
スナイパーとしてS東京ベイのフロントローを担った紙森陽太∸Journal-ONE撮影
「正直、ここまでスクラムが多い展開になるとは思わなかったが、今日は自分たちのプレーはできたと思う。一つ一つ目の前のプレーを集中してできた」と、間断なくフィジカルバトルを展開した試合を振り返る。
南アフリカ代表のマルコム・マークス選手とフロントローを組む紙森選手は、自身の今シーズンを振り返り、「スクラム、ボールキャリーは成長したと思う。チームの失点が少ないことも自信になっています。これも、新加入したディフェンスコーチとの取り組みが徐々に成果として現れてきたのかなと」と手応えを感じている。
この日、勝点差わずか2で対決した首位・埼玉WKとの対戦をドローで終えたが、3位の”東芝ブレイブルーパス東京”が勝利して3位に転落した。2年ぶりの日本一までプレーオフを2試合戦うか3試合戦うか、消耗の激しいフロントローの選手にとっては重要なポイントだ。
しかし、紙森選手は淡々と、「プレーオフは3試合戦うつもりでやっていますので、リーグ戦の順位は気にしていません。とにかく目の前のことを一つ一つこなすこと、トヨタ戦に全力で準備するだけです」と力強く応えてスタジアムを後にした。

新コーチの下で自らのスキルアップにも手応えを感じている紙森陽太(S東京ベイ)∸Journal-ONE撮影
リーグワン激しい順位争いとプレーオフ
第18節(5月9日∸11日)を残し、1位のBL東京と2位の埼玉WKが”勝点66”で並び、3位のS東京ベイも勝点64で続く大混戦のNTTジャパンラグビー リーグワン2024-25。上位3チームはいずれも5月10日の最終節に挑み、その結果でリーク戦1位、2位が決定する負けられない戦いが続く。
そしてその一週間後(5月24日∸25日)には、早くもプレーオフ準々決勝が聖地・東大阪花園ラグビー場で開催。さらに一週間後(5月24日-25日)、秩父宮ラグビー場に場所を移しての準決勝、そして6月1日に国立競技場で行われる決勝へと進んでいく。
ここからの一ヶ月、日本ラグビーのクライマックスから目の離せない週末が続く。皆さんもこれを機会にラグビー・リーグワンを観戦しにスタジアムに足を運んではいかがだろうか。