トヨタの連覇で終わったJDリーグ2024
女子ソフトボールの世界最高峰リーグ “JD”リーグ” 2024シーズンは、西地区を3年連続で制した “トヨタレッドテリアーズ“ が、東地区初優勝の “日立サンディーバ“ を僅差で退け日本一の栄冠に輝いた。
リーグ戦はもちろん、その成績上位チームが対決したノックアウトラウンド “プレーオフ“、“ダイヤモンドシリーズ“ で激闘、熱闘を演じた全16チームの選手たち。この去就が注目される2024年度 支配下登録選手抹消に関する公示が12月2日に発表され、ストーブリーグの火蓋が切って落とされた。
惜しまれながら現役生活に別れを告げる選手もいれば、更なる成長を期して移籍希望をする選手。NPB(プロ野球)のように、ドラフトや自由契約、トレード、フリーエージェントなど様々な選手獲得の仕切りが無いJDリーグだが、この公示を境に移籍選手への激しいアプローチが解禁される。
注目は日本代表エースの去就
この公示で最も注目されたのが、2026年に愛知県で開催される第20回アジア競技大会、2028年にアメリカで開催されるロサンゼルス・オリンピックで金メダル獲得が期待されている女子ソフトボール日本代表の主力選手が “移籍希望選手” に名を連ねたことだ。
公示リストを思わず二度見した。日本代表のエース・後藤 希友投手が移籍希望選手として公示されていたからだ。JDリーグ元年の2022シーズンこそ、ダイヤモンドシリーズ準決勝で敗れたものの、昨年そして今年とトヨタの絶対的エースとして日本一の連覇に貢献した後藤投手。
日本代表でバッテリーを組む切石 結女捕手、ロサンゼルス・オリンピックでアメリカ代表のエースを務めると思われるメーガン・ファライモ投手など、若きタレントが多く在籍するトヨタレッドテリアーズに別れを告げた後藤投手。次はどんな色のユニフォームを身にまとうのか?その去就が気になるところだ。
日本代表の核弾頭も新天地を求め
さらにもう一人、日本代表で環境を変える決断をした選手がいる。“SGホールディングスギャラクシースターズ“ の中川 彩音選手だ。
世界中から代表選手たちが集う “超銀河系軍団” でも、不動の一番打者を勤め上げた中川選手は、移籍した昨シーズンから打率.368(西地区2位)、本塁打7本(同4位)、打点20(同4位)、盗塁15(同2位)と活躍すると、今シーズンも打率.325(同4位)、本塁打7本(同2位)、打点15(同7位)、盗塁11(同3位)と安定した成績で、チームを初の “プレーオフ2ndステージ” に導いた。
走攻守に非凡な才能を持つ中川選手は、どのチームにとっても戦力強化に欠かせない野手。日本代表として世界で戦う豊富な経験値も、移籍先チームのボトムアップにも欠かせないスターを獲得するのはどのチームなのか?こちらの去就にも注目したい。
同一チームから複数の日本代表選手が
日本代表選手3人が所属する “デンソーブライトペガサス” からは、川畑 瞳選手と川村 莉沙選手が揃って新天地を探すことになった。
東京オリンピックの金メダリストである川畑選手は、華麗な二塁守備とシュアな打撃はもちろん、キャプテンとしてもチームを牽引したスター選手。