ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーでリードした前半戦を終えて歓喜する皆さん-Journal-ONE撮影
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取材・文:
Journal ONE(編集部)
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大阪の”ラグビー部”に集合

“ラグビーワールドカップ2023フランス大会” が遂に開幕!
初優勝を目指すフランス代表と史上最多4回目の優勝を目指すAll Blacksとしてお馴染みのニュージーランド代表がいきなりの対決となった開幕戦の会場、スタッド・ド・フランスに詰めかけたのは7万8千人を超えるファンたち。その大歓声を受けて地元・フランス代表が、ニュージーランド代表に予選プール初黒星を付ける素晴らしい試合を見せてくれるなど、次々と見応えある試合が繰り広げられています。ラグビー日本代表 33名が決まり新宿 ヒルトン東京での会見会場に設置されたオフィシャルボール-Journal-ONE撮影

そしていよいよ!日本時間の9月10日(日)の20:00から始まる、日本代表の初戦・チリ代表戦を応援しようと大阪の “ラグビー部” にファンが集まると聞き、大阪証券取引所を中心とした金融街・北浜にやって来ました。

取材をしたのは、ラグビー普及促進酒場 “ラグビー部マーラー” さん。大阪メトロ堺筋線北浜駅、京阪電鉄北浜駅から徒歩5分。水の都・大阪らしい東横堀川の脇にある閑静な住宅街を歩き、ビルの地下1階の引き戸を開けると・・・目の前に広がるラグビーの世界!ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーの店内にある名物・魔法のやかんビールのやかんが吊された店内-Journal-ONE撮影

大阪のラグビーと言えば、聖地・花園ラグビー場で開催される “全国高等学校ラグビーフットボール大会”。関西の新旧強豪高校の応援旗から、華の大学ラグビー強豪校の応援旗、昨年華々しく開幕したJAPAN RUGBY LEAGUE ONE(リーグワン)のチームや、歴代日本代表のユニフォームなどなど・・・ ラグビーファンならこの装飾だけで「何杯もいけちゃう」眼のツマミが至る所に飾られています。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーの店内に飾られたラグビーファン垂涎のレアグッズ-Journal-ONE撮影

試合開始の1時間前ですが、既に10人以上のファンが集まり、少しずつお酒を飲みながら待ちに待った一戦の展開を語り合っていました。

取材のご縁は楕円のご縁

実は、Journal-ONE編集部がラグビー部マーラーを知ったのは、7月8日から8月5日にかけ日本各地で行われた、日本代表強化試合の取材中でした。

試合展開や選手の声はもちろん、日本各地で応援するファンの皆さんたちの声を紹介していたときのこと。札幌ドームで行われたサモア代表戦(リポビタンDネーションズカップ2023)で、「私たちは、大阪から応援に来たんです!」と素敵な笑顔で取材に応じてくれた女性2人組みとの出会いが始まり。

その後、最終戦となった秩父宮ラグビー場でのフィジー戦を取材をしていたJournal-ONE編集部が再びインタビューしたのが・・・ そう!その札幌ドームで取材した女性たちだったのです。
何という楕円のご縁でしょうか?話が弾む中、「フランスへ応援に行くことは叶いませんが、W杯当日は地元・大阪のラグビーファンが集まる居酒屋で応援するので、是非そちらを取材して下さい。」と紹介されて今日を迎えたのです。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーで再会した里 勢津子さんと杉本 由佳利さん-Journal-ONE撮影

既に着席されているこちらの女性。里 勢津子さんと杉本 由佳利さんこそが、今回の楕円のご縁を繋いでくれたお二人なのです!「常連さんも初めての方も、みんなで仲良くラグビーの話しをして試合を観るのは本当に楽しいです。」と話す里さん。「私のようなW杯日本大会からラグビーが好きになった “にわかファン” にも優しいキャプテンとお客さんの雰囲気が最高です。」と、杉本さんもラグビー部マーラーで得た “楕円のご縁” を目一杯楽しんでいます。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーで再会した里 勢津子さんと杉本 由佳利さん-Journal-ONE撮影

