もいつもよく投げてくれますし、今日の試合も準備段階からしっかり打ち合わせできていたので、良いピッチングだったと思います」と、選手たちを手放しで讃えていた。
お馴染みとなった松田監督と三輪投手の投球練習時の対話光景-JournalｰONE撮影
三輪選手との試合中のコミュニケーションについて聞かれると、「バッターが誰から始まるからこうやって攻めていくという話や、流れでこの回が大事になる、自分たちの攻撃に繋がるような締め方をするなどの話していた」と、マウンド上での会話を教えてくれた松田監督。
「元々本当に良いピッチャーなのですが、経験を重ねるごとにバッター見る力も上がってきましたし、試合の流れを読むこともできてきてるので、これからもっと良くなると思います。特に、怪我せず1年間投げきったってことが、大きな1歩だったと思います」と、獅子奮迅の活躍を見せた三輪投手のさらなる成長を確信していた。
打撃についても振り返った松田監督は、「打線では、加藤、氏丸、中村という3人を軸に、脇を固める選手もちゃんと仕事してくれましたし、みんなが成長してくれた。 選手にとって初めてのプレーオフだったので、来年はこの雰囲気を感じたままチームをつくっていって、もっと堂々と戦えるようにしていけば、目標として日本一ってのは見えてくると思います」と、さらなるチームの成長と来シーズンのプレーオフ進出を決意し、スタジアムを後にした。
