アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

不二家 PRESENTS B.CLUB U15 WOMEN’S CHAMPIONSHIP 2025∸吉川哲彦撮影
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

女子の育成環境を拡大させる大会

2016年に発足した”Bリーグ”は今佳境に入っている2024-25シーズンが9年目。現在の”B1″・”B2″はJリーグと同様にライセンス制度が採用されており、各クラブがライセンスの付与を受けるためには、財務やアリーナの収容人員などの条件をクリアする必要があるが、加えてユースチームの保有も義務づけられている。

来シーズンまではB1・B2と別組織で運営される”B3″リーグの所属クラブが、B2昇格を目指す場合、アンダーカテゴリーの育成環境も整備しなければならないのだ。

U15川崎ブレイブサンダース-吉川哲彦撮影

U15川崎ブレイブサンダース-吉川哲彦撮影

もちろんBリーグも、ただ各クラブにユースチームを持たせているだけではない。2年目からは毎年3月末に”U15チャンピオンシップ”(CS)を開催し、1年間の育成の成果を披露する場を設けている。今年度の大会はウインターカップのメイン会場でもある東京体育館に50クラブが集結し、5日間に渡って覇権を争った。

しかしながら、この大会は男子チームのみの参加。Bリーグ自体が男子のリーグであり、各クラブもリーグの規約に沿う形で、まずは男子中学生を対象としたU15チームを創設するところから始めている。クラブによって規模の違い、ユースチームに対する温度差は当然あり、その他のカテゴリーまでまだ手が回っていないクラブのほうが多数派だ。

不二家 PRESENTS B.CLUB U15 WOMEN’S CHAMPIONSHIP 2025∸吉川哲彦撮影

不二家 PRESENTS B.CLUB U15 WOMEN’S CHAMPIONSHIP 2025∸吉川哲彦撮影

そんな状況下ではあるが、実は女子U15のCSも開催されている。これはBリーグ主催ではなく、川崎ブレイブサンダースによる独自の取り組み。

女子U15チームを作るクラブが少しずつながらも増えていることから、大手洋菓子メーカーの株式会社”不二家”の協賛を得て、2年前に”不二家PRESENTS B.CLUB U15 WOMEN’S CHAMPIONSHIP”として始まった。

第3回となる今回は以下12チーム(数字は今大会の順位)が参戦し、3月25~27日の3日間で熱戦が繰り広げられた。

1 秋田ノーザンハピネッツU15女子

2 三遠ネオフェニックスU15女子

3 名古屋ダイヤモンドドルフィンズU15女子

4 山形ワイヴァンズU15女子

5 茨城ロボッツU15女子

6 ベルテックス静岡U15

7 立川ダイスU15

8 千葉ジェッツU15女子

9 U15川崎ブレイブサンダース

10 越谷アルファーズU15ガールズ

11 福島ファイヤーボンズU15女子

12 横浜エクセレンスU15女子

川崎ブレイブサンダースの取り組み、不二家の協力でスタート

大会の創設に関しては、川崎U15女子を率いる岩﨑淳ヘッドコーチ(HC)の発案だったということだ。ユースチーム発足やスクール事業展開のために川崎に招聘されたという岩﨑HCは、コーチとしてのキャリアが短大の指導から始まったということもあり、女子カテゴリーに対する思い入れも強かった。

U15川崎ブレイブサンダースの岩﨑HC∸吉川哲彦撮影

U15川崎ブレイブサンダースの岩﨑HC∸吉川哲彦撮影

「男子のほうは毎年3月末に華やかな舞台がある中で、女子チームを持つクラブもあるけど大会がない分、モチベーションを保つのが難しいところがありましたし、クラブとしてもバスケットボールの未来を作ろうということで一生懸命やっているので、女子のカテゴリーでも貢献できればということで始まったんです」

「あと、これは個人的な想いとして、当時中学3年の子で前十字靱帯を切ってしまった子が2人いて、ほぼ1年間プレーできなかったんです。でも、3月末なら間に合うかもしれないと思って、もともと温めていた企画とそのタイミングが合致して話を進めていたところに、不二家さんからご協力をいただけたんです」

U15川崎ブレイブサンダース-吉川哲彦撮影

U15川崎ブレイブサンダース-吉川哲彦撮影

岩﨑HCは、川崎の一員となる前に東京サンレーヴス(B3・しながわシティバスケットボールクラブの前身)で、フロントスタッフを務めていた経歴を持つ。予算規模の小さいクラブだったこともあり、バスケット界における自身の理想を思い描くことは決して容易ではなかったが、川崎に迎え入れられたことでキャリアの道筋が見えた。

■記者プロフィール
吉川 哲彦
2000年に日本初のプロバスケットボールチームとして誕生した新潟アルビレックスBBの密着取材で、フリーライターとしての活動を開始。以後、バスケットを専門に現在はBリーグ(B1~B3)、Wリーグ、3x3など多くのカテゴリーを欲張っているため、特に秋から春にかけては毎週末が取材で埋まる一方、2016年のBリーグのスタート以降は原稿執筆のため自宅に引きこもる時間も増え、体重が20キロ増えたことに悩んでいる。
≫「X」アカウント
https://twitter.com/Akhk_Yskw
アクセス
カルッツかわさき
  • 東海道新幹線 品川駅 - 京急本線特快(10分)∸ 京急川崎 - 銀柳街入口停留所 - 川崎市営バス(3分)∸ カルッツかわさき・富士見公園停留所 - 徒歩2分
Journal-ONE記者 | 吉川哲彦 バスケットを専門に現在はBリーグ(B1~B3)、Wリーグ、3x3などを取材
取材・文:
吉川 哲彦( 日本 )
この記事の関連記事
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn