YOSK)見ている皆さんにとっては、ホームチームが最後に劇的なシュートで勝つという一番楽しい試合だったと思います。ファンの皆さんも総立ちになって興奮していた印象で、僕も興奮して“超”思い出に残る宇都宮での戦いになりました。
―― 会場中がブレックスを応援しようと「レッツゴー!栃木!」と支援を送って、完全なホームコートになりました。声もバッチリとそろっていたので感動しましたね。
YOSK)すごいんですよ。宇都宮でバスケを見ている皆さんは。本当にすごい!

ファンからの声援も選手の力に。写真はオランダのスター選手ワーシー・デ・ヨングー@FIBA.com
―― また、試合会場も二荒山神社の鳥居の前にコートを設営して開催されます。YOSK選手もこれまで数多くの国際大会に出場されていますが、あの場所をどう感じていますか。
YOSK)海外だと、神社という文化がない国が多いじゃないですか。僕は、外国籍選手が鳥居の前で写真を撮っている姿を見て、改めて神社は日本特有の文化だと感じられて、そんな場所で試合ができることは美しくて素晴らしいことだと思いました。
―― 鳥居の前にコートがある非日常の光景と、終わったら撤収されて日常に戻る光景のコントラストもすごいですよね。
YOSK)コートが無いと、本当に広い広場なんですよね。僕は広場から石段で上まで登って、神社の本殿から見下ろした場所にコートがある風景がすごく良いなと思っています。

大きな鳥居の横で行う試合はとても新鮮だー@FIBA.com
パリ金メダリストや欧州No.1チームが来日へ
―― 4月26日から開幕する宇都宮オープナーには、世界ランキング上位10チームがやってきます。強豪の中から注目のチームを3つ挙げるなら、どこでしょうか。
YOSK)どこも強いので難しいのですが(笑)、まず挙げるなら、オランダのアムステルダムです。昨年のパリ五輪で金メダルを獲得した選手たちがいて、宇都宮オープナーから始まるワールドツアーでも、昨シーズンは優勝決定戦のファイナルで初優勝しました。3x3では長年セルビア勢が強いと言われている中、その時代が変わりつつあり、新たな主役になりつつあるチームのひとつが彼らです。
―― アムステルダムの見どころは、特にどこだと思いますか。
YOSK)ワーシー・デ・ヨングというスーパースターには、大注目です!3x3は21点でKO勝ちというルールもある中で、デ・ヨングは一人で15点ぐらいを決める力があります。パリ五輪とワールドツアーファイナルで、MVPにも選ばれているんですよね。
そしてアムステルダムには、チームの黒子に徹する素晴らしい選手たちもそろっています。突出した個の力と、チーム力が融合していることも見どころです。戦術を遂行する力がとても高いですね。
―― 他に挙げられる注目チームはどこになりそうでしょうか。

ディフェンスが持ち味のヴィエナー@FIBA.com
YOSK)二つ目は、オーストリアのヴィエナです。彼らはシュートが上手い選手がそろっていますね。3x3では2ポイントシュートが大きな武器になりますが、それを全員が持っており、体も当たり負けしない強さがある。ディフェンスの圧力も高いです。
―― ヴィエナの選手もオーストリア代表も兼ねていて、昨年はヨーロッパで1番を決める国別対抗戦でも初優勝しましたね。
YOSK)デ・ヨングのようなスーパースターがいなくても、チームがひとつになって戦えばとても強いと感じさせてくれます。
3つ目に注目したいチームは、リファーです。チーム名はバーレーンにある都市の名前ですが、選手たちはベルギー人です。彼らもまた個の力とチーム力が融合しています。
この3チームに共通して言えることは、スクリーン(※)が上手いことですね。ボールを持った選手にスクリーンを掛けに来る選手の位置取りや、タイミングなどが素晴らしいです。
※ ボールを持った選手に対して、他の選手が近づいてつい立のように立ち、ボールを持った選手についたディフェンスの動きを遮って、味方のドリブルやシュートを引き出すプレーのこと。2対2の攻防でよく見られる。

ヴィエナ対リファーの戦いー@FIBA.com

味方と息を合わせたスクリーンー@FIBA.com

≫「X」アカウント
https://x.com/Words_Motion
[写真]=Nobuhiro Fukami