第1章:未来を担う高校生を応援!-地元企業とスポーツチームのドリームタッグから続く
JDリーガーと一緒に練習する貴重な体験から
日本最高峰の女子ソフトボールリーグ “ニトリJD.LEAGUE(以下、JDリーグ)”で唯一静岡県を拠点にしているチーム、“NECプラットフォームズレッドファルコンズ(以下、NECプラットフォームズ)”の主力4選手と、地元の高校生が交流するイベント“静岡Dream Session(ドリームセッション)“が初開催。
このセッションは静岡県静岡市に本社を置く “岸本工業株式会社” (以下、岸本工業)が「地元の子供たちに貴重な体験を」と開催に賛同したことをきっかけに始まった新しい取り組みだ。

この日は連日の寒さが和らぎ、ソフトボール日和になった‐Journal-ONE撮影
朝早くからグラウンドに集まったのは、地元・静岡県の城南静岡高校、駿河総合高校、藤枝順心高校の女子ソフトボール部員約30人とご父兄の皆さんには、午前と午後に別れて今までにない新しいプログラムが組まれている。
このレポートでは、前半部分の練習会の模様を紹介。トップアスリートたちが高いパフォーマンスを維持するため、激しいプレーから身体を守るために行っているアップトレーニングから、ソフトボールの本格的な技術指導までをもれなく体験できるメニュー。怪我なく楽しくソフトボールに取り組めるよう、高校部活動でもできるメソッドを伝授する。
練習開始と共に響き渡る活気溢れる声
高校生が揃った午前9時頃、“静岡ドリームセッション”第1部の開会式が行われた。今回のクリニックを担当するNECプラットフォームズの選手はピッチャー・山本 すみれ投手、キャッチャー・清原 奈侑選手、内野手・木村 友奏選手、外野手・本村 夏穂選手の4名も前に整列し、ひとりずつ挨拶をしていく。
「短い時間ですが皆さんよろしくお願いします!」と選手たちの自己紹介を済ませたところで早速、選手も含めた全員でウォーミングアップに入る。

最初は緊張した様子の高校生たち‐Journal-ONE撮影
カラーコーンをライト側に並べて、「それではまず走ります!」とマイクを持った本村選手の指示に従って選手と一緒にコーンの間を一斉に走り出した。続けて足を曲げ伸ばしする動作や、捻転や回転動作も入れて怪我のないように冷えたしっかりと体を温めていく。
まだ始まった直後は高校生たちも緊張した様子だったが、ここですかさず木村選手が声を掛けていく。「もっと元気に、腕を大きく回して!」とグラウンドに響く選手の声を真似て、だんだんと高校生たちも本来の動きができるように。

NEC選手たちの掛け声でいよいよ練習会のスタート‐Journal-ONE撮影
さすが、NECプラットフォームズでも元気な盛り上げ担当の木村選手。高校生の心を一瞬でつかんだその持ち前の明るさが、ここでも発揮されていた。
高校生が苦戦するプロのトレーニング
徐々に動きに強弱をつけて、ソフトボールの動作に近づけていくのだがその中でも高校生が苦戦していたのは、目で見たもの、耳で聞いたものを判断して動きに変換するというもの。
前にいる指示役の人が、手や足を使って方向や決められた動きの指示をする。それを見て、できるだけ早くその指示通りに動くことができるかというゲーム感覚で判断力を鍛えることができるのだが、これを初めてやる高校生はなかなか難しいようだ。

コーンを使ったトレーニングもなかなか難しそうだ‐Journal-ONE撮影
「間違えた!」「これ難しい!」と言い苦戦しながらも、笑顔で何度も挑戦していく。そんな姿を見て、高校生たちから仲間を応援する声がだんだんと増えてきた。開始時に比べて、グラウンドに元気な声が響き渡る様子を見て「いつもより楽しそうにやっている気がします」と高校生の保護者も一言。
十分なアップを済ませた後は、キャッチボールで肩を慣らし、ポジションで分かれて守備練習が始まった。「まずは基本的なゴロ捕球の仕方を教えます」と高校生に負けない声で話すのは、内野の元気隊長・木村選手だ。
野手の基礎で高校生もみるみる上達
木村選手は早速リズムよく右足、左足と順に出して一連の捕球体勢を高校生に伝えているが、これも普段の練習からNECプラットフォームズの選手が取り入れている基礎練習。日本のトップで活躍する選手たちも基礎練習は怠らず、特に冬のオフシーズンはそれを見直す時期としてこの練習を行っている。
