しかし高校生は向かってくるボールと出す足のタイミングが合わず、動作が分からなくなってしまう場面が。それを見た木村選手は「じゃあ、一緒にやってみよう！」と高校生に声を掛けて隣で同じように動いてみることに。すると、つい先ほどまで一人ではできなかった生徒はボールが来るいいタイミングで足を出せて綺麗なフォームで捕球することができた。
木村選手のアドバイスでどんどん上達していく高校生たち‐Journal-ONE撮影
次第にコツをつかみ始めた高校生たちは、最初の苦戦したステージを難なくクリア。その後行われた内野ノックでも華麗な足さばきでどんどん捕球していき、表情は笑顔が広がっていた。駿河総合高校の生徒も「最初は動きが分からなかったのですが、わかりやすく教えてもらい、できるようになって上手くなった気がします」と話し、短い時間で上達する高校生の伸びしろには驚いてばかりだった。
基礎練習の成果が早速、ノックでも現れる‐Journal-ONE撮影
外野では本村選手が捕球時のタイミングの合わせ方や、外野手の捕球から送球までの一連の動作をレクチャーしていた。外野手はバッターが打ってから捕球するまでの打球距離が長い分、ボールのバウンドを合わせるのがとても難しいのだ。
高校生のそんな悩みを解決するべく、本村選手が考えたのはペアで外野の距離ではなく、近い距離で遅いボールを投げ合い一連の動作の確認をするという練習。「外野手は距離が違うだけで、動きやボールを捕るタイミングはこの短い距離でも同じです」と基本をしっかり覚えてもらいます。その後は正距離でノックを行い、実際の打球に動きを繋げていた。
高校生の悩みを聞きながら指導していく本村選手‐Journal-ONE撮影
ピッチャーとキャッチャーはバッテリーを組み、ひたすら投げて捕る実践的な練習。ピッチングをする中で山本投手から投球フォームや、ボールを離すリリースのアドバイスを受ける。「取り組む姿勢などを見て、改めて自分のことを見直さなければならないなと感じました」と山本投手自身も刺激になったと話した。
一人ひとりの投球をみてアドバイスをする山本投手-Journal-ONE撮影
一方、キャッチャーは清原選手からセカンド送球のコツとして捕球姿勢や足運びなどをみっちり指導。どんな状況でもグラウンドの司令塔としてランナーの進塁を阻止してきた清原選手からの指導はやはり各校の監督やコーチも注目する。
清原選手も高校生の球を捕り、実際にキャッチングを披露していた‐Journal-ONE撮影
近くで見学しながら「さすがプロ選手たちはうまいなぁ。いい勉強になります」と感心する声があがった。
どこまでも飛んでいく打球に高校生は大興奮
いよいよ練習会も後半戦に入り、打撃練習に移るタイミングでまず木村選手によるバッティングのデモンストレーションが行われると聞いて高校生たちの視線がバッターボックスに集まる。
少し前からゆっくり投げられたボールを豪快に鋭くスイング！放たれた木村選手の打球はセンター方向に飛んでいき、3球目には60メートルのフェンスを軽々と越えるホームランとなった。
放った打球が次々にホームランになるのを見た高校生は「おお、すごい！！」「プロ選手ってこんなに飛ぶの！」と興奮し、立って打球を目線で追っていく。
打球やスイングを見た高校生の保護者たちは「やっぱり技術はもちろんだけど、体の作り方から全然違うんだな。あとで時間があれば聞いてみたいです」と木村選手の豪快なスイングにくぎ付け。
木村選手のバッティングに高校生は目が離せない‐Journal-ONE撮影
最後の一球は惜しくもホームランにはならず悔しい表情を見せる木村選手だが、それでも十分強烈なヒット性の打球を放っていた。そんな見事なバッティングを披露してくれた木村選手に拍手が湧き起こる。
