この日も、良いものができ上がる瞬間があった。ラウンド.9では、作品の途中でステージ中央にいるダンサーのHINATA(ヒナタ)が走り込んでくるMAAAO(マオ)を受け止め、ジャイアントスイングのように回すアクロバティックなシーンがある。これは、練習中にスマホの動画を中心にダンサーたちが集まって、みんなで賑やかに話し始めてから生まれたもの。動きを確かめながら、20分ほどで大技が完成した。TAKIも「普段からSNSなどですごい技を見て、メンバー同士が共有し合う中で今回このタイミングで、あの技をしたら面白いんじゃないかとメンバーから意見が出ました。試して、練習して、すごい良い形になりましたね」と振り返る。

大技が生まれる瞬間を目にした(写真はMAAAOさん)‐Journal-ONE撮影
練習中のエピソード「スタジオの屋上で」
さらに、TAKI自身が発案して形になった作品もあった。『UNITY』というテーマで披露したラウンド.4(昨年12月5日)の作品だ。彼は「セガサミールクスがマーチングバンドの音で踊ったら、絶対にかっこよくなると思ったので(U-GEさん)にやりたいと言いました。思い入れがありますね」と声を弾ませる。U-GEも今シーズンは、チームが最も得意としているダンスのジャンル“ヒップホップ”から飛び出し、積極的に他のジャンルへ「チャレンジ」していく考えを持っているため、ダンサーからの提案もしっかりと受け止めているのだ。

新しいアイデアが生まれるごとにダンサーの笑顔も見られた(写真はKANAUさん)‐Journal-ONE撮影
軽快なパーカッションの音楽に載せたダンスとともに、『UNITY』ではマーチングバンドで使われる“旗”を使ったパフォーマンスも取り入れた。ジャッジがあるため、ミスをしないことも求められるが、これもセガサミールクスが今シーズン掲げる「チャレンジ」の一環だ。

話し合いと練習を繰り返していく- Journal-ONE撮影
U-GEは「ダンスだけでも良かったと思ったんですけど、何か足りないと思ったので旗を作品に足しました」と振り返り、TAKIも「むっちゃ練習が大変でした!」と笑う。旗を天井に向かって投げる場面もあって「スタジオの屋上で練習をやってました。スタジオの中だと天井に当たるんです。そのぐらい(高く)飛ばしてやってましたね」と、エピソードを明かしてくれた。
そして、他のダンサーたちにとっても練習が大変な作品ほど、印象深いものになる。TAKIとともに練習を引っ張っていたKURASHOU(クラショー)も『UNITY』が「Dリーグで初めてだと思うぐらい、気持ち良く踊れました。俺やりきった!最高!っていう感じ」と教えてくれた。
また、KENTARO(ケンタロウ)は本番の出来栄え以上に、練習過程が印象深い作品としてラウンド.7(1月23日)の『SPEEDSTER』を挙げてくれた。急きょ出ることになったラウンドだったそうで、本番の4日前から本格的に振り付けを体に覚え込ませた。限られた準備になっただけに、彼は「メンバーに助けてもらって振りを覚えて、みんなが帰った後にスタジオで自主練もして……。足をつっても、とにかく練習を続けてました」と明かす。RIMOWA(リモワ)も、ジャズをテーマにしたラウンド.2(昨年11月6日)の『JAZZ THING』に向けた準備に苦労した分、お気に入りの作品になったという。

ダンサー自身で創り上げたからこそ、思い出深い作品もある(写真はRIMOWAさん)‐Journal-ONE撮影
「わたしは今までダンスしかやってこなかったので運動神経が良くなくて、技が苦手なんです。だからラウンド.2に向けてはめっちゃ練習して、動画を撮って繰り返しやりました。練習の成果を本番でちゃんと出せて、ニコニコして笑顔で踊れた一番楽しいラウンドになりましたね」
ディレクターが明かす作品作りのポイントとは?
一方で、そんなダンサーたちの練習に寄り添うディレクターの目線も、ダンスを楽しむ上で知っておきたい。U-GEは、プロとして活躍してきたダンサーが多い他チームと対照的なセガサミールクスに対して思いを語った。
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