気さくなお店の雰囲気はキャプテンにあり

「僕はこの店の5代目。前回の日本大会が終わってから引き継いだので、W杯のイベントは初めてなんですよ!」と仕込みで忙しい中、笑顔でインタビューに答えてくれたのは、ラグビー部マーラーのキャプテン(店長)川端 益裕さん。元々、子どもに様々なスポーツを体験する機会を与えたい!として創設したNPO法人 遊viva(あそびば)で活動をされていた川端さんですが、「色々なスポーツを愛する人たちとの交流が進むうち、この店を引き継ぐことになりまして・・・」と、こちらも不思議な “楕円のご縁” のエピソードを教えてくれました。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーの部長(店長)川端 益裕さん-Journal-ONE撮影

「今日は足の踏み場も無いくらいのお客さんが入るので、それぞれの注文に応じている余裕がありませんから。」と、3時間5千円飲み放題という破格のコースのみの提供です。名物の “魔法のやかん” ビールを始め、ハイボール、酎ハイ、チリ産のワイン(チリを呑む!)がズラリと並んだカウンターには、お客さんがそれぞれ自分の名を書いたコップを持ってサーブします。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーでは名物・魔法のやかんビールからビールを注いで飲む-Journal-ONE撮影

「W杯以外にも色々なラグビーイベントをやっているんですよ。関西のラグビーチーム、レッドハリケーンズ大阪や、コベルコ神戸スティーラーズの選手やOB、元日本代表WTBの東田哲也さん(大阪工大高→同志社大)などがトークショーをしたり、現役のラグビー審判がルール解説をしながらビデオを見るイベントなど、どれも人気のイベントです。」と撮れ高がありそうな取材ネタを教えてくれる川端キャプテン。

更には、「今日、花園ラグビー場ではパブリックビューイングをやりますが、そこで解説をする元日本代表の大野 均さんも昨晩飲みに来てくれたんですよ。」と、思わぬサプライズがあることも教えてくれました。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーの部長(店長)川端 益裕さんとお店の雰囲気-Journal-ONE撮影

私たちの突然の取材依頼にも優しく対応いただき、仕込みの後の試合中にも話しかけてくれる川端キャプテンの気さくな人柄が、ラグビー部マーラーのお店の雰囲気に現われています。何とも居心地の良い空気に、ラグビーファンはもちろん、現役選手や元日本代表選手たちが自然と集まってくる理由なんですね。

優しく温かいお客さんも個性的!

40名近くのファンで満席となったこの日ですが、集まったラグビーファンのお客さんは誰もが優しく温かい人たちばかり。顔見知りの常連さんだけでなく、今日始めて会ったお客さん同士も日本代表を応援しながら肩を組み、杯を交わして楽しそうに過ごしています。

「いつもは、毎週水曜日に来るんです。」と、マイペースでお酒を飲むのは尼崎から通う常連の “にっしゃん” さん。71歳とは思えない若さです。「ラグビーのことはよう分からんけどな。近鉄ライナーズを応援しててな。」と愛嬌たっぷりで話す近鉄百貨店の元百貨店マン・にっしゃん。しっかりと日本代表ジャージーを着ているのにユーモアたっぷりです。
試合を観ているよりも、色々なお客さんの反応を見たり、里さんや杉本さんに話しかけている時の方が楽しそうに見えるのは、試合前に聞いたジョークが耳に残っているからかもしれません(笑)。ラグビーを応援するひとつの形として、こういった楽しみ方があるんだなぁと感心させられます。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーの常連・にっしゃん-Journal-ONE撮影

「ここのグループは、スキーサークルの仲間なんですよ。」と、何とも不思議なメンバー紹介をしてくれたのは、滋賀から来た岩城 千春さん。「フェイスブック(FB)のスキーコミュニティで知り合ったんですが、スキー以外でも自転車やラグビー観戦など、スポーツ好きがそれぞれ仲間を作って活動しているんですよ。」と神戸から来た芦田 真哉さんが、8,000人を超えるFBのアカウントを見せてくれました。「年間数十日をゲレンデで過ごす全国の人たちの集いです。何処に行っても誰かが滑っているので、一人でスキー場に行って仲間と滑るんです。僕は飲み会要員なので、年数回しかスキーしないんですけどね(笑)。」と、京都から来た田辺 隆司さんも気さくに話しかけてくれます。お米屋さんの田辺さんは、家業が忙しくて中々スキーが出来ないとのこと。様々なバックボーンを持つ人たちが、スキーを通して知り合い、その中からラグビー観戦で大阪に集まるコミュニティができるというのもスポーツが繋ぐ素敵な絆ですよね。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーの常連・スキーサークルの仲間たち-Journal-ONE撮影

