小学生の日本一を決める大会
桜の開花と共に、プロ野球ではセ・パ両リーグが同時に開幕し、各チームが143試合を戦うペナントレースが始まった。高校野球も春の風物詩である“センバツ”の決勝戦が行われ、神奈川の横浜高校が19年ぶり4回目の優勝を飾り熱戦の幕を閉じた。
球春到来を告げるこれらのニュースが流れる中、ソフトボールでも春の訪れを告げる全国大会が開催された。

会場の揖斐川町健康ランドの桜もほころぶ-Journal-ONE撮影
岐阜県の西北端にある揖斐川町で行われた、”第18回春季全日本小学生女子ソフトボール大会”。冠雪した県境の山々を遠くに望む心安らぐ日本の原風景が残る地で開催された熱き戦い。北は青森県から南は香川県まで全40チームが参加して、小学生日本一の座をかけて全力プレーを見せてくれた。

全国の予選を勝ち抜いた40チームのトーナメント看板‐Journal-ONE撮影
JDリーグのOGからエールを受けて
この大会、Journal-ONE編集部が注目したのは、世界最高峰の国内女子ソフトボールリーグであるJD.LEAGUE(以下、JDリーグ)で活躍する選手を輩出している静岡県代表の”静岡EAST MAXソフトボールクラブ”。

試合前に笑顔で撮影に応じる静岡EAST MAX SCの選手たち‐Journal-ONE撮影
現役JDリーガーの大塲亜莉菜選手(NECプラットフォームズレッドファルコンズ)、廣瀬夏季選手(ビックカメラ高崎ビークイーン)を擁して全国制覇を成し遂げた2004年以来、二度目の全国制覇に照準を合わせているチームだ。
この大会直前の調整試合、その偉大なOGである大塲投手から「悔いがないように思い切りプレーをして」とサプライズのビデオメッセージを受けて気持ちが高ぶった選手たちは、決意を新たに大会に臨んだ。
関西の強豪との初戦
「全国大会は初戦がヤマ。相手は大阪の強豪チームだが、何とか流れを掴んで乗っていきたい」と試合前に外岡薫監督が話す通り、一発勝負のトーナメントでは早く流れを掴むことが重要だ。

円陣で指示を出す外岡監督(静岡EAST MAX SC)-Journal-ONE撮影
しかし一回戦の相手、大阪府代表の岸和田jrクラブも全国優勝の経験がある強豪。一筋縄ではいかない相手に初回から先制点を許す苦しい試合展開となった。
大柄な選手を揃える岸和田jrクラブに対し、臆することなく力強いボールを投げ込むエースの片岡絢菜投手(6年生)だったが、小技を絡め揺さぶる相手打線は小刻みに得点を重ねる。

力投する静岡EAST MAX SCのエース・片岡投手‐Journal-ONE撮影
キャプテンの金刺凪咲選手(6年生)をはじめ、力強いスイングが魅力の静岡EAST MAX SC打線も何とか反撃を試みるがなかなか得点に結びつく攻撃には至らず。気付けば1∸7と6点のビハインドを背負い6回裏の攻撃に移っていった。

主将の金刺選手を始め鋭い振りが自慢の静岡EAST MAX SC打線‐Journal-ONE撮影
「できる」と信じて本領発揮
ここまで冷静に試合を見守ってきた外岡監督が選手たちを鼓舞した。「ここから逆転できるんだよ。この回で7点取れるんだよ」と、選手一人一人の目を見ながら力強い眼差しで語り掛けるその言葉の魔力に選手たちの気迫がみるみるみなぎってくるのが分かる。

円陣で火が付いた静岡EAST MAX SCの選手たち‐Journal-ONE撮影
この回、9番・宮下友那選手(6年生)からの攻撃。一球一球、監督の指示を受けて打席に入る宮下選手は、追い込まれながらも外角低めの厳しいコースを冷静に見極めると、執念の四球を選んで出塁。続く1番・片岡選手も、一二塁間への内野安打を放ちチャンスを広げた。
