9 位決定準決勝 日本 〇 15 - 12 ● 南アフリカ
有終の美・そして未来へ
最終日の9位決定戦は、予選リーグで勝利したブラジル代表との再戦。有終の美を飾るべく “サクラセブンズ” がパリにサクラの華を咲かせる。
試合開始早々、南アフリカ戦で値千金の逆転トライを挙げた梶木選手が幸先良くトライすると、2分には内海 春菜子選手(YOKOHAMA TKM/ヒューマンライフケア横浜)、5分には大谷 芽生選手(ながとブルーエンジェルス/ヤマネ鉄工建設)のトライで着実に加点。
後半も、平野キャプテンにもトライが生まれるなど、終始優位に試合を進めた “サクラセブンズ” が3連勝で、オリンピック最高成績となる9位に輝いた。
9 位決定戦 日本 〇 38 – 7 ● ブラジル
「大会を通して、自分達のラグビーを出して最後勝って、そして3 勝2 敗と勝ち越して終われたことは、これまでの成長を感じると共に、これからサクラセブンズが更に成長できるきっかけになったと思います」と鈴木HC。次なる高みを目指すためのレガシーが残せたと振り返った。
平野 優芽キャプテンの帰国コメント
長旅の疲れもなく、羽田空港でのインタビューに応じた平野キャプテンは、「メダル獲得という目標はまだ遠く、望んでいた結果を残すことができずとても悔しい気持ちです」と振り返り始めた。
「(8万人収容のスタッド・ドゥ・フランスが)観客で満員になった景色に震えました。これだけ多くの方にサクラセブンズのラグビーを観ていただけて良かった」と、ラクビーW杯2023と熱気違わぬ雰囲気が印象的だったと話します。
一方、「自国開催・フランスの勢いは凄まじかった。フィジカル面で欧米選手を上回るのはなかなか難しいと思うので、大舞台での戦い方など対策できることをしっかりやることで、もっと良い試合をお見せできると思う」と、ロス五輪へ向けた課題にも触れた平野キャプテン。
今後について聞かれると、「4年後に必要とされる選手であり続けたいと思いますが、未だスタッフ陣の編成も白紙ですから・・・ 先ずは少し休みたいですね(笑)」とニッコリ。インタビュー後は、所属チームの皆さんからの激励を受け、記念撮影などでサポートへの感謝を伝えていた。
中村 知春選手の帰国コメント
リオデジャネイロ以来の招集となった、ベテラン・中村 知春選手は、「オリンピックは最高の舞台だと、やっと心から思うことができました。感謝の気持ちをメダルという形にすることは叶いませんでしたが、ここまでの道のり、自分のやれることはすべてやりきった、清々しい気持ちの9 位です」と、8年越しの思いを口にした。
「開催国・フランスの勢いは素晴らしかった。自分たちの実力に加えたプラスαの力を発揮できるか、それがオリンピックという大舞台で勝ち上がれるかどうかの差だと感じました」と、満員の観客で埋め尽くされたスタッド・ドゥ・フランスの光景を思い起こしながら、フランスから学ぶべき課題に話を向けた。
「満員のスタジアムの景色を見られたことは、ラグビー選手としてこれ以上ない経験でした。(有観客試合だった)リオと比べても比較にならないくらい素晴らしかったです。いつまでもあの場であの雰囲気に浸っていたかったのですが、すぐに試合が始まってしまったので(笑)」と、プレッシャーから解き放たれた素敵な笑顔で質問に答え続けた中村選手。