アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

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令和の世の部活動

様々な社会課題が取り沙汰される日本では、その一つとして出生率が人口を維持するのに必要な水準を下回っている状況が続いている。いわゆる「少子化」と呼ばれるこの社会課題は、1992年に内閣府の国民生活白書で初めて使用されて以来30年以上が経過しているが、これまで抜本的な解決には至っていない。

少子化は教育分野において、学校や地域における教育活動の縮小、教員不足、教育機会格差の拡大など、多くの影響を及ぼしている。オリンピックにおける過去最多のメダル獲得数や、様々なリーグの華々しい話題で盛り上がるスポーツ界だが、未来のアスリートを育む部活動の現場ではその維持が難しくなったり、部活動の選択肢が狭まったりしている。

加えて、令和の世で部活動に励む1990年代半ば~2010年頃生まれの若者たちは”Z世代”と呼ばれる独自の価値観を持っている年齢層。多くの指導者たちは少子化という変化とZ世代と呼ばれる部員たちとのコミュニケーションの両方に悩みを抱えているのだ。

指導者たちにきっかけを

今回、そんな令和の世で悩みを持つ指導者たちにヒントを提供したのは、全国で体育会・スポーツ人財・アスリートの採用、就職支援サービスを展開するスポーツ総合支援会社の株式会社スポーツフィールド。『令和の10代20代をどのように導くか~若人の心に火をつけるには~』と銘打ったパネルディスカッション形式の特別指導者勉強会を主催した。

オンラインでの参加も含めた参加者は60名強。様々な運動系部活動指導者はもちろん、プロリーグに所属するチーム関係者や部活動に励む学生など多様な参加者が集まり、熱心にパネルディスカッションに耳を傾けメモを取る。

(株)スポーツフィールドで行われた勉強会の様子-JournalーONE撮影

大学サッカー、大学野球、高校チアリーディングと、全く異なるスポーツを指導する”カリスマ指導者”たちが自らの体験を紹介すると共に、参加者たちからの様々な質問に分かりやすく答える約2時間の勉強会。Journal-ONE編集部は、株式会社スポーツフィールドの協力を得てその様子を取材することにした。

全国大会に導く国立大学の指導者-大原 弘氏

そもそもこの勉強会開催を知ったのは、パネリストであるカリスマ指導者・国立大学法人和歌山大学硬式野球部の大原 弘おおはらひろし監督からだった。「関西で面白い勉強会がある」とLINEメッセージをいただき、この日の取材を即決。

和歌山県唯一の国立総合大学である和歌山大学は、江戸幕府第8代将軍の徳川 吉宗が紀州藩主の折に開設した、藩校「学習館」の流れを汲む伝統校。今年創部101年目を迎えた硬式野球部は、大原監督が就任した2008年以降から着実に力を付けていく。

大学選手権・東京ドームでの大原監督(左)-JournalーONE撮影

そして、NPB(プロ野球)や社会人野球チーム、独立リーグなどに多数の選手を輩出する強豪私立大学に混じり、2017年の第66回全日本大学野球選手権大会に初出場を果たした和歌山大学は、昨年の第73回全日本大学野球選手権大会にも唯一の国立大学として4回目の出場を果たし、強豪私立大学を相手に見事な1勝を挙げて見せた。

研究熱心でアイデア、ひらめきと発想力豊かな大原監督と、それを慕って毎年全国から集まる野球部員たちが作り上げたオンリーワンの”ノーサイン野球”。多くのメディアでも注目されているが、和歌山大学硬式野球部の真髄はそこだけにあらず(詳しくは、Journal-ONEの和歌山大学潜入取材のレポートを読んで欲しい)。今回、その大原監督が他競技のカリスマ指導者たちとどのようなセッションを見せてくれるかに注目した。

和歌山大学グラウンドでの練習風景-JournalーONE撮影

二人の異能のカリスマ指導者

大原監督と同様、大学部活動の指導者として名高い秦 敬治監督もパネリストとして登壇した。現在、岡山理科大学副学長兼サッカー部監督として活躍されている秦監督は、西南学院大学、愛媛大学を全国大会(総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント)へ導いたカリスマ指導者だ。

「できないのは能力の欠如ではなく、執念の欠如である」をモットーに、フットボールを通じて奇跡的な軌跡を学生たちに経験してもらおうと、独自の指導方法で令和時代の選手たちからも絶大な信頼を受けている。

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