アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

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横山光輝作品をテーマにしたイベントや施設運営などを通じて、長田区の地域活性化プロジェクトや街づくりに取り組む、NPO法人”KOBE鉄人PROJECT“でディレクターを務める岡田誠司さんの存在だ。

まさにイベント運営のスペシャリスト。「走高跳の試合やイベントには、数え切れないほど出てきたけれど、いざ自分が開催するとなったら、何をすればいいのかすらわからなかった」(衛藤選手)という”Jump Festival”にとっては、千載一遇の出会いだった。

岡田さんとの縁は神戸市出身で、衛藤選手とともに”Jump Festival”の代表理事を務める中野瞳選手(衛藤選手の妻で、長田高校2年時の2007年に走幅跳で6m44のU20日本記録を樹立するなど、走幅跳・三段跳で長く活躍してきたトップジャンパー)を介して繋がることになった。

「偶然、街のイベントとして中野さんから話を聞いたのが最初だった」が、アイデアを聞いてすぐに「面白そうだなと感じた」という岡田さんは、「鉄人(28号のモニュメント)の前ならできるよ」と鉄人広場を提示。

共催者として、当日の会場設営や音響管理、MCや解説を起用しての進行、準備段階での手続きや告知、映像制作などを一手に引き受け、衛藤選手らの「やってみたいこと」を次々と形にしていった。

「走高跳はバーが落ちたら終わり。結果が歴然としているので、全くの素人でも見ていてワクワクします。それに、『3回でアカン』というのは、日本人はものすごく好きですよね(笑)。

助走路と並行して設けられた通り沿いの客席は満席に。その後方には立ち見の人垣ができた-児玉育美撮影

追い込まれた状態で臨む3回目とか、それを応援する感じとか、そういうものがトータルでエンターテインメントとして成り立つんです」と、岡田さんは、イベントとしての走高跳の魅力を語る。

さらに、「あの2人(衛藤・中野)がやるのなら…」とサポートを買って出る陸上関係のネットワークと、地域の活性に尽力してきた”KOBE鉄人PROJECT”が持つ様々なネットワークが掛け合わされることによって、ボランティアスタッフ、スポンサーを含めた「支える人たち」の輪は、1年ごとに広がっていった。

4回目となる今年は鉄人広場に最も近い”新長田1番街商店街”で働く人々が集まって地域活性化に取り組む”SHIN-NAGATA井戸端会議”が参加し、グルメブースを出店。祭りやイベントで子どもたちの視線を釘付けにする綿菓子機を操っていたスタッフの女性は、「このイベントがきっかけで新長田に来てくださった人たちが、商店街に足を伸ばしてくれるといいですね」と笑顔で話してくれた。

ここで4回目となるジャンプフェスティバルの模様も紹介しておこう。祝日と日曜日が重なった11月3日は、前日までの大雨から一転、素晴しい青空と気持ちの良い日射しに恵まれ、絶好の「お出かけ日和」に。

鉄人広場では、早朝に助走路となるオールウェザーマットや走高跳の用器具が搬入されて仮設ピットが設営されたほか、荷台がステージに早変わりする8トンの大型トラックによる即席ステージやグルメブース、カフェテーブルやスツールを使った約130の観客席を配置され、午前10時30分にオープニングの時間を迎えた。

プログラムの中核となるのは、走高跳のエキシビションマッチだ。今回は兵庫県高校女子トップの部、兵庫県高校男子トップの部、日本男子トップの部の3試合が行われた。

身長よりも高いバーに挑んでいく選手の跳躍に、観客たちは固唾を呑んで見守った-児玉育美撮影

兵庫県内の走高跳今季ランキング上位者に声をかけて行われた高校の部では、最初は選手たちが自身の身長に近い高さを軽々と越える跳躍がテンポよく続いていく。

その模様を軽快に伝えるのはステージトラック上でMCを務めるラジオ関西のパーソナリティ。勝負の経過だけでなく、解説者との掛け合いのなかで走高跳のルールや、応援の仕方やタイミングなども紹介し、人々の関心を高めていった。

バーの高さが上がるにつれて、失敗する試技の数が増えてくると、助走路に立った選手たちに送られる手拍子の音はより大きく、より揃ったものに。「頑張れー!」という声援や「あー、惜しいなあ!」といった、ため息交じりの声も飛び、クリアすると、「おーっ!」という歓声のともに、みんなが笑顔で大喝采する。

女子は戸田向日葵選手が、男子は中本飛羽選手が優勝。どちらも勝利を決めた後に挑んだ、1m65、2m05の高さを、あとがなくなった3回目で見事にクリアして会場を大いに沸かせた。

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