試合中、このスキー仲間と意気投合していたのは、高校ラグビー部の仲間たち!大阪府立住吉高校のラグビー部OB、当時キャプテンの安田さん、バイスキャプテンの安城(やすき)さん、快足センターだった青松さんです。中学校からラグビーをしていた安城さんが、「僕は高校でラグビーやる気は無かったんですよ。でも同じクラスの青松が誘ってきて。」と話せば、「中学(野球)とは違うスポーツやってみたかったんだよ!」と青松さんが返し、「でもお前、試合に出るのが嫌で・・・」と、安田さんが被せる。何とも仲の良い同窓会となりながらの日本代表応援となっています。日本代表の活躍を期しながら、昔の話しに華が咲く。とても羨ましい仲間との絆を見せてくれた3人でした。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーに来店した大阪府立住吉高校のラグビー部OB、安田さん、安城(やすき)さん、青松さん-Journal-ONE撮影

「子どもがラグビーをやっていて、自然とラグビーにハマりました。」と話すのは、髙橋 幹夫さんと利香さんご夫妻。中学校にラグビー部がある東淀川区はアメリカンフットボールも盛んな地域。「息子曰く、アメフトは全くボールに触れないポジションもあるけれど、ラグビーは全員がひとつのボールを繋ぐスポーツ。それが、ラグビーを選んだ一番の要因です。」と、新たなラグビーにハマった魅力を教えてくれる利香さん。「子どもが高校生の頃は、単身赴任先(神奈川)の強豪高校を観に行ったり、大学に行けば大学リーグ戦を観たりと徐々にラグビーを観るフィールドも変わってきました。」と話す幹夫さんも、「相手を信頼していないと、あんなに激しく身体を当てられません。チームだけで無く、相手も信頼してプレーするのがラグビーの魅力なのでは?」と、こちらも長年見続けた中での独特の魅力を教えてくれました。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーに来店したお子様が元ラガーマンの髙橋利香さん、野口 千夏さんのママ友-Journal-ONE撮影

「子どもが同じラグビー部だったので。」と同席していた野口 千夏さんも、「子どもがプレーしていた当時、大学最強だった帝京大学がラグビー教室をやってくれたことがあったんです。その時教えてくれた坂手君や松田君が、今テレビの向こうで桜のジャージーを着て戦っている。息子を観るようなドキドキした気持ちで日本代表を応援しています。」と、子どもの応援が一段落した今も “我が家の出来事” の様に日本代表を応援するファンもきっと日本中にたくさん居るんだなぁと気付かされました。

君が代を熱唱しての前半戦

選手がピッチに現われると、店内も益々熱気を帯びてきました!2台設置された大型テレビからの音が聞き取れないほどです。日本代表選手たちが肩を組み始めるとすかさず川端キャプテンの「君が代歌うぞ!」というかけ声と共に、全員が立ち上がり肩を組んでトゥールーズに届けとばかりに君が代を熱唱します。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表で君が代を歌う日本代表選手 @JRFU

これで “マインドセット” が完了した部員の皆さん(笑)。全員が心ひとつに画面に食い入り始めました。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーで国家斉唱に臨む皆さん-Journal-ONE撮影

早速、前半6分に試合が動きます!チリのスタンドオフ(SO)#10ドロリゴ・フェルナンデス選手がトライ!店内に悲鳴が響き渡りますが「ノックオンあったぞ!」との声に、静かにTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)の結果を待ちます。結果トライが認められて先制を奪われますが、一旦落ち着いた部員たちは引き続き逆転を信じて画面に食い入ります。「ロシア戦を思い出すな・・・」と、川端キャプテンがボソッと話します。日本で開催された前回大会の日本代表初戦、対ロシア戦でまさかの先制点を奪われて苦戦を強いられたことを思い出したようです(結果、30-10で日本代表が勝利)。

しかし8分、その不安を払拭するかのように、怪我から復帰したロック(LO)の#5 アマト・ファカタヴァ(Amato FAKATAVA)選手がトライ!日本での国際試合で調子を落としていたSO #10 松田 力也選手のPGも見事に決まり7-7の同点に追いつきます。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表で同点トライを決めたアマト・ファカタヴァ選手 @JRFU

日本国旗を広げ、喜びを爆発される部員たち。見知らぬ人同士がハイタッチでお酒も進みます。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーで同点トライに歓喜する皆さん-Journal-ONE撮影

