世界のヒリつく舞台で何度も結果を残してきた内藤選手が振り抜いた打球は一閃!風にも乗ってレフトフェンスを大きく越えるソロ本塁打となり、ビックカメラの首位死守に向けて大きな追加点を挙げた。
後半に強い戸田中央が反撃
日本代表選手のベテラン選手が多く所属するビックカメラに対し、戸田中央のベテラン勢も黙っていない。今シーズン、後半に試合をひっくり返す集中打は、このベテランたちの力といっていい。
5回表、遠藤 澪選手のヒットからチャンスを作った戸田中央は、2死二塁と得点圏に走者を進めると、“推しのソ” 鈴木 鮎美選手が詰まりながらも技ありの左前安打を放って反撃開始。この打点で、鈴木選手はリーグ通算100打点という偉業を達成し、戸田中央のスタンドとベンチから大きな歓声を浴びた。
この流れを逃すまいと、続くのはこちらも経験豊富な山口 みどり選手。今シーズン、抜群の選球眼で四球を選び、チームの得点をアシストしているスラッガーがセンターの頭上を大きく越える適時二塁打!
後半に強い戸田中央が猛追をかけ、勝負の終盤へと試合は進んでいった。
千両役者を救ったのは若手内野陣
6回表、ビックカメラのマウンドには、世界の大投手・“推しのソ” 上野 由岐子投手がマウンドに上がる。
スタンドからの大歓声はもちろん、取材に訪れた記者陣のカメラが勢いよくシャッター音を響かせる女子ソフトボール界の千両役者が丁寧に戸田中央打線を抑えていく。
いよいよ最終回、1死となり万事休すかと思われた戸田中央がここから驚異の粘りを見せた。代打・佐藤 杏美選手が粘りに粘ること10球以上。ついに、大エース・上野投手から四球をもぎ取って出塁すると、続く新外国人選手のSahvanna Jaquish(サバンナ・ジェーキッシュ)選手も四球で続く。
115km/hの速球を連発する上野投手の快速球を落ち着いて見極め、一打同点のチャンスを作り先ほど100打点を達成した鈴木選手に勝利を託す。
上野vs鈴木の見応えある勝負は、鈴木選手が上野投手の足下を鋭く抜くゴロを放って、センター前に抜けるか?と思われた。
この打球にグローブを伸ばし、飛び込んできたのはセカンドの遠藤 愛実選手だった!今年20歳の若手・遠藤選手は、キャッチしたボールをショートの “推しのソ” 工藤 環奈選手にグラブトスすると、工藤選手がスライディングをモノともせずにファーストへ矢のような送球。
これが4-6-3の見事なダブルプレートなり試合終了。最後は、期待の若手内野陣が千両役者を救うビックプレーを見せ、ビックカメラが首位を堅持。東地区での10勝一番乗りとなった。
各地で熱いリーグ戦がまだまだ続くJDリーグ。6月15日(日)まで前半戦が各地で開催される。