リリーフで登板したファライモ投手−Journal−ONE撮影

その数字通りの投球力を交代直後から発揮し、この回のアウトを全て三振に抑えてホンダに傾きかけた流れを取り戻す。

メーガン投手の力投で勢い付くトヨタの攻撃を、ホンダも堅守で防いでいく。7回表、この回先頭の原田 のどか選手が四球で出塁した後、下山 絵理選手が試みた犠打をファーストの大川選手が捕球してすぐさま二塁に送球。二塁で走者をアウトにすると、送球を受けたショートの “推しのソ“ 吉田 彩夏選手も一塁に送球しダブルプレーでジェイリン投手を野手が援護する。

下山選手のバントはダブルプレーに−Journal−ONE撮影

守備から流れを作った7回裏、ホンダが同点を狙いメーガン投手に挑んだが出塁は叶わず。最後は3球勝負で空振り三振に抑えたメーガン投手がリリーフの役割を完璧にこなして1点を守り切った。

昨年同様、決勝に駒を進めたトヨタは赤く染まったスタンドのファンに向けて、手を振って大声援に応えた。

勝利し、決勝に進出するトヨタ−Journal−ONE撮影

短期決戦の戦い方−馬場 幸子監督

勝利後の馬場監督−Journal−ONE撮影

試合後、今日の戦いを振り返った馬場監督。「やはり短期決戦はどうしてもこういう戦い方になるかなと思っていたので、藤家も山田もよく打ってくれたと思います」

先制ホームランを放った藤家選手について、「一発勝負では先取点がすごく大事だと思ってるので、よく集中して自分のスイングをかけてくれたなと思います。悔しい思いもたくさんしてきている中で、経験もある選手なので、こんな大舞台で本当に素晴らしい活躍をしてくれて良かった」と称賛した。

追加点を挙げた山田選手へは、「よく自分を研究していると思います。研究される分、それに対してどうやって対応していくかをしっかりと準備していますし、今年に限っては山田がしっかりと4番を担ってくれています。まだまだ成長すると思います」とこれからにも期待する言葉をかけた。

ホンダのフォード投手に対しての対策を聞かれると、「プレーオフの時にも二連投していたのも見て、今日も登板するんだろうと思っていました。ライズの回転や球のキレが良いので、やはりそこに対してどうやって対応していくのかを話し合いながら、今日は準備をしてきました 」と話す。

ジェイリン投手は高めのボールで多くの三振を取ってきたが、「狙える高さであればいいのですが、それより上は特にボール球なので、そこを振らされないように目線を作ってやろう言ってきました。でも、やはりキレが良いので振らされてしまうときもありました。それでも選手たちが準備してきたことをしっかりとやり抜いてくれたなという印象です」

今日の後藤投手の投球については、「試合はよく作れてましたし、コントロールも良かったと思うんですけど、回が重なるにつれて少し疲れも出てきたのかなとは思いました。チェンジアップが入りにくくなったところで、ストレートが狙われたことが（2失点の）要因かなと」

「2巡目からはホンダさんも対応してきましたし、初球から積極的に振ってくるというところは、プレーオフを勝ち抜いてきたホンダさんの力だなと思いました」

「2点を取られても続投した場面は、まだ1点差はありましたし、すごくベンチの方では考えたところではあるんですけれども、なんとか後藤が乗り切ってくれるだろうと思って続投させました」とエースを信じたことを明かした。

ピンチでマウンドに集まった時には「後藤に1球ずつしっかり投げていこう、頑張れとしか言ってないです。あとは守り方のところを確認しました」と話した。

失点した次の回にピッチャーを代えた理由を聞かれると、「先に点を取れた時にはファライモで行こうと準備はしてたんですけど、5回で1点差になって、そこは考えるところではあったんですが、ファライモもしっかり準備をしてくれてたので仕切り直してやろうというところで代えました」

「期待以上にしっかりと6回を抑えてくれたので、ああいうファイトあるプレーは、もう一度チームに意識を与えてくれるので良かった」

明日の決勝については、「今日と同じような戦いになると思います。 3番、4番、5番がいい調子になってきてるので、そこを中心として全員で1点ずつ取っていければと思いますし、あと1試合なので今からまたしっかり準備をして全員の力で戦いたいと思っています」決勝に向けて意気込んだ。