さらに24分、チリ代表のプロップ(PR)マティアス・ディトゥス選手が危険なタックルでイエローカード。10分間のシンビン(一次退場)となり数的有利となった日本代表が果敢に攻め込みます。

30分に相手ゴール5m付近のスクラムから、スクラムハーフ(SH)の#9 流 大選手の素早いパス配球に突っ込んできたのは、ウイング(WTB)ジョネ・ナイカブラ(Jone NAIKABULA)選手!通算5キャップ目にして早くも4本目のトライで逆転した日本代表は、松田選手がまたしてもPGを決めて14-7と差を広げると、部員たちのテンションも爆上がり!次々に、魔法のやかんからビールを注いで渇いた喉を潤します。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表でトライを決めたジョネ・ナイカブラ選手 @JRFU

フィジカルを活かして何度もアタックを仕掛けるチリ代表ですが、日本代表は落ち着いたディフェンスを見せ、相手陣内でプレーを続けます。すると38分、ハイパントを取ったWTBの#14 松島 幸太朗選手にハイタックルをしたチリ代表キャプテンのフランカー(FL)#6 マルティン・シグレン選手がイエローカードで再び10分間のシンビンとなると、41分にはまたしても、相手ゴール5m付近のラインアウトから抜け出しトライしたのはファカタヴァ選手!松田選手もサイドライン付近の難しい角度のPGを成功させて19-7と理想的な形で前半戦を終えました。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表でPGを全て成功させた松田力也選手 @JRFU

緊張と興奮から一息。皆さん満面の笑顔で前半戦の日本代表の活躍を語り合い、飲み物を飲み干し、ツマミに箸を伸ばします。後半に向け、“マインドセット” をする人の列がトイレに列を作るシーンもハーフタイム中続きます。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーでリードした前半戦を終えて歓喜する皆さん-Journal-ONE撮影

「序盤の選手の緊張感が、こちらまで伝わってきてハラハラしましたが、徐々に本来の日本代表のペースになってきましたね。思いの他、チリの選手が大きくてびっくりです。」と、川端キャプテンも盛り上がる部員たちに目を向けて安堵の表情を浮かべています。

店内がさらに一体化する後半戦

前半のイエローが続き、数的有利を保ったまま始まった後半。PRの#3 具 智元選手に替わり#18ヴァル アサエリ愛選手が入りました。

3分には、チリ代表のSH #9  マルセロ・トーレアルバ選手に抜け出されますが、ゴール手前のスクラムで押し返し、PRの#2 坂手 淳史選手が相手ボールを奪ってガッツポース!自分の子供を見守るように観ていた髙橋さん、野口さんが手を叩いて称えます。

7分にWTBの#13 ディラン・ライリー(Dylan RILEY)選手が故意のノックオンをしたと判定され、今度は日本代表がイエローカードで一次退場。数的不利な状況を迎えます。すると、チリ代表のフルバック(FB)#15 イニャキ・アジャルサ選手が抜け出してトライ!と思われたその時、LOの#4 サウマキ アマナキ選手が相手選手を “逆くの字” に折り曲げるタックルでインフィールドに押し戻しました。直後の3連続アタックでトライを奪われ21-12となりますが、この素晴らしいディフェンスに得点した以上に盛り上がる店内!ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーで好タックルに歓喜する皆さん-Journal-ONE撮影

すると、この声がトゥールーズに届いたのか?ひとり少ない日本代表は13分、ナイカブラ選手とセンター(CTB)#13 中村 亮土選手でサイドを突き、最後はリーチ マイケル選手が中央に飛び込んでトライ!またも松田選手がPGを決めて28-12と突き放します。

ここから小刻みにフレッシュな選手を投入する日本代表。#19ワーナー・ディアンズ(Warner DEARNS)選手(アナマキ選手→)、#23 レメキ ロマノ ラヴァ選手(マシレワ選手→)、#17クレイグ・ミラー(Craig MILLAR)選手(稲垣 啓太選手→)、#21 齋藤 直人選手(流選手→)、#22 長田 智希選手(ナイカブラ選手→)が入り、疲れで動きが鈍ってきても闘志を燃やすチリ代表と一進一退の攻防を繰り広げると、部員の皆さんも画面に眼が釘付け。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーで終盤の膠着状態に固唾を飲んで画面を見つめる皆さん-Journal-ONE撮影

残り10分近くとなり、膠着状況を打破したい日本代表は相手陣22m付近のスクラムから、長田選手、リーチ選手の突進でゴール手前まで一気にボールを運びペナルティを得ると、日本代表が選択したのはスクラム!このスクラムを押し込み、回転した隙を見逃さず齋藤選手からニアでパスを受けた中村 亮土選手が真っ直ぐ飛び込んでトライ!松田選手がPGを決めて35-12と突き放しました。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表 齋藤選手からニアでパスを受けた中村 亮土選手が真っ直ぐ飛び込んでトライ @JRFU

歓声と共に余裕が出来てきた店内では、既に勝利の杯を満たす準備に入ります。すると、試合終了直前にノックオンからスクラムを得た日本代表がレメキ選手の華麗なステップで相手陣内深くまで攻め込むと、ペナルティから相手ゴール付近でのラインアウトを得た日本代表。モール、逆サイドへのキックパスなど多彩な攻撃でチリ代表を揺さぶります。

そして、最後を飾ったのは身長201cmのディアンズ選手!松島選手、福井 翔大選手がアタックしたボールを繋いでW杯初出場で初トライを奪いました。人差し指と中指で作ったハートマークでトライの喜びを現わすディアンズ選手。このパフォーマンスをマネようと部員の皆さんも一斉にハートマークを作りますが、お酒の影響か・・この難しいパフォーマンスを誰もマネできません(笑)。完全復活を遂げた松田選手が、最後のPGも完璧に決めて42-12と快勝!ボーナスポイントを含めた勝ち点5をゲットし、プールDの暫定首位で初戦を飾りました。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表 W杯初出場で初トライを奪ったワーナー・ディアンズ選手 @JRFU

勝利の余韻を次への期待に

リーチ マイケル選手が、「日本のサポーターの皆さんもたくさん来てくれて、本当に勝ってよかったと思います。予想通りチリはパッションあふれるチームでしたし、すごく感情をぶつけてきて、少しプレッシャーをかけられたんですけけど、点数をとることができました。」とコメントする場面を観ながら、全員が勝利の余韻に浸る部員の皆さん。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表 勝利した日本代表はチリ代表と健闘を称え合う @JRFU

川端キャプテンの締めの挨拶で乾杯後、それぞれが勝利の余韻をお土産に最終電車を目指して帰って行きます。「次のイングランド戦も、観に来ます!近くのホテルで仮眠して(笑)。」と、杉本さんが嬉しそうに話せば、「素敵なご縁で、この記念すべき勝利を一緒に観ることができて良かったです!」と、里さんがシラフの取材陣を労ってくれます。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーの部長(店長)川端 益裕さんが締めの挨拶-Journal-ONE撮影

「今日のイベントは大成功!お客さんの嬉しい顔が見られたことが何よりです。」と、スタッフの皆さんも嬉しそうに話します。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表の一戦をライブ観戦するイベントが開催された大阪市北浜の居酒屋 ラグビー部マーラーのスタッフ(本当は常連さん)-Journal-ONE撮影

ラグビー部マーラーは “ラグビーワールドカップ2023フランス大会” の日本代表戦は全試合ライブ営業を敢行!ただし、プールD最終戦のアルゼンチン戦は・・・ 「”ある方”からチケットをいただいたので、私たちは “現地” で応援させていただきます。」と、川端キャプテンから驚きの発言!「でも、お店は先代に代打をお願いしていますので、安心して来店して下さいね~」と、しっかりPRもされていました。

日本に残り、日本代表を応援するファンの皆さんの熱気。この記事が、フランスで戦う代表選手たちの更なる力になることを祈っています。Journal-ONE編集部は、フランスにも記者を派遣中!日本代表戦はもちろん、他国の試合観戦を通じて世界のラグビーファンがどのようにワールドカップを楽しんでいるのかをお伝えする予定です。盛り上がる各会場や、来年開催されるオリンピック・パリ大会も控えたパリの雰囲気などもお伝えしていきますのでお楽しみに!

日本代表の次戦は、日本時間9月18日(月)の早朝4時キックオフ!大一番のイングランド戦を応援して、日本代表の選手たちにパワーを送りましょう。ラグビーワールドカップ2023フランス大会| 日本代表vsチリ代表 勝利した日本代表は観客の声援に応える @JRFU

アクセス
居酒屋 ラグビー部マーラー
  • 大阪メトロ 堺筋線北浜駅- 徒歩5分
  • 京阪電車 北浜駅- 徒歩5分

 

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