「しかし、私たちは劣勢に立たされるかもしれないが、当日最高のパフォーマンスを見せれば、これらのチームとも互角に戦い、会場となるスタッド・ド・フランスを沸かせることができると確信している」と語気を強めた。
12選手を選んだ選考について指揮官は、「私たちのスタイルのラグビーをするためにはキャッチ&パスの技術に優れ、タックルの技術に優れていて、しかもすべて泥臭いプレーができる。次に、選手には少なくとも10分間は、とてつもなく強度の激しいプレースタイルで戦ってほしいということ」。
「3つ目は、チームを奮い立たせる必要があるので、自らがチームのリーダーとなり、優れたチームマンである必要がある。そして最後に、スタジアムにいる全員が、自分のチームも対戦相手もすごい!と思うような、本当の強さにつながる何かが必要だった」と説明した。つまりリーダーシップがあり、泥臭いプレーができ、それぞれに一芸に秀でている選手を選んだというわけだ。
男子日本代表は今年になって、ある程度メンバーを固定して戦ってきており、選手間のコミュニケーション、連携は十二分は取れている。津岡翔太郎、野口宜裕の2人は東京オリンピック落選の悔しさをバネに初のオリンピックメンバーに選ばれ、最年少は大学4年生の植田和磨だ。また、オリンピックの切符獲得に貢献したフィジカルとスピードに長けたケレビ ジョシュアが、15人制から7人制に復帰したのは大きい。
アタックでは従来の粘り強くボールを保持するスタイルから、キックも使いつつ、ラックを減らしてトライを取るスタイルへと変化させている。ディフェンスでもリスクを取って激しく前に出るシステムに取り組んできた。
日本選手団最初の試合で日本に勢いをつけたい
男子のキャプテンで、唯一の東京オリンピック経験者の石田吉平は「(予選プール)初戦の強豪ニュージーランドに勝てば勢いが出る。パリの8万人のお客さんの前で、(チームスローガンである)『ファスター&ブレイバー』を体現し、自分たちスタイルを突き通したらどこでも勝てると思うし、自分たちを舐めてくれるところがあると思うので、ピンチをチャンスに変えたい。そして強豪に勝って勝利してメダルを掴んできたい」と意気込んだ。
7月24日25時キックオフの1試合目のニュージーランド戦が、日本選手団で最初の試合となった。「勝利して日本選手団に勢いを与えたい」(石田主将)。いきなりアップセットを起こして大きな波に乗りたい。
7人制ラグビー男子日本代表(所属/出身校)
☆:東京オリンピックメンバー
・石田吉平(横浜キヤノンイーグルス/明治大学)☆主将
・石田大河(日本ラグビー協会、浦安 D-Rocks/日本体育大学)
・植田和磨(近畿大学4年/報徳学園)
・奥平湧(日本ラグビー協会、三菱重工相模原ダイナボアーズ/関西学院大学)
・ケレビ ジョシュア(豊田自動織機シャトルズ愛知/天理大学)
・古賀由教(リコーブラックラムズ東京/早稲田大学)
・谷中樹平(トヨタヴェルブリッツ/帝京大学)
・津岡翔太郎(日本ラグビー協会、コカ・コーラボトラーズジャパン/帝京大学)
・野口宜裕(セコムラガッツ/専修大学)
・福士萌起(日野レッドドルフィンズ/関東学院大学)
・松本純弥(日本ラグビー協会、浦安 D-Rocks/明治大学)
・丸尾崇真(日本ラグビー協会、神奈川タマリバクラブ/早稲田大学)
◆バックアップメンバー
・吉澤太一(日本ラグビー協会、レッドハリケーンズ大阪/立正大学)
・本村直樹(三重ホンダヒート/筑波大学)☆
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