アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

田中は女子5000mのペースメーカーとしても好走。レース後には、山本(手前)と笑顔でレースを称えあう姿も見せた
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn
2年ぶり4回目の日本選手権者となった廣中。復活を印象づけるレースだった‐児玉育美撮影

2年ぶり4回目の日本選手権者となった廣中。復活を印象づけるレースだった‐児玉育美撮影

金栗記念、中長距離のエースたちが熊本で躍動

金栗記念は、「日本マラソンの父」として知られる熊本出身の”金栗四三”氏の功績を称えて開催されている大会。自らトップランナーとした活躍したのちに、黎明期にあった日本スポーツ界の普及・発展に尽力した金栗氏の志を引き継ぎ、世界で活躍する中長距離選手の育成を期して開催されてきた。

中長距離種目に特化してのプログラムは、『長距離大国・熊本』において、トラックシーズン開幕という春を告げる大会に位置づけられている。2018年からは日本グランプリシリーズに参画。今年もシリーズ第1戦に位置づけられ、多くの注目ランナーが顔を揃えた。

女子800mには昨年、高校2年生ながら日本人女子で初めて2分の壁を破って日本記録保持者となった”久保凜”(1分59秒93)が出場。終盤が向かい風となる中、2分02秒58でまとめて快勝。世界選手権参加標準記録(1分59秒00)突破に向けて、着実に調子を上げている様子を示した。

女子800mを制した久保。1分59秒00の世界選手権参加標準記録は十分に射程圏内だ‐児玉育美撮影

女子800mを制した久保。1分59秒00の世界選手権参加標準記録は十分に射程圏内だ‐児玉育美撮影

久保と同様、高校生ながら男子800mで1分44秒80の日本記録を昨年樹立し、この春から大学生となった”落合晃”は、”駒澤大学”のユニフォームを初めて身にまとって、約1年ぶりとなる1500mに出場した。

レースは4組タイムレースで実施。4組目に登場した落合は、序盤はペースメーカーについて果敢にレースを進めたものの、中盤以降で順位を落とし、17着・3分44秒18(総合18位)でのフィニッシュとなった。しかし、2023年にマークしている自己記録(3分47秒56)を大幅に更新している。

学生初戦を1500mでスタートさせた落合(中央)‐児玉育美撮影

学生初戦を1500mでスタートさせた落合(中央)‐児玉育美撮影

この大会では、タイムレースで行われた男女5000mと3000m障害の最終組は、アジア選手権日本代表選考レースとして実施された。女子3000m障害では、この春から社会人となった”齋藤みう”が日本歴代5位の9分39秒46で快勝。

進境著しい3000m障害の齊藤。今季は、日本記録更新が目標だ‐児玉育美撮影

進境著しい3000m障害の齊藤。今季は、日本記録更新が目標だ‐児玉育美撮影

また、男子3000m障害では、序盤から果敢なレースを見せた”新家裕太郎”が8分26秒69で優勝し、2位にはこの春から大学生となった、”佐々木哲”がU20日本歴代2位となる8分29秒05の好記録で続いた。

男子3000m障害を制した新家(先頭)とU20日本歴代2位の好記録で学生デビューを果たした佐々木(2番目)‐児玉育美撮影

男子3000m障害を制した新家(先頭)とU20日本歴代2位の好記録で学生デビューを果たした佐々木(2番目)‐児玉育美撮影

男子5000mでは”森凪也”が、ショートトラック(室内)で13分09秒45の日本記録を持つ”佐藤圭汰”らを残り150mからのスパートで抑え、日本歴代10位の13分15秒07で先着。2組を走った外国人実業団選手たちの記録も上回って優勝を果たした。

ラスト150mからのスパートで男子5000mを制した森‐児玉育美撮影

ラスト150mからのスパートで男子5000mを制した森‐児玉育美撮影

女子5000mは、2023年ブダペスト世界選手権世界選手権、2024年パリ五輪代表の山本有真が、約2年半ぶりに自己記録(15分16秒71)を更新する15分12秒97をマーク。日本人最上位の5位でフィニッシュしている。

女子5000mの山本は、2年半ぶりの自己記録更新に笑顔でフィニッシュ‐児玉育美撮影

女子5000mの山本は、2年半ぶりの自己記録更新に笑顔でフィニッシュ‐児玉育美撮影

金栗記念、田中が1500mで国内初戦。5000mではペースメーカーも務める

2組タイムレースで行われた女子1500mには、日本記録保持者(3分59秒19)の”田中希実”が出場。2組目を走った田中は、テレシア・ムッソーニ(4分08秒96=優勝)に続いて2着(4分11秒31)でフィニッシュし、日本人トップの2位となった。国内では、この金栗記念がシーズン初戦となる。

■記者プロフィール
児玉 育美
フリーランスライター、エディター、ときどきフォトグラファー。陸上競技マガジン元編集長。東京女子体育大学卒業後、ベースボール・マガジン社で『陸上競技マガジン』の編集業務に携わったほか、スポーツ書籍の編集、トレーニング専門誌『陸上競技クリニック』の創刊・編集などに従事。フリーランスとなってからは、日本陸連オフィシャルライターをはじめとして、陸上競技の取材・撮影、執筆、編集業務をメインとした活動に取り組んでいる。
≫「X」アカウント https://twitter.com/ikumik6
≫「Instagram」アカウント https://www.instagram.com/exp.kodama/?hl=ja
アクセス
えがお健康スタジアム
  • 九州新幹線 熊本駅 - JR豊肥本線(15分)- 東海学園前駅 - 九州産交バス(17分)- 鹿帰瀬バス停 - 徒歩18分
Journal-ONE投稿記者-児玉 育美
取材・文:
児玉 育美( 日本 )
この記事の関連記事
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn