アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

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この場面には衛藤選手も、「『ここで跳んだら、カッコいいな』というところで、どちらもバチッと決めて、『ジャンパーの魂』みたいなものを見せてくれた。きっと観戦した人の心に強く響いたはず」と大絶賛だった。

あとがない3回目で見事にクリア。大喜びする選手に会場は大いに沸いた-児玉育美撮影

最後に行われた日本男子トップの部は、衛藤選手含む3選手による「試技は2回まで」の特別ルールで実施された。

「自分たちが必死で跳んでいた2m00とかを、軽々と跳ばれているのを見て、『レベルが違うな』と思いました」と高校男子の部を制した中本選手も振り返ったように、1m90から始まった試技で、どの選手も空中で一瞬止まったかに見えるように大きく身体を浮かせるジャンプを次々と繰りだしていく。

その圧巻の跳躍は高校の部のときとは少し異なる、畏敬のどよめきを起こすとともに観客を魅了した。勝負は東京五輪後、いったん第一線を退いたものの、ジャンプフェスティバルの活動のなかで、「やっぱり跳ぶのは楽しい」と再確認し、今年、本格的に競技復帰した衛藤選手が、2m20をあっさりとクリアして連覇を果たしている。

日本トップ部を制した衛藤選手のジャンプ。滞空時間の長い、ダイナミックな美しい跳躍で観客を魅了した-児玉育美撮影

エキシビションマッチの間には、小・中学生や高校生を対象としたクリニックの時間を設けて、衛藤選手らが指導に当たる場面も。また、エキシビションマッチの表彰式では、来場者を対象とした抽選会も行われ、これもまた、観客を「ワクワクさせる」時間となった。

ランチタイムにはトップ選手によるクリニックも実施。小学生たちは、ゴムバーが設置されたマットに向かって、果敢にジャンプしていた-児玉育美撮影

用意されていた客席はほぼ埋まり、その後ろには立ち見で観戦する人々、さらにその後方では、通りがかりの人々が足を止めて、跳躍を見守る光景が広がった。

観戦には家族連れや、学生世代の友達同士や若いカップルなどのほか、意外と高齢者も多く来場。夫婦で、孫と一緒に、あるいは車いす姿で、選手たちが躍動する様子を熱心に見守り、試技のあとは笑顔と拍手でねぎらう様子が印象的だった。

終了後、「今年はほとんどの時間が満席。あの景色を見ることができて、ようやくここまで来たなと、すごく嬉しかったです」と振り返った衛藤選手は、「会場がすごくいい空気感に包まれていたことが心に残っていて、今日は個人的には100点」とにっこり。

「来年は、さらにパワーアップした形で開催したい」と次回への意欲を語った。第1回以降、「毎年、小さな変更や新たな取り組みを重ねて」(衛藤選手)、広がりを見せてきたジャンプフェスティバル。5回目となる来年、どんな進化を見せてくれるか楽しみにしたい。

第4回ジャンプフェスティバル運営スタッフ。「支える人たち」の充実も、このイベントの強みである-児玉育美撮影

■記者プロフィール
児玉 育美
フリーランスライター、エディター、ときどきフォトグラファー。陸上競技マガジン元編集長。東京女子体育大学卒業後、ベースボール・マガジン社で『陸上競技マガジン』の編集業務に携わったほか、スポーツ書籍の編集、トレーニング専門誌『陸上競技クリニック』の創刊・編集などに従事。フリーランスとなってからは、日本陸連オフィシャルライターをはじめとして、陸上競技の取材・撮影、執筆、編集業務をメインとした活動に取り組んでいる。
≫「X」アカウント https://twitter.com/ikumik6
≫「Instagram」アカウント https://www.instagram.com/exp.kodama/?hl=ja
アクセス
鉄人28号モニュメント
  • 山陽新幹線 新神戸駅 - 神戸市営地下鉄 西神・山手線 - 新長田駅 - 徒歩5分 - 若松公園内
Journal-ONE投稿記者-児玉 育美
取材・文:
児玉 育美( 日本 )
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